2023年02月13日更新
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(株)モービルトラベラー 対談取材記事

名刺

お客様一人ひとりのニーズを確実に捉え
それぞれのこだわりが細部まで行き渡った
オリジナルのキャンピングカーを提供する

キャンピングカー・トラベルトレーラ 製造・販売

株式会社 モービル トラベラー

代表取締役 早川 豊

【異業種ネット】月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』特別取材企画 掲載記事─略歴

【足跡】 茨城県出身。学業修了後、大手印刷会社や出版社に勤めた後、ガソリンスタンドや大手自動車メーカーのディーラー、中古車販売店などで自動車に関するノウハウを培う。その中でキャンピングカーに魅せられ独立を決意し、2011年3月に『モービル トラベラー』を設立。栃木県内を中心に、一人でも多くの人々にキャンピングカーの魅力を伝えるべく、各地で展示会を行うなど様々な活動を展開している。


アウトドアに留まらず、別荘や災害時の仮住まいとしても注目度が高まるキャンピングカーを専門に扱う『モービル トラベラー』。同社はキャンピングカーやトレーラの販売・製造だけでなく、キャンプ用品の販売や保険業務、車両整備なども手掛け、多様なニーズに応えている。俳優の加納竜氏が、早川社長にインタビューを行った。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』特別取材企画 掲載記事─対談

加納 御社はキャンピングカーの販売・製造を手掛けていらっしゃるとか。キャンピングカーと聞くと一般の人々には馴染みの薄い、特別な車という印象があるのですが。

早川 昔は私もそう思っていましたが、実際にキャンピングカーと出会って以来、印象が大きく変わったんですよ。私はサーフィンが趣味なのですが、朝早く起きて車で海まで行くのが辛くて……。それで、キャンピングカーがあれば車内で泊まれるので便利かもしれないと購入したんです。すると思いの外、快適で。他にも、友人とお酒を飲みに行った日などは、店の駐車場に停めたまま一夜を明かすなんてこともできますし、実際に色々な用途で使ってみてその良さを実感し、是非たくさんの人たちにも知っていただきたいと思ったんです。

加納 なるほど。裕福な人が趣味で乗る車というよりは、仲間同士でも共有できる、便利で頼れる道具といった存在ですね。

早川 仰る通りです。当社ではまさに、“道具として使える車”をコンセプトに掲げていまして、車内にはキッチンやシャワー、ソファー、トイレといった設備を標準装備していますので、ご購入いただいてすぐに旅に出ることもできるんですよ。それに、これまでキャンピングカーというと、キャンプやアウトドアに利用する方が多かったのですが、最近では小さな別荘や事務所、災害時の仮住まいなど様々な用途を目的とするお客様が増えていまして、それに伴ってニーズも多様化してきているんです。

加納 そうしたニーズに応えるために、心掛けておられることは?

早川 車内の設備に関しては、パッと見た瞬間に高級感が感じられるだけの完成度の高さが求められます。車内の設備を裏側から見て「ああ、こういうつくりになっているんだ」と現実感を感じさせてしまうようでは駄目ですね。部屋をつくる感覚に近いところがあり、お客様もかなり細かいところまでこだわりをお持ちです。人によってコンセプトも違いますし、家具の配置場所一つをとっても様々。中にはミリ単位で寸法を指定される方もいらっしゃいますので、私共としても一切の妥協は許されません。ですから、お一人お一人のお話を親身に伺ってニーズを的確に捉え、お客様の想像通りにイメージを具現化していくことに注力しています。今やキャンピングカーは単なる移動手段という範疇に収まらないものですから、機能性はもちろん、趣味性や美しさなども反映させる必要があるのです。同時に値段はできる限りリーズナブルにできるような工夫も欠かせません。

加納 車というより、お客様の生活空間をつくるというイメージなのですね。

早川 ええ。個々人のお好みに合うようにオリジナルのキャンピングカーをつくっていくので大変ですが、それだけに奥が深く、やり甲斐のある仕事です。一台のキャンピングカーが完成した時にお客様が喜んでくださると大きな達成感を感じますし、つくっている私共自身も楽しいんですよ。その上で、お客様から「ありがとう。すごく気に入ったよ」と言っていただけると、心からうれしくなりますね。

