月刊経営情報雑誌「マスターズ（MASTERS）」（国際通信社）、「アンカー（ANCHOR）」（報道通信社）、「センチュリー（CENTURY）」（USPマネジメント）対談取材記事掲載の経営者が参加する国際通信社グループ運営の異業種ネット

佐藤　こちらは健康的で美しい錦鯉から、その餌、水槽、ポンプなど飼育に必要な用品までトータルに扱われているとか。大谷社長と錦鯉との出会いは？

大谷　中学3年生の時に、近所の金魚店で初めて購入したのです。ところが、いざ家で飼い始めるとすぐに様子がおかしくなって……。慌てて塩とポンプで空気を入れてやると、すぐに元気な姿を見せてくれ、以来、錦鯉に並々ならぬ愛着が湧き、飼育に夢中になったのです。さすがに仕事にするのは難しいと考えていたのですが、41歳の時に覚悟を決めて脱サラし、『大谷錦鯉店』を創業しました。

佐藤　スタート当初はいかがでしたか。

大谷　3年程はとても生活ができる状況ではなく、夜勤をしながら平均睡眠時間も約3時間といった日々でしたね。お陰様で現在は当社の運営に専念できていますが、まだまだ軌道に乗ったとは言えず、これからが本番だと思っています。

佐藤　錦鯉には高級なイメージがあるのですが、幾らぐらいで購入できるのですか。

大谷　最近では価格破壊も起きていますし値段は様々です。当社では、「体形」「色彩」「模様」「風格」などから「特選錦鯉」と「観賞用錦鯉」に分類しており、500円から数千円でご購入いただける錦鯉もおります。また、庭や池がなくても、水槽で十分飼育できるんですよ。

佐藤　水槽でも？　では金魚や熱帯魚と同じ感覚で気軽に飼えるのですね。

大谷　そうなんです。やはり錦鯉に対しては、未だに多くの方が“お金持ちの道楽”といった印象をお持ちのようで、私はそうしたイメージを払拭し、一人でも多くの方に気軽に錦鯉の飼育を楽しんでいただきたいと考えているんです。当社ではホームページなども活用して情報を発信しており、飼育方法についての細かい説明や、便利な飼育道具の紹介、錦鯉の動画など、初心者の方の目線に立って内容の充実に努めているんです。その甲斐あって、最近ではインターネットによる注文も徐々に増えてきました。

佐藤　社長の努力が徐々に結果となって表れているのですね。錦鯉がペットとして一般的になる日も遠くないかもしれません。

大谷　そうなるように、これからも一層励みます。もちろん、既に錦鯉を飼われている方にとっても、便利で有意義な情報を発信していきますよ。当社では錦鯉を飼育するための池の設計・施工も請け負っていますし、万が一病気に罹った時もその対策法をご案内させていただいています。錦鯉に関することなら何でもご相談いただきたいですね。

佐藤　それだけ手厚いサポートをしていただけるなら、社長のように心置きなく錦鯉の飼育に夢中になれますね（笑）。

大谷　今後も、様々な方法を使って錦鯉の魅力をお伝えし、錦鯉愛好者の裾野を広げていきたいと思います。