2023年02月13日更新
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(株)ダイテック 対談取材記事

名刺
動画

乗用ゴルフカートの販売とメンテナンスを主体に
様々な角度からニーズ発掘に挑む

株式会社 ダイテック

代表取締役 大上 卓己

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─略歴

ゴルフ場にカートが導入されはじめたころ、どこよりも先駆けて乗用ゴルフカートの販売とメンテナンスを専門に手掛ける『ダイテック』を創業した大上社長。以来、業界のパイオニアとして歴史を重ね、現在ではメーカーやゴルフ場から圧倒的な信頼を得ている。俳優の村野武範氏が訪問し、大上社長にお話を伺った。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─対談

乗用ゴルフカートの専門業者として起業
未開拓分野の第一人者となる

村野 早速ですが御社の事業内容から。

大上 当社は1996年の創業以来、16年にわたって乗用ゴルフカートの販売・レンタル・メンテナンスを手掛けています。シンプルに申し上げると、乗用ゴルフカートの専門会社ですね。

村野 乗用ゴルフカート専門の会社というのは珍しいのでは? どのような経緯で起業されることになったのでしょう。

大上 18歳で製薬会社に就職しましたが、自分で商売がしたくて4年で退職、その後資金を蓄えるために昼間は土木関係、夜は飲食関係の仕事をしながらも方向性が定まらず、進むべき道を模索していたのです。そんな時、ゴルフ場で働いていた父親から「乗用ゴルフカートのメンテナンスをする会社がまだない。お前がやってみたらどうか」と提案してくれたのです。とても興味深い話でしたが、当時はまだモノレールカート、電動カートなど歩いてゴルフをするスタイル。乗用ゴルフカートは一部のゴルフ場で使用されているという程度でしたから、メンテナンスで食べていけるほど普及していない状況でしたね。そうしてなかなか決断できないでいた時、阪神・淡路大震災が起こったんです。震災の影響で、多くのゴルフ場では経営の見直しが行われ、乗用ゴルフカートを導入するようになりました。カートも高額ですが、やはり、長い目で見れば人件費よりもコストを抑えられるというメリットは大きいですから。それから一番大きかったのは乗用ゴルフカートに乗ってゴルフをするゴルフスタイルに変化していった事ですね。そういった状況から、今、事業を立ち上げればうまく軌道に乗せられるはず、と判断して乗用ゴルフカート専門会社の立ち上げを決意したのです。

村野 業界のパイオニアですね! 現在は同業者さんも増えたのでしょうか。

大上 乗用ゴルフカートを手掛ける業者はいくつか現れていますが、専門の業者としては、ほとんどありませんね。

豊富な経験と高度な技術で
メーカーの厚い信頼を獲得

村野 お客様は兵庫県内のゴルフ場が中心ですか。

大上 ええ。県内には156コースほどあり、そのうちの約90コースとお付き合いさせていただいております。乗用ゴルフカートを購入されたお客様と、メンテナンスを通じて直接やりとりすることになり、いわば私はメーカーさんの看板を背負うことになります。そうした責任もしっかりと自覚した上で、お客様に最適な状態で乗用ゴルフカートを使っていただけるよう、業務に取り組んでいます。

村野 そうした姿勢を貫いているからこそ、メーカーからの信頼も厚いのでしょう。御社の一番の売りは、やはりパイオニアとして蓄積してこられた経験と技術力でしょうか。

大上 技術力においては日本一だと自負しています。メーカーさんのゴルフカート事業部に新しい人材が入ると、当社に研修に来られるぐらいなんですよ。

村野 メーカーさんが御社を頼りにしていることが窺えます。ところで乗用ゴルフカートのメンテナンスとは、自動車と同じような技術が必要になるのですか。

大上 そうですね。当社が創業する以前は、乗用ゴルフカートのメンテナンスは自動車店が行っていたのですよ。当社に寄せられる依頼で最も多いのはクラッチ関連の修理ですね。その他には、定期点検もあります。乗用ゴルフカートは車のように車検制度がないため、自主的に定期点検を行って安全を確保しているのです。さらに、最近では下取り車やゴルフ場で不要になったカートを引き取り、整備した上で中古の乗用ゴルフカートとして販売する事業を開始。これから力を入れていこうと考えているところです。

ゴルフだけでなく
様々なカートの活用法を提案

村野 乗用ゴルフカートのリーディング・カンパニーとして、さらなる挑戦を続けていかれるのですね。

大上 ええ。さらに乗用ゴルフカートを基本にしながら、個人や団体、法人などを対象にした新たなサービスも展開していきたいと考えています。具体的には、広い敷地を有する企業に、お客様の送迎用にカートを使用していただいたり、広大な牧場での移動用とするケースも想定しています。すでに「イベントでカートを使用したいので、短期間だけレンタルしたい」という問い合わせもありましてね。私は、ゴルフ以外でもカートが活躍できる場はたくさんあると確信しています。潜在的ニーズはあっても、お客様の選択肢の中にカートが入っていないというのが現状だと思いますから、まずはその選択肢のひとつとして認識していただけるよう、様々な角度からカートをアピールしていきたい。カートの可能性を広げ、事業を伸ばしていきたいですね。

村野 確かに、気軽に乗れるカートはまだまだ活躍の場がありそうです。これからの事業展開を期待していますよ!

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

「乗用ゴルフカートのメンテナンス技術では日本一と自負しています」(代表取締役 大上 卓己)

ゴルフカートの新たな可能性を探る

▼ゴルフカートが普及するようになったのはここ20年ほどのこと。それまではモノレールカート、電動カートなどを使って歩いてコースを回っており、ゴルフカートが登場してからも浸透するまでにはかなりの時間がかかった。そのため、修理や点検は町の自動車店で充分だったという。そうした状況の中で、ゴルフカートのメンテナンスを専門に手掛ける会社を立ち上げるには相当な勇気が必要だったはずだ。しかし、ニーズはあると確信し、大上社長は立ち上がる。それから16年経った今、社長はこの道のパイオニアとしてメーカーやゴルフ場からの厚い信頼を獲得し、事業を成功に導いた。それでも社長は状況にあぐらを掻くことなく、さらに先を見通している。

▼社長曰く「今後はゴルファーの高齢化にともないゴルファーが減少していき、ゴルフ場が減少していくかもしれない」とのこと。売上げにも大きく影響しそうだが、社長の表情に焦りは見られない。なぜなら社長の頭の中にはすでに新規事業の構想ができあがっているからだ。その構想とは、大量に余ってくるゴルフカートを買い取り、整備して中古カートとして販売するというもの。さらに個人や企業向けのレンタルも充実させていく構えだ。すでにアメリカでは中古市場が確立されており、町にはカート専用のエリアもあるとか。「日本でもカートを日常に取り入れていきたい」と夢を語る社長。その先見性の高さを武器に、今後も活躍してくれることだろう。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

対談を終えて

「ゴルフをしない人は乗用ゴルフカートにも馴染みがありませんが、大上社長はそういう人にもカートの存在をアピールしていきたいとおっしゃっていました。そうすることで、新たな使い方も発見できることでしょう!」(村野 武範さん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名  称

株式会社 ダイテック

住  所

兵庫県三田市藍本3552-10

代表者名

代表取締役 大上 卓己

U R L

http://www.daitec-golfcart.co.jp

掲載誌

リーダーズ・アイ  2012年12月号

本記事の内容は、月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ』の取材に基づいています。本記事及び掲載企業に関する紹介記事の著作権は国際通信社グループに帰属し、記事、画像等の無断転載を固くお断りします。