2023年02月13日更新
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医療法人 安形医院 対談取材記事

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医療と福祉──二つの観点から
地域住民の健康を見つめ続け
医院の在り方を追求する

医療法人 安形医院

院長・医学博士 安形 俊久

【異業種ネット】月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』特別取材企画 掲載記事─略歴

「地域社会のニーズに応えたいとの一心で、医療サービスを提供していきます」

【異業種ネット】月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』特別取材企画 掲載記事─人ページ写真

『安形医院』の二代目として生を受けた安形俊久院長。だが、周囲から後継者と目されることを快く思わず、反発心は強まる一方だった。

「医師になどならない」──その決意は固かったという。しかし、相次いで親しき人と死別したことが院長の心を変え、医療の道へ。

そして今、振り返る──あの辛い体験があったから、今の自分があるのだと。地域医療の担い手として、忙しない日々を過ごしている院長。患者を見つめる目は慈愛に満ちており、医療に対して只ならぬ情熱を抱いている。

院長は、今日も原点を大切にしながら、自らが信じる道を突き進んでいる。


【足跡】 『安形医院』を開業した父の下に生まれる。『藤田保健衛生大学』在学中は勉強に没頭し、卒業後は同大学の医局や赤十字病院で診療や臨床経験を積む。また、三度のネパールでのボランティア手術活動や、カンボジアにおける日本人初となる米国海軍医療船内でのボランティア手術活動を行う。2010年、『安形医院』の院長に就任。以来、自らのカラーを打ち出しながら、地域に求められる医療・介護サービスを追求し、確実に地域住民から支持を集めている。


1974年の開業以来、地域に慕われ続けてきた『安形医院』。内科や外科、整形外科をはじめとする幅広い診療体制を整えると共に、介護事業所を併設して介護サービスも充実させている。それも、時代と共に変遷する地域社会のニーズに応えたいとの一心から。親子二代にわたり心尽くしの医療・介護サービスを提供する同院を、俳優の村野武範氏が訪問した。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』特別取材企画 掲載記事─対談

村野 『安形医院』さんは、お父様が開業されたのだとか。

安形 そうですね。ただ、子どものころから周囲に後継ぎになるのだと言われ続けていたため、「医師になどならない」と長く反発し、運動が好きだったので大好きな野球ばかりしていました(笑)。ところが、高校2年の時に幼馴染みが交通事故で亡くなり、その半年後には可愛がってくれていたおじが癌で亡くなりまして……。身近な人の死に直面したことで、医師を一つの進路として考えるようになったのです。そして、高校3年になってようやく医師になろうと決意が固まり、受験勉強を始めました。今振り返ってみれば、幼なじみとおじの存在があったからこそ、今の私があるのだと言えます。

村野 医療に対する思い入れはさぞ強かったことだと思いますし、大学生活は充実されていたのでしょうね。

安形 勉強が辛いと思うことも時にはありましたが、学ぶほどに興味は膨らむばかりで、身を入れて学べました。『藤田保健衛生大学』で2年間の研修医過程を終え、『浜松赤十字病院』や『足利赤十字病院』でさらに経験を重ねた後、一旦大学に戻り、医局での外科医として診療を行ったり、大学院で研究に励んだりしました。そういった生活を約10年続けた後、2010年7月に『安形医院』の院長に就任したのです。

村野 大学病院とこちらとでは、求められる役割は違うのでしょう?

安形 大学では救急医療や外科としての診療が主体でしたが、こちらでは地域医療が中心となるため、診療内容は大きく異なります。内科や外科などの診療だけでなく、介護保険サービスとして通所リハビリテーションや居宅介護支援、訪問リハビリテーション、訪問看護などにより、介護や介助を必要とされている方々をバックアップしているのです。これらのサービスは約10年前、地域の方々のご要望に応えるため、父がスタートしました。介護事業所は当院に併設されているので、利用者の方々の急変にも対応できるのですよ。

村野 安形院長は、介護事業の運営も取り仕切っておられると?

