確かな技術と誠実な説明で、
大満足の外装工事を実現
総合外装工事業
サイディング・ガルバ板金等
シーリング工事・屋根 雨樋・板金一式・リフォーム全般
「仕事の真価をきちんと伝えてこそ、お客様に本当に満足していただける」
高い技術をもって仕上げた現場は、職人の誇りともいえる。
だが、顧客の期待と不安に真に応えるためには仕事ぶりだけでは十分ではない。
何より必要なのは、言葉による説明なのだと飯沼社長は語る。
結果だけ見て分かり合えるのは、職人の世界だけの話。
なぜその作業が必要なのか。この工程にはどのような意味があるのか。
きちんと言葉にしなければ、顧客に仕事の真価が伝わることは絶対にないのだ。
だからこそ、分かりやすい言葉、伝わりやすい言い方に工夫を凝らすという社長。
技だけでなく言葉にもこだわり、真の顧客満足を追求する職人である。
【足跡】 地元・茨城県出身。高校を卒業してすぐに、板前修業のために上京するが、1年で建築業界に転身。最初の転職先でサイディング工事に携わるようになり、大きなやり甲斐を感じて一生の仕事とするように。26歳で『飯沼外商』を設立。仲間と共に仕事に打ち込む日々を送る。
総合外装工事業を手掛ける『飯沼外商』。同社が目指すのは、施主に心から満足してもらえる仕上がりだ。丁寧に下地処理を行い、見えない部分まで誠実に施工。そしてきちんと説明することで、施主の喜びを深めている。職人以外の人にも理解してもらえる仕事を──そう語る社長は、次の目標を見据えている。
「良い親方、そして仲間に支えられ
今の自分があるのです」
三ツ木 早速ですが、飯沼社長の歩みから。昔から建設業を志しておられたのですか?
飯沼 それが高校卒業後、一時は板前を目指していたんです。東京の店からスタートし、1年ほどあちこちで働いてから、19歳で今の仕事に転身しました。外装工事は肉体労働ではありますが、飲食業ほど拘束時間は長くない。プライベートや睡眠時間のある生活ができたお陰で長続きしたのでしょうね。その後いくつかの外装工事会社に勤め、最後に修業させてもらった親方の下で4年半経験を積み、26歳で独立しました。その親方に出会わなければ職人としてものになっていないでしょうし、今の私もないと思います。大切な建物を美化し、長持ちさせるという外装工事の意義とやり甲斐を教わり、しっかりと技術を仕込んでいただいたと感謝しています。
三ツ木 良い出会いに導かれたのですね。独立に踏み切ったのは?
飯沼 その親方の下に勤めて3年ほど経った時に、「もう教えることは何もない」と独立を勧められたのです。ただ、独り立ちすれば何から何まで自分で責任を持たねばならない。それが、怖くもありました。しかし、「職人だけで終わりたくない。人を育てたり、同志を集めたりして、仕事のキャパを広げたい」という、10代のころからの目標もある。そこで、あと1年だけ働かせてほしいとお願いして、さらに経験を積んでから独立したのです。
三ツ木 満を持して独立されたのですね。そして、お仲間を集められて?
飯沼 独立前から1人でこなせる仕事には限界があるので、起業したらすぐにでも仲間を集めようと考えていたんです。しかし、1人で模索する状態が4年続きました。30歳の時に、最初に独立した神奈川から地元・茨城に戻り、人とのつながりを辿るように仕事をして、お付き合いや仕事の幅を広げてきました。現在共に働く仲間は、その中で得たかけがえのない人材ばかり。13名の職人が頑張ってくれています。
三ツ木 目標を実現されていますね。
飯沼 皆がいなければ『飯沼外商』は成り立たない。だからこそ、何かあれば皆のフォローを確実にするよう努めています。また、職人と親方、あるいは従業員と社長という関係性は好きでないので、名字で呼んでもらっているんです。現場では同じ職人として働きたいですし、この仕事では現場に出ている人間の方が偉いですから(笑)。
三ツ木 皆様も、きっと働きやすい会社だとお思いですよ。
施主のこだわりを実現する
喜ばれる施工を目指す
三ツ木 では、お仕事へのこだわりは?
