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特定非営利活動法人 ふぇありーている 対談取材記事

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親子で成長する保育を実践し
子どもたちの“未来を生きる力”を育む

特定非営利活動法人 ふぇありーている
ふぇありーている保育園

新座市地域子育て支援センター「グラン・マ」

理事長 石井 英子

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─略歴

「私を導いてくれた人たちに感謝し、大切なことに気付く澄んだ目を持ち続けたい」

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─人ページ写真

海のように深い愛情と空のように澄みきった心、そして確固たる理念を以て地域の保育に尽力する石井理事長。

親子の成長を目指し、家族の絆を育む保育を推進する理事長だが、その保育観は決して一朝一夕で纏まったものではなく、様々な経験を積む中で育まれたのだという。

「家族からの何気ない言葉が、私の保育観・人生観の礎となっています」と和やかに語る理事長。

ともすれば、取るに足りない家族間の日常会話かもしれないが、理事長はそうした家族の言葉一つひとつから大切な“想い”を掬い上げ、自身の人生訓としてきた。

人の小さな想いに気付く理事長の心が、慈愛に満ちた保育を生み出しているのだろう。


【足跡】 学業修了後は幼稚園の教諭を務め、結婚を機に子育てに専念。その後、幼稚園に約15年間、ホテルのベビールームで3年ほど勤務する。長年培った保育のノウハウを活かして、保育園、子育て支援センターを創立し、様々な角度から地域の保育に力を尽くしている。


保育園と子育て支援センターの運営を通して保育を担う『ふぇありーている』は、育児に奔走する親の心強い味方として地域社会から絶大な信頼を寄せられている。本日は布川敏和氏が訪問し、保育の第一線で活躍を続ける石井理事長にお話を伺った。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─対談

子育てに励む人のニーズに応えるべく
自らが思い描く保育施設を設立

布川 早速ですが、石井理事長の歩みから伺います。

石井 学業修了後、幼稚園の教諭を務めまして、結婚を機に退職し子育てに専念しました。子どもが10歳を迎えたときに再び近くの幼稚園に勤めたのです。そちらでは約15年間お世話になり、多くの子どもたちの成長を見届けてきました。その後、ホテルのベビールームに3年ほど勤務し、ベビーシッターも兼ね親御さんの子育て支援に従事。そうした経験を経て地域保育を担うNPO法人『ふぇありーている』を立ち上げた次第です。

布川 独立はずっと思い描いておられたのですか。

石井 独立心があったわけではありませんが、ベビールームに勤めていたときに、こちら新座市には保育園が少ないこともあって待機児童が多く、ホテルのベビールームでも子どもを預けたい人が多くいらっしゃいましてね。そうした現実に触れたことで、保育園を立ち上げようと動き始めたのです。理想としては社会福祉法人、認可保育園というかたちでスタートしたかったのですが、行政や地域の諸事情で実現が難しく、NPO法人を立ち上げました。

布川 長年、保育に携わってこられた理事長ですから、お子様を預けられるご家族も安心されるでしょうね。

石井 保育に関してはキャリアを積んでいたこともあり心配はありませんでしたが、経営については未知の領域でしたので、少なからず不安はありました。しかし、自分の思い描く保育を実現したいとの想いがありましたし、何よりも子どもたちが好きですから、やり遂げるという気持ちの方が強かったですね。また、事業の立ち上げからバックアップして下さる方にも恵まれ、目前の課題を一つひとつ確実にクリアすることができました。法人設立から3年後には、目標に掲げていた保育園認可を得ることができ、さらにその後も園舎を増築するなど、多くの方に支えられ着実に前進することができています。そして、2004年には地域の子どもたちとそのご家族が集えるコミュニティー施設として子育て支援センター『グラン・マ』を開所することができました。

布川 こちらの保育園と子育て支援センターは、理事長の保育への情熱と想いが詰まった施設と言えますね。

子どもと親の成長を目指す保育理念で
地域社会に欠かせない存在となる

布川 では、事業内容についても伺って参ります。法人が手掛ける子育て支援センターは珍しいと思うのですが、その構想は、以前から考えておられたのですか。

石井 はい。今は核家族化が進み、親御さんだけで子育てをしているご家庭が増えています。その中で、お母さんが育児による疲れやストレスをため込んでしまうケースがとても多いんですね。私自身、長く保育に携わり、子育ても経験してきましたので、親御さんとお子さんが気軽に参加できて、日々の疲れを癒せる場所の必要性を感じていたのです。地域にそうしたコミュニティーがあることで、子どもたちはお友達と遊べますし、親御さん方も育児についての悩みなど様々な情報を共有して心を落ち着かせることができますからね。

