2024年09月03日更新
全登録者数 828件 (最新月度登録者数 0件)
トップページ (株)旭宝 対談取材記事

(株)旭宝 対談取材記事

名刺
動画

リサイクル事業を通じて

循環型社会の基盤を支える

株式会社 旭宝

代表取締役 右松 亮一

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ(LEADERS)』特別取材企画 掲載記事─略歴

「常に百点以上の仕事を── その意識が仕事の質を高めます」

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ(LEADERS)』特別取材企画 掲載記事─人ページ写真

リサイクル事業を営む『旭宝』の右松社長は、仕事に対する確固たる“芯”を持っている。

「80点、90点採って誉められるのは学生まで。社会人は常に100点を採ることが肝要です」と語る社長は、こう続ける──

「ただし、社会人は仕事の中でカンニングしても構わない。分からないことは人に聞いたり、調べたりする。そうして日々100点を積み重ねていくのが仕事です」と社長は力強く話してくれた。

80%の目標達成率で良しとするのではなく、どんな時も全力を尽くして100%を目指す。そうすることで仕事のやり甲斐や面白さが感じられることを、自身の経験を以て社長は理解している。

ぶれない社長の“芯”こそが社の屋台骨となっている。


【足跡】 大阪府出身。大学卒業後、アパレル業界で就職する。その後、建築業界をはじめ、様々な業界でキャリアを重ね、30代で父親が経営する『旭宝紙業』に入社。約3年前に営業所を分社独立させる形で『旭宝』を設立した。型に囚われない柔軟な発想で社の舵を切り、発展に導いている。


リサイクル中間処理業を軸に事業展開する『旭宝』。前身の『旭宝紙業』から分社独立する形で業歴をスタートした。昨今では主軸の紙類のリサイクル中間処理業に加え、産業廃棄物処理業の認可を取得。事業展開を模索しつつ、循環型社会の形成に貢献している。本日は、タレントのダンカン氏が右松社長にお話を伺った。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ(LEADERS)』特別取材企画 掲載記事─対談

様々な業種で経験を重ね
家業であるリサイクル業に身を投じる

ダンカン 早速ですが、右松社長の歩みからお聞かせ下さい。

右松 地元・大阪出身で、ファッション関係に関心を寄せていたことから、大学卒業後はアパレル業界で就職しました。数年勤めて様々なノウハウを磨き、一身上の都合で退職した後は、建築業界など、様々な業界でキャリアを蓄積しました。その後、リサイクル事業を手掛けていた父から、「仕事を手伝ってくれないか」と声を掛けられたことから、30代半ばでリサイクル業界の門戸を叩いた次第です。

ダンカン では業界で経験を積まれた後、お父様から代表職を受け継がれたのですか。

右松 いえ、当社はもともと、父の会社である『旭宝紙業』の岸和田営業所として活動していたんですよ。2年前に分社独立する形で私が代表職を担い、社名を『旭宝』として新たにスタートしました。業容は同じリサイクル業で、廃棄物を受け取り、それらを再生させる中間処理事業を請け負っています。

ダンカン なるほど。競合も多い業界だと思いますが、御社の強みはどこにあるとお考えですか。

右松 お客様の廃棄物を一元管理できることでしょうか。廃棄物はその属性によって、一般廃棄物業者、産業廃棄物業者、リサイクル業者など、扱う業者が決まっています。ですから、廃棄物の内容によっては、数社の業者に依頼しなければならない状況が発生するんですね。しかし当社では、段ボール、新聞、雑誌、オフィス古紙などの製紙原料をはじめ、木くず、廃プラ、発泡プラスチックなどの産業廃棄物、各種プラスチック、ビニール類などのリサイクル原料と、幅広く扱っていますので、包括的な対応が可能です。そうして窓口が一本化されることで、お客様のコストカットにつなげられることが当社の強みであると考えています。地元のみならず、関西一円をカバーしておりますので、廃棄物についてお困りのことがあればお気軽にご相談いただければと思います。

ダンカン 確かに、一つの業者に全てを任せられれば、お客様としても随分管理しやすくなるでしょうね。そうした一貫体制を採っておられることが、信頼につながっているのでしょう。

“人”を重んじた経営方針と
柔軟な発想で社を発展に導く

ダンカン では、お仕事の上で社長が大事にしておられることは何でしょう。

右松 “人”でしょうか。どんな業界、業種であれ、ビジネスの原点はやはり“人”であると思っています。仕事の依頼をいただけるのも人とのつながりがあってこそですし、実際に仕事を完遂させるのもまた人です。ですから当社では、従業員が働きやすい環境を整えるように努めていると共に、旧態依然とした業界の体制を見直しているんですよ。

