2024年09月03日更新
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スギヤマハウス(株) 対談取材記事

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夢と感動を与えてきた先代の精神を継ぎ
一丸となって不動産事業と地域貢献に臨む

スギヤマハウス 株式会社

代表取締役 杉山 とも子

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─略歴

創業者である先代が他界してからも、抜群のチームワークでその精神を引き継いでさらなる発展を目指している『スギヤマハウス』。不動産の売買・賃貸の仲介、管理業務を手掛けており、地域に根差した展開を行っている。本日は羽田惠理香さんが同社を訪問し杉山社長と櫻庭店長にお話を伺った。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─対談

先代が急逝した後も、
社員が一丸となって現社長を支える

羽田 早速ですが、御社の沿革からお聞かせ下さい。

杉山 当社は、1984年に夫と私の二人で立ち上げました。夫も私も、元々不動産会社で仕事をしていて、夫は売買を主体に、そして私は賃貸の営業と経理を担っていましたので、それぞれの経験、ノウハウを合わせると企業として形ができるのではないかと考えたのです。とは言え、当時私たちは20代。今思えば、若さ故の勢いで事業をスタートしたように思います。

羽田 夫婦二人三脚で会社を築いてこられたのですね。立ち上げ当初はいかがでしたか。

杉山 夫は横浜、私は逗子の出身でしたが、敢えて縁のない横須賀の地を選びゼロから信頼を築いていこうと考えました。ですから、当初は苦労もたくさんありましたが、夫と共に一心不乱に仕事に励んだのです。あれから約30年──こつこつと実直に努力を重ね、周囲の方々に恵まれたお陰で、地域に根差した企業として成長してくることができたと思っています。

羽田 杉山社長が代表職を引き継がれたのはいつごろなのでしょう。

杉山 約1年前です。実は昨年の12月18日、夫が血液の癌を患ったことから57歳の若さで他界致しまして……。私にとってはあまりに突然のことで呆然とし、途方に暮れるばかりでした。しかしそんな中、社員の皆さんが葬儀や会社の諸業務など、あらゆる面でサポートして下さったのです。そして、気が付けば私を代表職にする手続きまでも全てしてくれたんですよ。心が弱っていた時でしたから、代表職を継ぐ、継がないという選択肢がなかったことが却ってありがたかったですね。それに夫が亡くなってからも誰も辞めることなく、こんな私についてきてくれて心から感謝しています。当社の今日があるのは、先代社長と頼りになる社員たちがしっかりと基盤をつくってきてくれたお陰です。そんな夫と社員たちを私は誇りに思っています。

羽田 先代はどんな方でしたか。

櫻庭 知らず知らずのうちに人を惹きつける大変魅力に溢れた人物でした。仕事のみならず、福祉活動や社会貢献にも尽力されており、社員はもちろん、取引先、お客様、そして地域社会からも厚い信頼を寄せられていましたね。常々言っておられたのは、私たちの仕事は「夢と感動を与える仕事」だということ。我々社員は、そうした先代社長のブレのない明確な理念と行動から勇気や活力をもらい、それを自分たちの行動指針として会社の発展、引いては個々の豊かさにつなげていたと実感しています。

杉山 妻という観点から申し上げますと、夫はいつも家族に無償の愛情を注いでくれていました。夫が生前常に持ち歩いていた鞄から出てきたのは、たくさんの我が子の写真──仕事一筋に生きながらも、心で家族を思い、ずっと大切にしてくれたことに妻として感謝の気持ちでいっぱいです。また、夫は仕事と社会貢献活動に精励する中で、人生を楽しみながら変動の時代を生き抜き、私にバトンを託してくれました。私は今後の人生の全てを懸けて夫が残した思いを達成させるべく、強い意思を持って当社の発展に尽くしていきたいと考えています。

真面目に誠実に
人を裏切らないことを大切に

羽田 では、お仕事についても詳しく伺って参ります。現在は主にどのような業務を手掛けていらっしゃいますか。

杉山 売買仲介、賃貸仲介、賃貸管理業を事業軸に運営しており、エリアとしては北久里浜を中心に京急沿線・横須賀市内で、地域に根差した営業展開を行っています。地域柄、横須賀には米軍基地がありますので、賃貸住宅には横須賀基地に配属になるアメリカの方が入居されることが多く、軍船が入港すると賃貸仲介は大変忙しくなります。

