匠の技術力で手掛ける樹脂加工──
比類なき品質の高さで篤い信頼を築く
自動車を中心としたプラスチック製品の樹脂加工を手掛ける『クオリティプラス』。同社が掲げる社名は、品質と前向きな精神、そして安全という意味が込められ、同社のものづくりに対する姿勢そのものを表している。2010年からはハイブリッド車向けの樹脂加工にも力を入れるなど、着実に業績を伸ばしている注目の企業だ。本日は大沢逸美さんが同社を訪れ、奥村社長にお話を伺った。
大沢 奥村社長の歩みから伺います。
奥村 出身は富山で、学業修了後は鉄道会社に就職しました。その後、短期間ではありますがアメリカで過ごし、帰国後は大手運送会社に就職。そのころに当社の前身となる会社の社長と知り合い、縁あってその社長の下で働かせて頂くことになったことが今につながっています。最初は配送担当で入社し、仕事に邁進する内に要職を務めるようになりました。当時は主にカーエアコンのダクト部分の樹脂製品を作っており、製品についても色々と勉強しましたね。その後、事業を引き継ぐかたちで、2008年に『クオリティプラス』として新たな一歩を踏み出した次第です。
大沢 業務内容は以前と変わりなく?
奥村 樹脂加工という部分では変わりませんが、最近ではハイブリッド車向けの製品を手掛けるようになり、順調に売上げを伸ばしています。現在、取引先は愛知に本社を置く大手製造会社さんのみ。樹脂加工を手掛ける会社は他にもたくさんありますが、その中で当社とお取引して頂いていることに感謝しています。ですから、距離を感じないように時間をかけてでも頻繁に出向き、顔を合わせてお話するようにしているんですよ。
大沢 社長の細やかな気配りが、信頼をより強固なものにしているのでしょうね。では、ものづくりにおいて大事にされていることをお聞かせ下さい。
奥村 品質を何よりも大切にしています。当社の『クオリティプラス』という社名は、品質とプラス志向、そして安全という意味を込めているんですね。この名前に恥じないよう自分たちにプレッシャーをかけて、より良いものをお客様にお届けし、喜んで頂けるように努力を続けています。
大沢 現在、スタッフさんは何名ぐらいいらっしゃるのでしょうか。
奥村 社員とパートを合わせて40名ぐらいです。私にとってスタッフは全員、家族同然。スタッフ一人ひとりのご家族の生活も引き受けているという責任感を持ち、意志の疎通を図るように努めています。例えば、会社に置く自動販売機の選定や調度品の購入といった小さなことについても皆と相談して決めており、自分の権限で決めてしまうことはまずありません。それぞれが、私と同じ会社の一員ですからね。
大沢 では最後に、今後の展望を。
奥村 今後もお客様とスタッフを大事にしながら品質を追求していくことはもちろん、かつて運送業界で培った経験を活かして、物流の分野で新たなビジネスを展開できればと思っています。
「これまで様々な趣味に没頭してこられたという奥村社長。旺盛な好奇心は、ものづくりに通じるものがあるのでしょうね」(大沢 逸美さん・談)
名 称 |
株式会社 クオリティプラス |
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住 所 |
富山県中新川郡上市町郷柿沢589 |
代表者名 |
代表取締役 奥村 博之 |
掲載誌 |
報道ニッポン 2011年6月号 |
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