道を整備する建設会社の施工は
被災地の新たな一歩を生む
土木・舗装・建築工事
舗装工事を中心に土木・建築業に勤しむ『エム・エヌ建設』。同社は2012年に起業し、東日本大震災で傷ついた地元の復旧作業に尽力している。“創意工夫"をモットーとする野村社長は、業界経験豊富な従業員と共に一つひとつの現場において確かな仕上がりを実現。そんな彼らの歩みに迫った。
渡嘉敷 まずは、社長の歩みから伺っていきます。
野村 工業高校に通っていまして、その当時から建築業界へ進みたいという気持ちがありました。大学に進学し、卒業後は進路を定めるために1~2年ほどアルバイトをして、それから建築会社に入ったのです。働き始めて5年ほど経ったころから独立を考えるようになりましてね。懇意にしていただいていた同業他社の方からも応援すると言っていただいたのですが、上司には止められまして。そんな時にサブプライムローン問題が起き、一度は独立しなかったことを良しと思いました。しかしその後、再び独立心が強まり、東日本大震災が起こったことにより建築業界の仕事量が膨大に増え、それを機に独立を決意。2012年に『エム・エヌ建設』を立ち上げたのです。
渡嘉敷 どのようなお仕事をメインにされているのですか。
野村 現在は道路の舗装工事を主体として行っております。従業員は私を含めて、6名ですね。舗装工事に関する資格を有する者もいまして、年齢的に若い者が多いながらも、皆業界での経験は10年以上。経験豊富な頼もしい人材が揃っていると、元請けさんからは評価していただいているのですよ。
渡嘉敷 起業間もないながら信頼を得ているのは、資格やキャリアはもちろんですが、仕事に向き合う姿勢が認められたのだと思います。どのような気持ちで業務に取り組まれているのでしょうか。
野村 我々が携わっているのは復旧工事ということもあって、皆、少しでも地元のために力になりたい、貢献したいという強い思いを持って業務に励んでくれています。本当に心強く思いますね。
渡嘉敷 皆さんには、地元を守り立てたいという並々ならぬ気持ちがおありなのですね。ではこのお仕事に感じられるやり甲斐とは?
野村 経営者になってからは特に、やったらやった分だけ、自分に返ってきますから、そこにやり甲斐を感じますね。また、何も無いところから物を生み出すことがこの仕事における一番の醍醐味ですし、建築業界で働かれている方というのは、物を作り上げるのが楽しくて仕事をしている方ばかりでしょう。そしてやはり、依頼された方から「ありがとう」や「良くやってくれた」という言葉を貰えることが嬉しいですね。
渡嘉敷 お褒めの言葉が何よりの原動力となるのでしょうね。では今後の展望をお聞かせ下さい。
野村 私のモットーは「創意工夫」。一つひとつの現場において、自らの頭でしっかり考え、行動し、愛する町をより良くしていきたいです。そしていずれは、自らが元請けとなって仕事を受注していけるようになりたいですね。
渡嘉敷 御社の存在は被災地の復興においてなくてはならないものだと思います。今後も頑張って下さいね。
「地域のために尽力したいという強い気持ちを抱いておられる『エム・エヌ建設』の皆さん。現場で汗を流す姿は地元の方々の心の励みになっていることでしょうし、今後も精力的な活動に期待です」(渡嘉敷 勝男さん・談)
名 称 |
エム・エヌ建設 株式会社 |
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住 所 |
宮城県亘理郡亘理町長瀞字南原194-379 |
代表者名 |
代表取締役 野村 正行 |
掲載誌 |
ザ・ヒューマン 2012年12月号 |
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