櫻庭 基地にお勤めになる方の賃貸は、賃料未納のリスクが少なく、2~3年ほどで帰国されるケースが多いので回転率も高いという不動産運用のメリットがあります。建物のオーナーの方は県外の方も多くいらっしゃいまして、当社ではそうした方の不動産管理の一切を任せていただいています。都内と比較すると不動産価格が低いので、投資家の方にとっても最適の地と言えるかもしれません。詳細につきましては、いつでもご相談に応じておりますので、遠地からでもご一報いただければと思います。

羽田 堅実な不動産運用は投資家の方々にとっても魅力が高いと思います。御社では、そうした面を不動産管理のプロとして運営されているのですね。現在、社員さんは何名おられるのでしょうか。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

杉山 現在は17名でそのうちパート社員が7名。長く勤めてくれている人が多く、一人ひとりが知識、対応力、人間力に秀でた優秀な“人財”です。彼・彼女たちの存在が、当社を支える礎であり財産であると思っています。一人が皆のために、そして皆が一人のために全力を尽くす姿勢、つまりチームワークの良さこそが当社の最大の強みですね。

羽田 では最後に、今後の展望を。

櫻庭 これまで、人と人とのコミュニケーションを大切に、どうすればお客様に喜びと満足を提供できるのかを考えながら、皆一丸となって取り組んで参りました。今後もこの気持ちを大切に邁進していきたいですね。また、それと同時に横須賀の良さを広くアピールし、地元を盛り上げるお手伝いができればと思っています。

杉山 真面目に、誠実に、人を裏切らない──この姿勢が当社のカラーであり、それは夫と社員の皆さんでコツコツと積み上げてきたものでもあります。今後もその心を忘れることなく、さらに努力を重ねていきたいですね。そうして、自分が天国に行く際に、夫にたくさんの土産話を持って行くことが今の私の夢です。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

 

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

▲対談にもご参加いただいた櫻庭店長。インタビュアーの羽田惠理香さんと記念撮影

先代の生き方と思いを引き継ぐ

▼先代、杉山優一氏は生前、仕事と並行して地域の福祉活動にも力を尽くしてきた人格者だ。たとえば、地域活性化のため、地元の商店街で開催される「春の桜祭り」に積極的に参加したり、地域の川の掃除を手伝ったり。不動産の組合や様々な会合にも参加し、業界問わず人々から愛されていた。そんな先代が信条として大事にしていたのは、“自分の意志を貫く分、何事も強い責任感を持つこと。人知れず努力すること。決して人を裏切らず、人の悪口を言わず、どんなに厳しい状況でも弱音は吐かないこと。そして、人情と恩義を忘れないこと”だという。それを言葉ではなく、行動で示してきた先代。常に相手を尊重し立場を考えながら、真面目に、誠実に接してきた。そんな先代の人となりは多くの人を魅了し、同業者ともフレンドリーな関係を築き、家主さんも応援してくれる不動産会社として成長してきた。

▼先代の葬儀の時には、芸能人の葬儀かと言われたほど、長蛇の列ができたそうだ。「そこで改めて多くの人に支えられ、慕われていたのだと感じました」と杉山社長。先代と社長はいつも、「昨日より今日、今日より明日。毎日少しずつでも成長を続けていこう」と話し、それを実践してきた。今はもう先代はいないが、この思いは社長と社員が引き継ぎ、前に、前にと力強く進んでいる。その一歩一歩がこれからの『スギヤマハウス』をさらに大きな成長に導いてくれるはずだ。

対談を終えて

「素晴らしい社員さんに恵まれていらっしゃる『スギヤマハウス』さん。お仕事だけでなく、先代から引き継がれた社会貢献活動にも皆さんで取り組んでおられるそうで、それが強い絆にもつながっているのだと思いました。今後は女性スタッフを増やしたいとのことで、また賑やかになりそうですね。」(羽田 惠理香さん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名  称

スギヤマハウス 株式会社

住  所

神奈川県横須賀市根岸町3丁目3番13号

代表者名

代表取締役 杉山 とも子

掲載誌

リーダーズ・アイ  2012年12月号

本記事の内容は、月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ』の取材に基づいています。本記事及び掲載企業に関する紹介記事の著作権は国際通信社グループに帰属し、記事、画像等の無断転載を固くお断りします。