安形 ええ。私は介護事業所の理事長も務めており、毎日行われるミーティングや、一カ月に一度開かれる全体ミーティングにも出席しています。全体ミーティングでは各部署の代表者が出席し、問題点を改善・解決するため、また患者様や利用者様のご要望に応えるために意見を交わし、より良い医療・介護サービスにつなげています。

村野 既に充実した医療・介護サービスを提供されていますが、院長ご自身が始められた、新たな取り組みなどもあるのですか。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真
経鼻及び、経口胃カメラ、大腸カメラがあり、最新の内視鏡システムを完備。日帰り手術も可能。

安形 地域医療を充実させようと医療の質向上に努め、その一環として内視鏡による検査に力を入れるようになりました。大学病院で勤務医をしていたころは、内視鏡による診療に数多く携わり、執刀を担当した患者様の術後、そして退院された後の通院中まで一貫してお世話させていただいたので、その経験を生かそうと考えたのです。2011年6月から内視鏡室を新設し、胃カメラや大腸ファイバーを用いた診療も行うようになりました。

村野 最近では随分楽になりましたが、それでも胃カメラなどを使っての検査や治療は気が重くなります(笑)。

安形 この仕事をしていると、癌治療について患者様や知人から多くの相談を受けます。今までほとんど検査を受けず、見つかったころにはかなり進行して治療が困難になり、癌で苦しむ方や辛い思いをされるご家族を一人でも減らせたらと考えております。特に、自分が今まで携わってきた胃・大腸癌に関しては、より早く見つけて少しでも楽に、そして確実に根治できるように努めております。内視鏡検査は病気の早期発見・治療につながりますので、是非とも地域の方々にご活用いただきたいと考えています。けれど、村野さんがおっしゃるように、体調が悪くないのに検査を受けるのは億劫ですし、機材の性能があまり良くなかったころの印象を未だにお持ちの方の場合、敬遠されるのも無理はありません。そこで、鎮静剤などを効果的に併用すると同時に、検査での負担をできるだけ軽減できるような機材や技術を逐次導入するよう努めています。

村野 身体的にも精神的にも負担が軽くなるのであれば、進んで検査も受けられそうですね!

安形 ポリープや早期癌であれば、内視鏡検査の時に切除することもできるんですよ。お陰様で、少しずつ地域の皆様に当院の充実した検査体制・環境も浸透してきたようで、お待ちいただかなければならないほど、希望する方が増えてきています。

村野 先代が築き上げた土台の上に、安形院長が新たなカラーを塗り重ねておられる──これからが楽しみですね! 最後に、今後どのような医院にしていきたいかをお聞かせください。

安形 地域の方々のニーズを確実に満たすためにも、規模の拡充を図り、より一層充実した医療・介護サービスを確立していきたいですね。そしていつか、「『安形医院』があれば安心だ」と思っていただける、地域になくてはならない存在になれればと思います。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

「いつか「『安形医院』があれば安心だ」と言っていただけるようになれば本望です」
(院長・医学博士 安形 俊久)

医療人として在るべき姿

▼“感謝”“勤勉”“正直”──この三つの言葉を理念として掲げる『安形医院』。地域医療の担い手として何が求められているかを自問自答しながら、これまで確実に医療・介護サービスを充実させてきた。自宅療養生活を送る高齢者たちの健康を守るためには在宅支援が欠かせないと、往診や訪問看護などのバックアップ体制を確立。今では、穏やかな老後を望む地域住民にとって欠かせないサービスとなっており、今後一層ニーズは高まりそうだ。超高齢社会が進む中では、時に穏やかな最期を迎える終末期患者への対応も求められる。そういった医療へのニーズにも柔軟に対応するために欠かせないのが、冒頭に記した三つの理念でもある。『安形医院』は、今後も医療人としての在るべき姿を、愛知県豊川市から発信していく。

対談を終えて

「今でも先代は昔からご存じの患者様を診ているそうで、地域にとって頼もしく、顔を見るだけで安心できる存在だと思います。そんな実績や信頼を重んじながら、安形院長は独自のカラーを織り交ぜておられる。より一層地域が健やかになっていく気がします」(村野 武範さん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名  称

医療法人 安形医院

住  所

愛知県豊川市一宮町泉140番地

代表者名

院長・医学博士 安形 俊久

U R L

http://www.agataiin.jp/

掲載誌

ザ・ヒューマン  2011年11月号

本記事の内容は、月刊経営情報誌『ザ・ヒューマン』の取材に基づいています。本記事及び掲載企業に関する紹介記事の著作権は国際通信社グループに帰属し、記事、画像等の無断転載を固くお断りします。