布川 育児に携わる親御さんの気持ちを汲み取った理事長の取り組みは、実に素晴らしいと思います。では、理事長が保育において大切にしておられることをお聞かせ願えますか。

石井 子どもたちの健やかな成長はもちろんとして、親御さんも子育てを通じて、成長していくことが大切だと考えています。人は子どもを産んだから親になるのではなく、子育てをしながら、子どもに色々なことを教わりながら親になっていくのです。そして、子どもたちは親の言うように育つのではなく、親の行動を見て育ちます。ですから、親御さんの成長も保育には欠かせない重要な要素です。もちろん、それは私たち職員も同じで、子どもたちから様々なことを学びながら、成長を支援するように努めています。子どもが言うようにならないなら、まずは自分の足元を見つめることが肝要で、「子どもたちが何を望んでいるのか、根気よくその声に耳を傾けてほしい」と、いつも職員に伝えております。

布川 私も子を持つ親の一人として、理事長のお言葉がとても心に響きます。お話も尽きませんが、最後に今後の展望をお聞かせ下さい。

石井 近い目標としては、社会福祉法人を立ち上げたいと考えています。これまでNPO法人として活動を続けてきましたが、社会的な信頼を得ることや安定した運営を続けていくために、経営体質を改組していく必要があります。ですから、その目標に向かって、今は力を尽くしていきたいですね。また、5年ほど前から息子が当法人の保育現場で経験を積んでいます。今は私が園の理事長と園長を兼務していますが、将来的な目標として、彼に経営のバトンを任せ若い世代に活躍してほしいと思っています。とは言え、私も保育の仕事が好きですから、現場で働きながら彼らをバックアップしていきたいですね。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

アットホームで温かい2つの施設

▼2003年創立の『ふぇありーている保育園』は、生後2カ月から5歳までの子どもを対象に“心身ともに健康な子ども”“意欲のある子ども”“豊かに表現する子ども”“友達と生活し、やさしさを持てる子ども”を保育目標に掲げ、日常生活や遊びを通して子どもたちの自発性・社会性を伸長している。同園に従事する全職員が共通意識を持って保育に取り組んでおり、子どもたちの頑張りを認めること、可能性を信じることを主題に成長を見守っている。園舎は0~2歳児までがゆったりと生活する乳児棟と、3~5歳児が賑やかに活動する幼児棟に分かれており、子どもたちは温かく家庭的な雰囲気の中ですくすくと成長している。

▼一方の子育て支援センター『グラン・マ』は、理事長の「地域の中で世代を越えたコミュニケーションの場になれば」との想いから誕生した施設で、地域の親子がいつでも気軽に訪れることができる他、子育て相談をはじめ、手遊び、歌遊び、伝承行事、プール遊びなど様々な行事を開催。子どもの遊び場として、あるいは保護者の憩いの場として、連日多くの人が足を運んでいる。親子の絆をつなぎ、地域で見守る子育ての場所として、これからも人々に愛され続けるだろう。

対談を終えて

「とても深い愛情を持って保育に取り組んでおられる石井理事長。子どもたちだけでなく、親御さんに対しても、同じ愛情を持って接していらっしゃる姿勢が素晴らしいと感じます。これからもその深い愛で、地域社会の保育を支え、活躍を続けて下さい! 陰ながら応援しています。」(布川 敏和さん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名  称

特定非営利活動法人 ふぇありーている
ふぇありーている保育園

住  所

埼玉県新座市野火止5丁目29番33号

代表者名

理事長 石井 英子

U R L

http://fairytail.ftw.jp/

名  称

新座市地域子育て支援センター「グラン・マ」

住  所

埼玉県新座市大和田1丁目3番9号

掲載誌

リーダーズ・アイ  2012年3月号

本記事の内容は、月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ』の取材に基づいています。本記事及び掲載企業に関する紹介記事の著作権は国際通信社グループに帰属し、記事、画像等の無断転載を固くお断りします。