加納 それはキャンピングカーを扱っている仕事ならではの喜びでしょうね。

早川 そう思います。他にも、商談していてお客様と堅い話をしていても、キャンピングカーに場所を移せばフランクな気持ちになり、心から打ち解け合うことができるんです。そこからお客様と強い信頼関係が生まれることも多く、キャンピングカーという空間が私共とお客様をつなげてくれているような気がするんですよ。

加納 このお仕事に、とても魅力を感じていらっしゃることが伝わってきます。

早川 これまでにガソリンスタンドやディーラー、中古車販売店などで自動車に関わる様々な経験を積んできたので、今の仕事は集大成だと考えています。スタンドでは接客を、会社では営業を学び、そして今は経営者という立場にいる。こうして、次から次へと新しいことに挑戦できているのも、家族をはじめ、周囲の方々のご助力があったお陰だと、心より感謝しています。そのご恩に報いるためにも、これからこの会社でどれだけ皆様に喜んでいただけるかという意気込みは大きいですね。ただ、まだスタートしたばかりですから焦りは禁物。あくまでもお客様一人ひとりに誠実に対応しながら、一台一台を完璧につくりあげ、事業が軌道に乗るように努力していきたいと思います。

加納 では最後に今後の目標を伺います。

早川 一人でも多くの方にキャンピングカーの良さを知っていただけるよう、各地で展示会を催しているのですが、今後はただ展示するだけでなく、見学者にイメージを持っていただけるような試みをしていきたいですね。現状としては「興味はあるがどうやって使うのか」という声がとても多いので、例えば、展示車にバーベキューの道具や食材を乗せて、その傍で肉を焼いて食べてもらえば「家族でこうして過ごしたいな」と思ってもらえるでしょう。そのようにして“キャンピングカーのある楽しい生活”を皆様に提示できればと考えています。具体的な用途やビジョンを伝えることが今後の展示の課題ですね。そして、企業としては栃木県内で一番を目指し、「キャンピングカーと言ったら『モービル トラベラー』だね」と、地域の皆様に言ってもらえるように、一層邁進して参ります。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

▲早川社長の奥様・由佳さんにも対談に同席いただいた

感謝の思いを胸に前進する

【異業種ネット】月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

▼2011年3月にスタートした『モービル トラベラー』。その立ち上げには様々な困難があったと早川社長は振り返る。キャンピングカーの展示用として見つけた土地には竹などが生い茂り、当初は業者に伐採を依頼していた。しかし、直後に東日本大震災が起こり人手が不足。その際、社長と共に毎日100本単位で木の伐採に勤しんだのが奥様の由佳さんだった。事業を開始してからも「焦らずに一人ひとりのお客様と真摯に向き合って」という奥様の言葉に、社長は何度も救われたという。「妻はもちろん、仕事のノウハウを教えてくれた先輩や切磋琢磨してきた同僚、支えてくれた後輩など、多くの方々との出会いがあったからこそ今の私があるんです。皆様に対する感謝をひとときも忘れたことはありません」──その言葉通り、常に周囲やお客様に対する感謝の気持ちを大切にしている社長。被災地支援の一環として、キャンピングカーをNPO団体にレンタルしていることからも、社長の周囲を思いやる姿勢が窺える。苦難をものともせずに前進し続けることができるのは、その感謝の気持ちが何よりの原動力となっているからだろう。

対談を終えて

「『不器用なくらい真っ直ぐに人と向き合うのが、この人らしさなんです』と、奥様が形容される程、誠実な対応をご自身の流儀とされている早川社長。知識のない私にも、とても真摯に説明してくださり、そうした姿からは自社で取り扱っておられるキャンピングカーに対する揺るがない自信と、お客様に対する深い愛情が感じられました。今後の更なるご活躍を期待していますよ!」(加納 竜さん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名  称

株式会社 モービル トラベラー

住  所

栃木県宇都宮市徳次郎町7-17

代表者名

代表取締役 早川 豊

U R L

http://www.can-baco.co.jp/

掲載誌

ザ・ヒューマン  2012年1月号

本記事の内容は、月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』の取材に基づいています。本記事及び掲載企業に関する紹介記事の著作権は国際通信社グループに帰属し、記事、画像等の無断転載を固くお断りします。