2023年02月13日更新
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(株)ファーストエンジニアリング 対談取材記事

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コンピュータ保守の観点から
時代に即した展開を続ける

株式会社 ファーストエンジニアリング

代表取締役 外塚 順庸

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─略歴

【足跡】 1952年山形県生まれ。地元の工業高校を卒業後、日立関連のコンピュータ保守会社である『日立電子サービス』(現在の『日立システムズ』)へ入社し、コンピュータの保守や付帯設備の設計施工に携わる。2006年に『ファーストエンジニアリング』代表取締役に就任。コンピュータ分野において東北6県にて活躍中。


大手電機会社のお客様をメインとしてコンピュータ保守・設備工事を中心とした各種業務を請け負う『ファーストエンジニアリング』。東北全域を営業エリアとし、ノウハウを活かした業務で信頼を獲得している。本日は同社を渡嘉敷勝男氏が訪問し、外塚社長にインタビューを行った。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─対談

コンピュータの技術者集団として
東北6県で活躍

渡嘉敷 まずは、外塚社長の歩みからお聞かせ願います。

外塚 学業修了後、当時はコンピュータの需要が伸び始めたころだったことから将来性を考えてコンピュータ関連業界への就職を決めました。日立関連のコンピュータ保守会社の保守部門で20年ほど勤務し、その後コンピュータの付帯設備の設計・施工部門へ異動。33年8カ月の勤務年数を2分するように、保守と工事の部門に携わりました。そして6年前に『ファーストエンジニアリング』の代表職に就任した次第です。新しい技術が次々と開発される業界ですので日々勉強が必要で、忙しさの中で今日を迎えたという感じです。

渡嘉敷 現在手掛けておられる業務内容を教えて下さい。

外塚 電気・電気通信設備の設計施工をメインとし、LANネットワークの設計施工や入退室管理システム、画像監視システムの設計施工、PC及び関連機器の据付調整、コンピュータ関連設備の設計施工、情報処理システム機器据付工事及び調整、コンピュータ保守などを手掛けております。当社では宮城県内の金融関係の保守を請け負っており、仙台市内と盛岡市に保守員を配置しております。工事はネットワークケーブルやサーバーの取り付けがメインで、その他耐震工事や生体認証システムに関する工事などもあります。不具合が起これば夜中でも現場に向かいますし、連休時には設備を入れ替える作業で忙しく、世間が休暇中の時こそ忙しいですね。

渡嘉敷 同業者も多いと思いますが、その中で御社ならではの特色は何ですか。

外塚 設計からネットワーク、保守までコンピュータ関係のあらゆる業務に対応できるところです。東北6県をメインに営業しており、幅広いエリアで迅速な対応をできることも評価していただけている点です。

人材育成に注力し
新たな展開も見据える

渡嘉敷 40年以上にわたって業界一筋に携わってこられた社長にとって、仕事のやり甲斐はどんなところですか。

外塚 現場を駆け回っていたころは、不具合の原因を徹夜で考え、予想した基盤を交換することで無事機械が復旧してお客様に喜んでいただいた時に大きな達成感を感じたものでした。作業の途中で故障した時などには特に早急な復旧が求められるので、迅速に対応できた時が1番嬉しいのは今も同じですね。

渡嘉敷 技術者としてのプライドが感じられますし、そうして豊富なノウハウを蓄積してこられたのですね。社長のモットーは何でしょう。

外塚 お客様に喜んでいただくことに尽きます。ですから、シェアのほとんどを占める『日立』のお客様をはじめ、お世話になっている皆様に喜ばれる仕事を追求していきます。

渡嘉敷 スタッフの皆さんの教育面で重視していることはありますか。

外塚 最も重視しているのは挨拶などの礼儀ですね。個人の技術については、世代間の価値観の違いなどもあるのであえて指導しません。スタッフ間での連携がきちんととれていますから、現在は設計から全てをスタッフに任せており、私は出された結果を見て改善点をアドバイスしています。個性を認めて育てつつアメとムチのバランスを見極めた育成を心掛けていて、どの世代にあっても「なにくそ」という気持ちこそが仕事への奮起につながると思って指導にあたっています。好調そうに見えてもある日突然スランプに陥ることもある仕事ですから、モチベーションをいかに持続させるかが難しいところですが、やり甲斐を持って取り組んでほしいですね。

