2023年02月13日更新
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須藤整形外科クリニック 対談取材記事

名刺
動画

一人ひとりの患者と関わり合う姿勢を大切に
地域医療の向上を目指して力を尽くし、
大規模な病院の負担軽減に寄与する

須藤整形外科クリニック

院長・医学博士 須藤 英文

【異業種ネット】月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』特別取材企画 掲載記事─略歴

「全ての患者様にイニシアチブをとり、一貫して治療に関わる必要があるのです」

【異業種ネット】月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』特別取材企画 掲載記事─人ページ写真

もともと開業するつもりはなかったと自らの足跡を振り返る須藤院長。なぜなら、院長は脊椎・脊髄外科の手術における優れた技量の持ち主だからだ。

自らの手で患者のクオリティオブライフを高める。それが院長にとって生き甲斐でもあった。だが、手術の必要がないと判断された患者に目を向けた時、ある葛藤が起こる。「たとえ得意とする手術の機会を失おうとも、全ての患者様にイニシアチブをとり、皆様が笑顔を取り戻すその日まで、自ら治療に関わるべきではないか」と。

それこそが院長が長年の医療活動から見出した医療の理想の形であった。クリニックを開業した今、院長は最前線で走り続けている。


【足跡】 神奈川県出身。『千葉大学 医学部』卒業後、『沼津市立病院 整形外科』、『国立病院機構千葉医療センター 整形外科』などで経験を積み、2005年以降は『君津中央病院』にてリハビリ科部長や整形外科部長を歴任。2010年に独立し、『須藤整形外科クリニック』を開院。充実した医療設備・リハビリ環境を整えると同時に、豊富な経験を活かして地域医療の向上を目指している。


整形外科や脊椎・脊髄外科、リハビリテーション科、リウマチ科と幅広い症例に対応する『須藤整形外科クリニック』。明るく誠実な対応をしてくれるスタッフが印象的な同クリニックに寄せられる信頼は篤く、確実に来院数が伸びている。「大病院の外来のような役目を担いたい」と語り、地域医療の向上に力を尽くす須藤院長にお話を伺った。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』特別取材企画 掲載記事─対談

村野 須藤院長はいつごろから医師を志されるようになったのですか。

須藤 高校生の時です。大学時代は医学全般を学び、卒業後は整形外科の医局に入局。整形外科を専攻して修業に励み、特に脊椎外科を専門的に学びました。2005年には『君津中央病院』に移動し、そちらではリハビリ科部長や整形外科部長を務めさせていただきました。整形外科部長時代には、千葉県で2機目のドクターヘリが配備されるなど、まさに最先端の医療現場でしたね。

村野 充分な経験を積んだ上で独立開業に踏み切られるお考えだったのですね。

須藤 実は、独立を意識したのは医師になって10年ほど経ってからなんです。と言うのも、私はもともと専門である脊椎・脊髄外科の手術にやり甲斐を持って取り組んでいましてね。所見をとって頭の中で論理的に考え、診断を下して手術を行う。この一連の流れは私が得意とするところでしたし、何よりも自分の手で直接、患者様を疼痛緩和や神経症状の軽減に導き、クオリティオブライフを向上させることに生き甲斐を感じていました。しかし、次第にもっと広い視野で医療について考えるようになったのです。例えば手術の必要がないと判断された患者様に対する処置や退院までの病院のあり方など様々なことに思いを巡らせた結果、もっと患者様一人ひとりときちんと関わっていきたいと願うようになったのです。ただ、開業すると手術を行える機会が得られなくなってしまう。相当悩みましたね。

村野 そうでしたか。開業されたのは、いつでしょう?

【異業種ネット】月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

須藤 2010年です。とにかく患者様一人ひとりが初診から退院される日まで一貫して関わっていけるような、地域に根差したクリニックを目指してスタートしました。院内も明るい雰囲気にしようと、壁や柱、椅子の色にまでこだわりました。それから何と言っても重要なのは受付などを担当するスタッフ。実は開院前にいくつか他の病院やクリニックを見学させていただきましてね。どこも医療機関として果たすべき責務は同じですが、明らかに違いが分かる点がありました。

村野 その違いが受付を担当するスタッフに現れていたと?

