2024年09月03日更新
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上田建設(株) 対談取材記事

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従業員とのコミュニケーションを大切に
一人ひとりのスキルアップを支援して
地域と社会に貢献できる企業を目指す

上田建設 株式会社

代表取締役 上田 直人

【異業種ネット】月刊経営情報誌『センチュリー(CENTURY)』特別取材企画 掲載記事─略歴

「足場の組み立ては、その足場を使う人を想って行うことが大切だと思います」

【異業種ネット】月刊経営情報誌『センチュリー(CENTURY)』特別取材企画 掲載記事─人ページ写真

20歳のころに足場工事の仕事に出会い、以来この道一筋で歩んできた上田社長。

この仕事においては、足場を使って作業を行う人のことを、どれだけ「想う」かが重要だと語る。

その人の立場になり、安全に、効率的に作業を進められるように気遣う──。

その気持ちが、現場を支える最良の足場を作るのだ。

また、人材育成にも力を入れている社長は、従業員がこの会社を離れる時のことまで考え、一人ひとりを支援している。

関わるすべての人を想う社長の姿勢が、会社の明日を作っていくのだろう。


【足跡】 北海道苫小牧市出身。高校中退後16歳から仕事に就き、塗装業や港湾関係の荷役業、土木業などを経験。20歳で札幌に移り、足場工事の仕事に携わるようになる。そして20代後半で地元に戻り、地元で1、2を争う足場工事の会社で修業を積んで2013年に個人事業として『上田建設』を創業。2015年4月に法人化を果たし、従業員と共に会社の基盤を固めている。


北海道を中心に、プラント工事やメンテナンスのための足場工事を手掛ける『上田建設』。2013年の創業以来、安全を第一に考えた施工を行うと共に、人材育成にも力を注いでいる。本日は、同社の上田社長をタレントの黒田アーサー氏が訪問し、仕事内容や今後の展開についてお話を伺った。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『センチュリー(CENTURY)』特別取材企画 掲載記事─対談

──上田社長は地元のご出身ですか。

はい。生まれも育ちもここ苫小牧です。学生時代はやんちゃで、高校を中退して16歳からずっと仕事をしてきました。塗装業から始めて港湾での荷役業、土木関係の仕事も経験し、20歳の時に札幌に移って丸太足場の仕事に携わるようになったんです。

──木の丸太で足場を組むのでしょうか。

ええ。電線関係の現場などは感電の危険があるので、鉄製の足場は使えないんですよ。北海道でも専門業者が少ないので、当時は道内をあちこち回っていましたね。そちらで4年ほど勤めて、20代後半で地元に戻ってきました。それから苫小牧では名前の知れた足場工事の会社で勉強させていただき、2013年に独立したんです。昨年の4月には法人化も実現しました。

──社長はもともと、独立心をお持ちだったのでしょうか。

独立したいと思っていましたね。前職に入社した時にも、最初から「将来は独立したい」とお話ししていたんですよ。辞める前提の入社ということでその時は怒られましたが、所長を任されるなど、たくさんの貴重な経験をさせていただいたことが今につながっています。

──独立当初はいかがでしたか。

お陰様で、思っていた以上に順調でしたね。足場といえば建物を新築する時や改修工事をする時のものを連想されるかと思いますが、弊社ではプラント工事やメンテナンスに伴う足場の組み立てを主体にしているんです。それ以外では公共施設の足場、橋の耐震検査用の吊り足場などですね。苫小牧は工業地帯なのでプラントが多く、前職でもそういった関係の規模の大きい現場がメインでした。その中で現場のリーダーとして動いていたこともあり、培ってきた実績と信用が独立してからも役立ったのだと思います。

──現在、従業員さんは何名ぐらいいらっしゃるのでしょう。

会社の従業員としては10名ですが、協力会社が27社ほどあり、忙しい時は50~60名の体制で動いています。彼らの家族も含めて守っていかなくてはならないので、プレッシャーも大きいですね。

──人をまとめる上で、いつも大事にされていることは何ですか。

コミュニケーションですね。一人ひとり考え方が違いますし、性格も能力も違います。できること、できないことをしっかりと把握して適材適所を考えながら配置しなければなりません。そのために、日ごろからコミュニケーションをきちんと取るように心がけています。

