気遣う心を大事に信頼を築いた仲間と共に
質の高いサービスで会社を成長させていく
「尊敬する方々から学んだ、人を気遣う心と挑戦し続ける熱意。
その初心を忘れず、会社を守り立てていく」
「義父や叱咤してくれる方々と出会わなければ、いい加減な人生を送っていたと思います」
様々な先達の薫陶を受け、経営者として邁進してきた『創栄建設(株)』の棟方社長はそう語る。
どんな立場の人にも分け隔てなく接し、細かな配慮を欠かさなかった成功者たちの姿は、「仕事より遊び」だった若き日の社長の心を揺り動かした。
そして尊敬する経営者の先輩を目標に、勉強と研鑽、チャレンジを重ねると共に、「経営者としては見習い修業中」と初心を忘れず、周囲への気配りで人脈を築いてきた社長。
今では心が通じ合い、頼りになる多くの仲間たちもできた。気遣う心を大事に築いた人脈は、今後も根幹として会社を支えていくことだろう。
【足跡】 神奈川県横浜市出身。学業修了後は飲食関係や様々な建設関係の仕事などに従事する。その中で、数々の魅力的な人たちに出会って心酔。考え方が全てプラスに変わる。いずれ独立することを視野に、いくつかの建設会社に勤めて業界のノウハウを習得すると共に、人脈を築く。4年前に独立、2016年には法人化し、『創栄建設』を設立した。
神奈川県にて、足場工事を主体とした建設業を手掛けている『創栄建設(株)』。棟方社長が個人経営で2年間実績を積み、昨年法人化を果たした会社だ。強い信頼で結ばれた向上心が強い仲間たちと共に良質な仕事を果たし、今年は年商1億というかねてからの目標を達成する見込みの同社。社長は「今後はより幅広い業容を扱い、さらに業績を伸ばしていきたい」と熱く意気込みを語ってくれた。
尊敬する先輩経営者たちを手本に
経営者としての知見を身につける
──まずは、棟方社長のこれまでの歩みからお聞かせ下さい。
ここ神奈川県横浜市の出身です。高校を卒業後は飲食業や建設関係など、様々な仕事をしていました。当時は若かったこともあり、仕事よりも遊ぶのに夢中でした。ところが、会社を経営する義父や、後に経営者となっていった様々な方たちと出会い、その人となりを知ることで、「このままではいけない」と自分の生き方を見直したのです。
──経営者の方々のどのようなところに感化されたのでしょう。
たとえば、義父は大変な人格者でもあり、経営者として成功を収める一方で、名士など、地位の高い方々との人脈を持っていました。それにもかかわらず、私のような年端のいかないものもしっかり気遣ってくれるんです。その姿を目の当たりにして、「なんて素晴らしい人なのだろう」と感動し、義父から学べるものは全て学びたい、と思うようになりました。自分もゼロから経営者としてスタートしてみたい。「必ず色々なことに挑戦しまくってやるぞー」と思いました。
──経営者になるために、どのようなことをなさいましたか。
まずは成功された方々に積極的に会ったり、様々な本を読んだりして、独立にあたっての知見を身につけていきました。そして建築会社数社に勤め、それぞれの会社の良い所を学ぶと共に、業界における人脈を築いていったのです。そして4年前に独立。昨年には法人化を果たし、『創栄建設(株)』を立ち上げました。おそらく先輩方との出会いがなければ、目標も目的もない、いい加減な人生を送っていたと思います。良い手本となる方が私の周りにはたくさんいて、本当に自分は運に恵まれていると思います。
スタッフへの気配りを欠かさず
より良い会社を築いていく
──現在御社では、どのようなお仕事を手掛けておられるのですか。
メインは仮設工事や足場工事です。将来的にはそちらを主体に、総合リフォーム業、総合建設業などの工事を行うことも視野に入れております。お客様の幅広いご要望にお応えすることができますし、些細なことでもお気軽にご相談いただければ幸いです。
──実際に会社を始めてみて、手応えはいかがですか。
今年、かねてからの目標だった年商1億円を達成する見込みです。ただ、もっと早い段階でクリアできると考えており、やっと想定していたラインに乗ったという感覚です。今後も上質な仕事を果たしてお客様に信頼していただき、今の売上を何倍にも伸ばしていきたいです。