須藤 ええ。スタッフ同士の仲が良いとチームワークも良くなり、患者様に対する気配りも自ずとできているんです。受付のスタッフは患者様が最初に出会う“病院の人”なので、彼女たちがいかに誠実な対応をするかで、患者様がクリニックに対して抱く印象が全く違ってくるのです。不安そうな様子を察知して「大丈夫ですよ」と一声かけるだけで、患者様は心穏やかに診療までの時間を過ごすことができる。ですから、初診の方には必ずお声をかけるようにと話しています。それと同時に、運営者としてはいかにスタッフが働きやすい環境を整備するかに注力しています。

村野 ある意味でサービス業のような気配りが必要なのですね。そういえば先日、むち打ち症の治療で大きな病院に行ったのですが、どこか事務的な対応で、ホスピタリティの精神が低いように感じました。

須藤 それについては、大学病院や国立病院など規模の大きな病院の厳しい現状についてお話しせねばなりません。大病院には、日々多数の患者様が訪れます。その中には、地域のクリニックなどで充分対応できる症例もたくさんあるんですね。もちろん直接その大病院を訪れる患者様もおられるわけですから、対応は本当に大変です。もちろん規模が大きい分、ソフト面で目が行き届かないということもあるかもしれませんが、送り込まれる患者様の数は膨大で、致し方なく手術の必要な方から優先して対応するという場合も。なかなか全ての方に満足していただけるような医療サービスを提供できないのが現状なのですよ。

村野 それは問題ですね。患者である我々自身も大きな病院を頼りがちな傾向がありますし、軽い症状なら地元のクリニックを頼るよう意識し、少しでも大病院の負担を軽減しなくてはいけませんね。

須藤 おっしゃる通りです。ただ、患者様にそのように行動していただくためには、まず私ども地域のクリニックが変わらなくてはなりません。関わり合う全ての患者様に対してイニシアチブをとり、手術が必要ならそれを把握した上でできる限りのことをする。もし手術が必要なくてもどのような治療やリハビリを行うのか、薬の処方だけで完治する場合も、どのような処方をするのか、一貫して対応していくことが重要だと思います。

村野 地域のクリニックの先生が「うちでは対応できないので大きな病院に紹介状を」というようなことを続けていたら、状況は悪化の一途を辿るばかりですね。

須藤 ええ。患者様が元気にお帰りになる日まできちんと責任を持つことで初めて、クリニックと患者様の間に信頼関係が生まれるわけですし、我々がその先駆けとなり、他のクリニックの変化を促していくことができればと考えています。当然、医療には専門的な知識や高度な技術が必要ですが、それだけではなくやはり人間的な部分、例えば「この方の命を守りたい」「元気にしてあげたい」──そう願い、力を尽くそうとする心がなくては成立しないとも思うのです。人の尊厳を守り、クオリティオブライフを高めていく。そんな医療のあり方を提唱できる地域のクリニックを目指して、基盤を構築していきたいと思います。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

“クオリティオブライフ”の向上を目指して

【異業種ネット】月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

▼これまでに脊椎手術を1,000例近く手掛けてきた須藤院長は、その豊富な経験ゆえだろうか? 患者に対して安易に手術を勧めない。「当然ですが手術には最適なタイミングがあり、病巣を残したまま治療する保存療法にも限界があります。私どもでは、あくまでも患者様の生活スタイルや今後の生き方、ご本人の希望などを尊重し、手術療法と保存療法双方のメリット・デメリットをお伝えしています」。事実、腰椎椎間板ヘルニアなどは約9割の症例が保存治療で治療可能なのだという。『須藤整形外科クリニック』には院長が信頼を寄せる理学療法士が在籍しており、充実したリハビリ環境が整う。手術を受けたとしても、保存療法を選んだとしても、再び患者が活力溢れる毎日を送ることができるようベストを尽くす──これが院長が対談の最後に語った“クオリティオブライフの向上”の意味するところだ。「私自身が患者様一人ひとりを診察し関わり合うことに意義がある」と語る院長の言葉は、患者の命を守ってみせるという自信と、その人生まで思いやる責任感に満ちている。

対談を終えて

「脊椎・脊髄外科の手術において右に出る者はいないほどの腕前の持ち主である須藤院長。ご自身もその役目に誇りを持っていらっしゃいましたが、そんなやり甲斐のある仕事を捨て“患者様のために”との想いで独立開業された行動には、医療人としてのあるべき姿を見たように感じました。信念ある医療サービスを追求される院長を頼られる方は増えていくことでしょうね」(村野 武範さん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名  称

須藤整形外科クリニック

住  所

神奈川県大和市福田2158-9

代表者名

院長・医学博士 須藤 英文

U R L

http://sudo-seikeigeka.jp/

掲載誌

ザ・ヒューマン  2011年12月号

本記事の内容は、月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』の取材に基づいています。本記事及び掲載企業に関する紹介記事の著作権は国際通信社グループに帰属し、記事、画像等の無断転載を固くお断りします。