──現場の職人さんは若いころにやんちゃをされていたり、個性的な方が多いというイメージがあります。

おっしゃる通りですね(笑)。怒れば反発する人もいますし、ハードで危険もある職種なので、数日で辞めてしまう人も多いです。でも、その中で残ってくれた人は、男気があって、大きな戦力になっているんですよ。

──人材教育においては、どんなことを心がけていらっしゃいますか。

当社では、国家資格をはじめ、社員の様々な資格取得を支援しています。資格や免許があれば、その人の付加価値になり、会社のステイタスにもなる。将来、ここから巣だって他所に勤めるにしても、独立するにしても、資格や免許は武器になりますからね。また、命の危険が伴う仕事ですから、本人のためにも言うべきことはきちんと言うようにしています。自分は嫌われ役でも良いと思っているので、怒る時もありますね。ただ、怒る場合は、必ずその理由を伝えるようにしています。

──感情的に怒っているのではなく、きちんとした理由があると分かれば納得もできるでしょうし、同じ失敗を繰り返さないでしょうね。

ええ。私自身も怒られながら育ってきましたが、今の時代は怒るだけでは通用しませんからね。何で怒られたか理解してもらうことが重要です。

──従業員さんのことを大切に思っておられることが伝わってきました。「ここで働いていて良かった」と思える会社を目指していらっしゃるのですね。

ええ、そんな会社が理想ですね。そのために色々な取り組みを行っていますが、その一つに刑務所から出所した人が働ける場所を提供したいという思いがあり、昨年の12月に札幌にある保護司連盟のNPO法人で審査を受け、参加させてもらうことが決定しました。

──社会奉仕ですね。

そうですね。本当に反省して、これからは真面目に働きたいと思っている人の力になりたいという思いで踏み切りました。皆でわかり合って助け合える会社にしていきたいですね。

──では最後に、これからの目標を。

この苫小牧という地域で、誰もが知っている会社にすることが夢です。そして日本全国に進出し、何があっても動じない強い会社にしていきたいですね。また、将来的には地域貢献の意味でも、福祉施設を手掛けてみたいという思いがあります。そのためにも本業でしっかりとした基盤を築くことが先決。その上で、着実に次の展開を準備していきたいですね。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『センチュリー(CENTURY)』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

「一人ひとりの性格や能力を知り、適材適所を考えた配置を行っています」(代表取締役 上田 直人)

高度な技術力と品質で、道外への進出を目指す

▼足場の組み立てにおいては、その足場を使って作業を行う人の立場に立つことが重要で、安全に上り下りができることや効率的に作業ができることを考えながら施工を行うという上田社長。それが『上田建設』の品質につながっている。そうした姿勢と品質は高く評価され、「今、苫小牧で最も伸び率の良い会社」と言われるまでに成長している。

▼また、同社では足場工事以外に溶接や鍛冶、配管工事も手掛けており、仕事の大小を問わず、幅広く対応している。「どんなことでも、私たちの経験や技術が役に立つことならお手伝いをしたい。気軽にご相談いただきたいですね」と社長。この幅広い技術力で、北海道から日本全国への進出も狙っているのだ。

対談を終えて

「毎年目標を掲げ、それを達成できるよう努力を続けていらっしゃるという上田社長。その積み重ねが、いずれ大きな力となるのでしょうね。福祉分野への事業展開や日本全国への進出など、将来の大きな目標に向かって頑張って下さい!」(黒田 アーサーさん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『センチュリー(CENTURY)』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名  称

上田建設 株式会社

住  所

北海道苫小牧市しらかば町2丁目4-4

代表者名

代表取締役 上田 直人

U R L

http://www.ueda-kensetsu.co.jp/

掲載誌

月刊経営情報誌『センチュリー(CENTURY)』  2016年4月号

本記事の内容は、月刊経営情報誌『センチュリー(CENTURY)』の取材に基づいています。本記事及び掲載企業に関する紹介記事の著作権は国際通信社グループに帰属し、記事、画像等の無断転載を固くお断りします。