ダンカン 素晴らしいお考えです。社長が舵取りを担うようになられてから、はじめられたことなどはありますか。

右松 作業服を一新し、清潔で統一感のあるものに新調しました。リサイクル業界は、今でこそエコの観点から随分見直されるようになりましたが、いわゆる“ゴミ屋”として認識しておられる人々も少なくありません。作業に従事する私たちがみすぼらしい格好をしていれば、“ゴミ屋”の域を抜けきれませんから、まずはピシッとした格好で仕事に臨む体制を整えました。次に、事務方の正規社員を雇用するなど、会社組織としての基盤を整えると同時に、工場内で有線放送を流して快適に作業に臨める環境を整備したのです。たかだか音楽を流すだけですが、それでもリラックスできるもの──こうした細やかな配慮が積み重なって生産性は上がるものと考えています。

ダンカン 柔軟な発想で、改革を進めておられるご様子です。そうしたアイデアは、どこから得られるのですか。

右松 経験に依るものが多いように感じています。私がこの業界に入ったのは30代半ばと遅かったですが、その分他の業界で経験を積むことができました。そうして多様な価値観を養い、見聞を広めてきたことが、今につながっていると思っています。実際に、工場で音楽をかけるのはアパレル関係の仕事での経験から思いつきましたし、常々心がけているのは既成概念に縛られないこと。時代が変われば価値観も変化するものという感覚で経営の舵を切っています。

ダンカン しっかりと時勢を見極める社長の才腕が、御社の礎と言えますね。お話も尽きませんが、最後に今後の抱負をお聞かせ下さい。

右松 今は電子化が進み、ペーパーレスの時代へと変化してきています。紙のリサイクル事業を手掛ける当社としても、そうした時代の変化をしっかりと捉えていかなければ事業は先細っていくでしょう。そうした中で重要なのは、やはり人。企業は人によって飛躍できるものと考えています。幸いにも、当社には優秀な“人材”がたくさんおりますので、彼らの力を結集し活かしながら、時流に沿った事業展開を進めていきたいと思っています。そうして、従業員の皆に、「ここで働いていて良かった」と思ってもらえるように、私も経営者として一層の努力を重ねていく所存です。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ(LEADERS)』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

休みなく働き続ける その原動力とは──

▼『旭宝』の前身となる営業所時代から、休むことなく歩んできたという右松社長。それは比喩的な表現でなく、物理的に無休でその歳月を過ごしてきたのだという。その真摯な姿勢からは仕事に寄せる並々ならぬ情熱を感じるが、社長が今の境地に至ったのには、ある良縁があったからに他ならない。

▼社長が建築業界で研鑽を積んでいた時、当時の上長に随分鍛えられたのだという。「事務所の植木鉢を枯らしては叱られ、会社の前に捨てられた空き缶があれば叱られ……当時はなぜそんなことで私が怒られなければならないのかと憤ったものです。しかし後になって、“そうしたところにも目を配れる人間になりなさい”と教えられていたのだと気付きました。誰がやったとかは関係ない。空き缶(ゴミ)が落ちていれば拾う──その心構えを学ばせてもらいました」と社長。「そうして仕事への意識が変われば、次に見えてくるのは従業員の生活です。彼らの生活を守ることが自分の仕事ならば、休んでいる暇などない。それが、休みなく私が働き続ける理由のような気がしています」。社長のその真っ直ぐな言葉に、経営者としての覚悟と責任が垣間見えた。

対談を終えて

「経営者でありながらも、日頃は作業着で率先して現場に立っておられるという右松社長。「経営者だからと胡座をかいている暇はありません」と語る社長のお言葉から、仕事への真っ直ぐな想いが伝わってきました。そんな社長からは、泉州侍のような気っ風が感じられましたね。陰ながら応援しています!」(ダンカンさん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ(LEADERS)』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名  称

株式会社 旭宝

住  所

大阪府岸和田市新港町5-3

代表者名

代表取締役 右松 亮一

U R L

http://www.k-kyokuhou.com/

掲載誌

月刊経営情報誌『リーダーズ(LEADERS)』  2016年3月号

本記事の内容は、月刊経営情報誌『リーダーズ(LEADERS)』の取材に基づいています。本記事及び掲載企業に関する紹介記事の著作権は国際通信社グループに帰属し、記事、画像等の無断転載を固くお断りします。