──昨今では設立はしたものの、1~2年で潰れてしまう会社も多いですが、御社は右肩上がりに成長されているのですね。成功の理由は何だと思いますか。
周囲への気遣い、働いてくれている人たちへの気遣いを忘れないことでしょうか。経営が上手くいかなかった他社さんを見ていても、自分が経営者だからと傲慢にならず、人に気を配ることこそが不可欠なのではないか、と考えるようになったのです。
──確かに「雇ってあげている」という姿勢ではスタッフの皆さんの心も離れてしまいますものね。
そうなんですよ。私は自分が社長を務めることができるのは、スタッフの皆が頑張ってくれているお陰だと心底思っています。スタッフにも日ごろから「皆のお陰」と伝えていますし、「社長や専務、常務といった仕事上の肩書きが違うだけで、自分たちはお互いにできることをして助け合う仲間だ」という話もしていますね。ただ、「気遣いを忘れない」というのは、単に優しくすることとは違います。必要があれば厳しさを持って叱り、馴れ合いになることなく信頼し合える関係を維持していきたいですね。
──お話も尽きませんが、最後に、今後の展望についてお聞かせ下さい。
今は厳しい時代。少子化に伴い、企業の合併・統合が増えることで、大企業から仕事をいただくケースが増えると共に、全体の受注数が減り、より厳しい競争をしなければならなくなるでしょう。しかし、実際に仕事を請け、手掛けていく中で最も重要なのが「人同士のやりとり」であることは変わりません。ですから、今後も変わらず人への気配りを大事に良い仕事を果たし、失敗を恐れることなく前進していく所存です。また、今後は人材育成により力を入れたいと思います。そして会社を任せられる人材を育て、私がいなくとも存続できる会社にする。そのためには人材育成も必要ですが、私自身もさらに勉強しなければなりません。これからも研鑽を欠かさず、精進していきたいですね。
──私も応援させていただきますよ!
夢や意欲を持って挑戦することの素晴らしさ
昨今、様々な物事への興味や意欲の少ない若者が増加しているという。車のローンを払うよりも電車に乗る方が負担も手間も少ない。美味しいものでなくても食べられれば良い。高い給料をもらうよりも、休みが多い方が楽──。こうした考えは現実的ではあるが、夢や意欲がなければ、新しい世界に向けて挑戦することも少なくなる。棟方社長は、それを勿体ないことだと寂しく感じているそうだ。
若いころは仕事より遊ぶことに夢中だった社長。「義父をはじめ、人間力の高い方たちと出会わなければいい加減な人生を送っていたと思う」と言うが、この時期も多種多様な人と交流を図り、貴重な経験を数多くしてきた。「僕の一番の売りは酒の強さ。昔は米兵さん相手にもイッキ合戦して余裕で勝っていましたよ」と社長は笑う。こうした当時の経験が血肉となり、社長の人となりに深みを与えているのだろう。
「人生は一度きりなのだから、様々な挑戦をしていかないと面白くない」──そう語る社長は、今も失敗を恐れず、意欲的に挑戦し続けている。その精力的な姿は、社長に接する若者たちにも何らかの刺激を与えるはずだ。社長には是非、そうした夢や意欲を持って活動することの素晴らしさを、後進の人々に伝えていってほしい。
「尊敬するお義父様や先輩方への感謝の想いを何度も口にしておられた棟方社長。今もお義父様は現役で、外見も中身も若々しい姿を保っておられるのだとか。目標とする先輩たちが今もなお精力的な姿を見せておられることは、社長にとっても嬉しいでしょうね。これからも尊敬する師匠たちを目標に、御社を成長させていって下さい!」(大沢 逸美さん・談)
名 称 |
創栄建設 株式会社 |
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住 所 |
【本社】 |
【事務所】 |
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代表者名 |
代表取締役 棟方 理史 |
掲載誌 |
月刊経営情報誌『マスターズ(MASTERS)』 2017年6月号(発行:国際通信社) |