情報システム事業を基盤に、
異業種も手がけてマルチに活躍
遊技場向けの管理コンピューターを主体に、様々なシステムを開発している『ファーストプラン』。中でも、加藤社長が開発した「あたメル」という新たなシステムはパチンコ業界から注目されている。さらに同社は介護事業のシステム制作に携わったことを機に、介護事業所の経営にも着手。マルチな活躍を期待される社長のもとを大西結花さんが訪れた。
大西 加藤社長の社会人の第一歩は?
加藤 パチンコプログラムのソフトウェアを制作する会社に入社し、そちらに20年間勤めました。在職中、主に制作していたのは財務系や経理系を全て含む計数管理という特殊なシステム管理のプログラム。これは、店舗の営業戦略に関連する非常に重要なプログラムでして、ベースはありますが、店によって要望が異なるので、各店ごとにカスタマイズしていたのですよ。
大西 独立されたのはいつごろですか。
加藤 2007年です。そして新たな集客ツールの開発に着手しました。3年がかりで特許を含め開発が完了し、今年ついにそのシステムの販売をスタートします。
大西 それはどんなシステムですか。
加藤 「あたメル」というものです。これは「各遊技台リクエスト型情報予約配信システム」で、簡単に言いますと、パチンコをされた後、自分の台のデータを知りたいというお客様の携帯に、データを送信するシステム。台ごとについているQRコードにピッとタッチするだけでその日中にデータがメールで届きます。データを知りたい方は多いので、サービスの向上にもつながると、このシステムに対する期待の声が数多く寄せられています。現状は西日本の店舗が中心ですが、今後は全国に普及していきたいです。
大西 画期的なシステムを構築されたのですね。ところで、御社ではシステム事業の他に介護事業も手がけておられるのだとか。
加藤 はい。居宅介護支援事業、訪問看護事業、訪問介護事業を行っております。きっかけは、介護関係者からソフトウェア制作を頼まれたことでした。システムを開発するために介護の現場を学ぶうち、自分でも事業を立ち上げようと思うようになったのです。介護の現場はまだアナログ的な手法に頼る部分が大きいのですが、利用者様の情報を共有管理するシステムができれば効率的なサポートが可能になり、介護の質の向上にもつながるはずです。事業所は地域密着であるもののシステムは全国的にも使えると思いますので、介護業界を大きく変えて、皆様のお役に立てたら嬉しいです。
大西 高い向上心をお持ちなのですね。
加藤 現状を維持しようという意識だけではいずれ下降しますから、上昇志向でないとだめですね。まだ誰も手がけていない分野で、多数の人が面白いと認める優れた案であるならばすぐ行動に移します。そしてスタッフたちにも同じ志を持ってほしいので「うちは小さな会社では終わらない」と将来の展望を伝えています。夢ではなく目標として規模を拡張していけるように、システム開発を基盤として色んなものを取り入れていきたいと思います。
「加藤社長が長年あたためてきた画期的なシステム『あたメル』が今年ついに登場だとか。夢を現実に変える社長についていく後進も多いことでしょう。今、手がけている介護事業を含め、これからも様々な業界で活躍されることを期待しています」(大西 結花さん・談)
名 称 |
株式会社 ファーストプラン |
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住 所 |
香川県高松市仏生山町甲185-4 |
代表者名 |
代表取締役 加藤 晋典 |
U R L |
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掲載誌 |
トップフォーラム 2012年9月号 |
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