飯沼 私共のモットーは、住まいに対する施主様のこだわりを可能な限り実現した、「喜ばれる施工」です。そのためには密なコミュニケーションが欠かせません。施主様のニーズを引き出し、よりイメージに近い施工をするべく、打ち合わせはしっかりと行います。また、仕上がりの美しさと耐久性を左右する下地処理を丁寧に行うこと、見えない部分まで誠実に手掛けることなど、基本を徹底しています。さらにお客様との信頼関係を築くために、「説明」が非常に重要だと思っているんです。
三ツ木 ほう。詳しくお聞かせ下さい。
飯沼 外装は住まいの外観を左右する大きな要素ですが、サンプルをご覧いただいてもイメージが掴みにくい部分があります。そこで、実際の全体像を把握するために施主様が現場を見に来られることがあるんですね。そうした際は丁寧に対応すると共に、手掛けている工程の意味などもしっかりと説明するよう心がけているんです。下請けとして仕事をさせていただく場合でも、元請けさんの言葉が足りなかったのであれば、それを補えるよう分かりやすい言葉を選び、伝わりやすい言い方を工夫してご納得いただけるよう努めているんですよ。仮に使用した資材や施工技術に大きな差はなくとも、工事の詳細な説明の有無で、仕上がった時の印象は随分と違うはず。『飯沼外商』としてのこだわりをきちんと伝えることで、付加価値を高められるよう心がけています。
三ツ木 最後に、今後について伺います。
飯沼 外装の専門家としての仕事を追求しながら、いずれは総合建築会社としてより幅広い仕事を手掛けたいと思っています。キャパを広げ、周囲から頼りにされる企業でありたいと考えているんですよ。技にこだわりを持ち、仕事の真価を伝えられる職人集団として成長を続けたいですね。
周囲と共に成長する姿勢を貫く
□現場に関わる全ての人に対し、常に丁寧な対応をしている『飯沼外商』は、時に施主様から同業他社が手掛けた施工について質問されることもあるという。そういった際、施主は施工業者に対して漠然とした不安を抱いており、多くの場合それは、職人故の言葉不足が原因となっているとか。施主の不安を払拭するため、飯沼社長は足りない言葉を補い、施工業者に対する信頼を回復できるよう尽力するのだと語る。自社の儲けをもくろむなら、他社を貶め、自分たちの評価を上げることも不可能ではない。しかし、社長は業界全体が盛り上がるようにしたい一心で、同業者を応援できるような対応を採るのだという。
□言葉の影響力は大きく、言葉の選び方一つで信頼や安心につながることもあれば、人を陥れることさえもできる。だからこそ、常に言葉の重要性を念頭に置いているのだと話す社長は、関係者全員が現場で懸命に汗を流していることを、自身の経験から十分に知っている。また、仕事に誇りを持っているからこそ、他社を応援する姿勢を貫こうとしているのだろう。良きライバルが多いほど、業界は盛り上がる。周囲と共に成長する姿勢を貫く社長の今後に、期待したい。
「一人きりでは早々に限界が訪れる。ならば人を集め、個々の力を発揮できる企業を目指そうと早くから考えていたという飯沼社長。寡黙な方が多い職人さんたちのフォローをして業界全体が盛り上がるよう力を尽くす姿に、個人の才能を認めて活かし、他者のために働ける器の大きさを感じました。それは、経営者として何より重要な資質です。更なるご活躍を期待していますよ!」(三ツ木 清隆さん・談)
名 称 |
株式会社 飯沼外商 |
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住 所 |
茨城県常総市豊岡町乙1649-1 |
代表者名 |
代表取締役 飯沼 佑司 |
掲載誌 |
ザ・ヒューマン 2012年5月号 |
本記事の内容は、月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』の取材に基づいています。本記事及び掲載企業に関する紹介記事の著作権は国際通信社グループに帰属し、記事、画像等の無断転載を固くお断りします。