渡嘉敷 東日本大震災を受け、御社の業務にも大きな影響があったと思います。

外塚 従来あった沿岸部での仕事は再開の見通しが立ちませんし、それまでに計画していた様々な事業構想も振り出しに戻った状態です。また工事について、地元企業が受注できない状況から県外の企業が受注し県外で雇った人材が現場に投入されるため、仕事はあるのに現地の人材は余っている状況。解決すべき課題は山積していますね。

渡嘉敷 厳しい状況下にあって、注目なさっている分野などはありますか。

外塚 個人住宅を含めたセキュリティー関係の工事や、省エネに関する工事は需要が伸びると思っています。たとえばテナントが照明をLEDに替えたいという場合、テナント単位ではなくビル全体で工事を行う必要があるでしょう。その工事は専門の資格を持った業者のみが対応できますので、率先して着手していきたいと考えています。

渡嘉敷 最後に、これからに向けて一言。

外塚 苦いことを経験した後は、良い経験が積み重なるだけです。スタッフにはどのような現場にも対応できるよう国家資格の取得を後押ししていますし、頑張る皆のためにも仕事を確保したい。そして、現在の業務を拡大すると共に新規業務開拓も模索しながらより時代のニーズにマッチした事業展開を目指します。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

仙台サービスグループ保守部門の方々

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盛岡サービスグループ 保守部門の方々

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

外塚社長とスタッフの方

(渡嘉敷勝男氏を交えて)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

工事グループの方々

時代のニーズに沿った技術を

外塚社長がコンピュータ業界に携わるようになった1960年代から今日に至るまで、時代と共にその環境は様変わりしている。技術が高度になるにつれコンピュータの小型化が進み、昨今ではタブレット端末やスマートフォンの個人への普及が一気に広がっているのは周知のことだろう。持ち歩きが容易なこれらの普及により、従来パソコンを使って仕事をしていた企業もタブレット端末を利用することが多くなると社長は予測している。企業で扱う情報はセキュリティーの観点から個々の端末には保存されず、センターの巨大なコンピュータで一括管理。そのため今後は情報保護という重大な責任を担うセンターの保守も、業界の重要な業務の一つとなっていくようだ。また、社長が率いる『ファーストエンジニアリング』ではコンピュータが多様化・小型化する中でクラウド化するシステムに対応できるデータセンター設備支援として将来的に業務の見直しを図っていく計画だという。

技術と資格の両面で信頼を獲得しながら既存の業務を拡大すると共に、新規の需要開拓も目指す社長。東北各県の顧客の期待に応える同社は、地場の企業としていかに東北の復興を支えていくかというテーマも携え、立ち止まることなく取り組む構えだ。

対談を終えて

「スタッフ育成の話の中で外塚社長が「アメとムチ」とおっしゃったように、我がジムでも褒めたり注意したりしながらやる気を引き出して若手選手を成長に導いています。ただ褒めるだけだと決して根性は育ちませんし、社長は皆様のメンタル面も育てておられるのだと思いました。」(渡嘉敷 勝男さん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名  称

株式会社 ファーストエンジニアリング

住  所

宮城県仙台市若林区六丁目字南97-3 e-環境仙台ビル6F

代表者名

代表取締役 外塚 順庸

掲載誌

リーダーズ・アイ  2012年7月号

本記事の内容は、月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ』の取材に基づいています。本記事及び掲載企業に関する紹介記事の著作権は国際通信社グループに帰属し、記事、画像等の無断転載を固くお断りします。