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優心ファクトリー合同会社 対談取材記事

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地域住民、島根を訪れる人々の“足”
便利で快適な移動を提供していきたい

一般旅客自動車運送事業

優心ファクトリー 合同会社

代表取締役 渡部 幸夫
常務取締役 増田 立郎

【異業種ネット】月刊経営情報誌『国際ジャーナル』特別取材企画 掲載記事─略歴

【代表取締役 渡部 幸夫氏の足跡】

島根県で生まれる。学校卒業後はタクシー・観光バスのドライバーを経験。2009年には、父親が経営するタクシー会社を引き継ぐ形で「優心ファクトリー」を設立した。かつての同僚であった増田常務と共に、地域に密着したサービスの提供で経営基盤を固めている。


バス・タクシー事業部の二本柱を打ち立てる2009年設立の「優心ファクトリー」。地域住民の移動手段としてはもちろん、地元の学校からの要請も多く、地元・島根県に根差したサービスを提供してきた。そんな同社が今後目指すのは、観光タクシーとしての営業拡大。本日は、島田陽子さんが渡部社長と増田常務にお話を伺った。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『国際ジャーナル』特別取材企画 掲載記事─対談

島田 御社はここ島根県でバス・タクシー事業を手掛けておいでと伺っております。どちらも土地勘がなければ務まらないお仕事ですが、渡部社長と増田常務はお二人とも島根県のご出身ですか。

渡部 私はここ松江、常務は安来の生まれです。父がもともとタクシー会社を経営しており、そちらの基盤を引き継ぎ、改めて「優心ファクトリー」としてスタートを切りました。私は、20年近く父の会社で働き、観光バスのドライバーも経験しており、常務とは前の職場で出会ったんです。常務も観光バスやタクシーのドライバー経験があり、また大手の旅行会社に長く勤めるなど当社事業を共に牽引してもらうに相応しい人材だと、私から声をかけました。気っ風が良くて頼りがいがある人なので、その点でもぜひ一緒に事業をと思いましてね。

島田 社長が常務に惚れ込み、口説かれたわけですね。

増田 惚れ込んでいるのは私も同じですよ。社長が48歳、私は63歳と年齢こそ離れていますが、私は社長を尊敬していましてね。誘われた時、共に働くということに迷いはありませんでした。

島田 お互いを尊敬しあう素敵なご関係なのですね。ここ島根県は出雲大社をはじめ様々な観光スポットがありますから、観光バスの需要は多いでしょう。

渡部 需要は多いと思います。ただ、観光バスに関しては、現在のところ地元の方が県外に出られる際のご利用がメインでしてね。大阪や京都など関西圏に観光へ行かれる方をお送りしています。地元の学校が、合宿や遠征、学校行事に使って下さることも多いですよ。実は今、バスではなくタクシーを観光分野でより活用できないかと動いています。

島田 確かに、旅行先で地元のタクシーを貸し切って名所を回る方もいらっしゃいますものね。

増田 ええ。それで、2011年7月1日からは東京に本部を置き、観光タクシー・バスと旅行代理店を結ぶネットワーク事業を手掛ける「キャブステーション」と提携することにいたしました。それによって、タクシー事業をより充実させていく予定です。私自身、以前に働いていた会社で「キャブステーション」を利用しており、実績への効果を知っていますので、当社が観光分野を強化するにあたって糸口になるかと考えました。

島田 観光タクシーの場合は運転手さんがガイドを兼ねることも多いかと思いますが、地元出身のお二方なら間違いありませんね。

渡部 ありがとうございます。ただ、営業エリア内の観光情報や歴史などへの知識はより深める必要があるでしょう。やはり単に名所へとお連れするだけでなく、移動時間も充実したものとなるよう会話を通して島根の魅力をお伝えしたいですから。

島田 観光タクシーとしての活用が増えれば、営業エリアも拡大しそうですね。

渡部 そうなるよう、当社の認知度を上げていかなければなりませんね。バスやタクシーがあってドライバーがいたとしても、お客様がいなければ意味を成しません。その点、常務は旅行代理店業やバス・タクシードライバーの経験があるだけでなく、営業職に就いていたこともあり、頼りにしています。今は常務に任せっぱなしですから、今後は彼のようなオールマイティーな人材を育てていきたいですね。その育成においてもやはり常務に頼ることになるわけですが(笑)。

増田 ドライバーや営業専門の従業員を育てるのはさほど難しくはないでしょう。しかし、すべてに対応できる人材を育てるとなるとそれなりの歳月がかかりそうですね。

島田 常務ならきっと社長の期待に応えていかれることでしょう。最後に、社長から今後の展望をお話し下さい。

渡部 お客様にとって移動時間が快適なものになるよう車輌を整備し、ご満足いただけるサービスを提供するため、業務の拡充を図っていきます。そうして、地域のお客様に親しまれるようなバス・タクシー会社として認知していただけるようになりたいです。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『国際ジャーナル』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

「単に名所へお連れするのではなく、島根の魅力をお伝えできるバス・タクシー会社でありたいですね」(代表取締役 渡部 幸夫)

「ガイドブックにも載っていない島根の魅力をきっと教えて下さるでしょう」(ゲスト 島田 陽子)

観光タクシーとしての認知度アップを狙う

▼2002年に改正道路交通法が施行。いわゆる“タクシー規制緩和”と呼ばれる改正により、タクシー業界全体で車輌数が大幅に増え、その分、各社が生き残りをかけて鎬を削ってきた。傾向として見られるのは、ターゲットの絞り込みによる利用客の取り込みだ。例えば、介護・福祉タクシー、そして「優心ファクトリー」がその分野での地位確立を目指す観光タクシーだ。

同社は2011年7月に「キャブステーション」と提携。観光タクシーとして利用客の獲得を狙っていく。目的地への移動において比較的手頃であり、そして少人数や個人で利用しやすい観光タクシーは人気を得ている。そのため旅行代理店が顧客確保のためにタクシー会社と提携する、また旅館など宿泊施設がタクシー会社と提携してパッケージ商品として打ち出すケースが年々増えているのが現実だ。

その流れに乗じて、「島根に『優心ファクトリー』あり」と言われる存在となれるか。顧客の期待に応えるべく、業容の充実にますます力が入る。

対談を終えて

「よりプライベートな旅を楽しみたくて、旅先での移動手段にタクシーを選ぶことがあります。そんな時、車中でドライバーの方からその土地のいろんな話を聞けるのはとても楽しいものです。それを目当てに観光タクシーを利用される方もいらっしゃるでしょう。ニーズは高いと思いますので、ぜひ頑張って下さいね」(島田 陽子さん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『国際ジャーナル』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名  称

優心ファクトリー 合同会社

住  所

島根県松江市八束町波入1733-6

代表者名

代表取締役 渡部 幸夫

掲載誌

国際ジャーナル  2011年10月号

本記事の内容は、月刊経営情報誌『国際ジャーナル』の取材に基づいています。本記事及び掲載企業に関する紹介記事の著作権は国際通信社グループに帰属し、記事、画像等の無断転載を固くお断りします。