2023年02月13日更新
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(株)ブロック警備 対談取材記事

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義理と熱意、固い結束力で
工事現場の安全を守る警備会社

株式会社 ブロック警備

代表取締役社長 岩下 弘美

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─略歴

「何をするにも、夢は大きく。 いつだって全国制覇を目指しています」

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─人ページ写真

「47都道府県を制覇する」。この言葉がいつも、岩下社長の頭の隅にある。

最初にそう思ったのは、やんちゃ盛りだった10代のころ。ほどなくして飲食業で働くようになり、自分の店を持つようになる。

店の数が増え、新しい形態の店を出す度、社長の脳裏には「これなら47都道府県を制覇できるんじゃないか」という考えがよぎったという。

「底抜けにプラス思考なんですね。本当にできるかどうかはともかく、1番を狙いたいという意気込みだけはいつだってあるんです」。

全国制覇は難しくとも、その熱意は必ず事業を成功させ、会社を発展に導く力になるだろう。

社長は明るく、力強く、会社を発展に導いていく。


【足跡】 福岡市博多区出身。いくつかのアルバイトを経験後、両親の焼き鳥屋を手伝ったことから本格的に飲食業の道へ。複数の食堂・屋台を手掛けてきたが、2年ほど前に『ブロック警備』を設立、警備業界へ軸足を移して現在に至る。


高速道路をはじめ、建築・土木などの工事現場で交通誘導警備を手掛けている『ブロック警備』。設立から約2年ながら、経験豊富かつ若い人材を多数擁し、多くの現場で人々の安全を守っている。飲食業から転向して同社を立ち上げ、力強く社を牽引している岩下社長を訪問した。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─対談

若くして飲食業で独立し
経営者として経験を重ねる

渡嘉敷 女性が警備会社の社長というのは珍しい気がするのですが、岩下社長は以前からずっとこの業界でお仕事をされていたのですか。

岩下 いえ、もともとは飲食業ですよ。少し若いころの話をしますとね、10代のころはそれはもうやんちゃで。しょっちゅう喧嘩をして、いつかはこの福岡から本州、北海道にまで乗り込んで喧嘩で47都道府県を制覇するんだなんて考えて(笑)。地元だって制覇してないのにね。そのうちバイクに興味を持つようになったんですけど、カスタマイズにお金がかかるでしょう。それで飲食店でアルバイトを始めたのが、飲食業界に入ったきっかけです。

渡嘉敷 元気の良い若者だなあ(笑)。じゃあそれからずっと飲食業でこられた訳ですか。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

岩下 そうです。20歳のころに親が焼き鳥店を開いてからは、そちらを手伝うようになりましてね。ありがたいことに繁盛していたんですが、4年ほどで閉めることになって。それなら私が店をやろうと、酒と料理を楽しむお店として改装オープンしたんです。

渡嘉敷 ということは、20代半ばで経営者になられたと。

岩下 そのお店もありがたいことに、たくさんの人に来ていただいて。それからも食堂や屋台など、色々なお店を手掛けてきたんです。2年ほど前からは警備業に専念しているので、お店は貸し出す形で営業を続けています。

従業員を、取引先を大切に
未経験の警備業界で努力を続ける

渡嘉敷 飲食店のオーナーとして、順調だったのでしょう。それがどうして突然、警備業に転向されたのですか。

岩下 前々から警備業には関心があったんですよ。でも新しく事業を立ち上げるとなったら資金も必要ですし、そもそもこの業界は未経験なのでノウハウを学ばないといけませんから、なかなか手を出せず、正直ちょっと警備業のことは忘れていたんです(笑)。ところがある時、独立に向けて動き始めた警備会社の方たちがいるという話を聞いたんです。それで昔の夢を思い出し、「経営・営業の面で力になれるので一緒にやりませんか」と言って。そうして立ち上げたのが、この『ブロック警備』です。

渡嘉敷 では従業員の方は皆、警備業の経験者ばかりなのですね。

岩下 最初の約10人はそうですが、後は知人の紹介で入ってきたり、私が気に入って引き抜いてきたり、様々ですね。警備業界で人手不足が続く中、当社では従業員が50名近くに増え、中でも若い人が多いのが当社の強みだと思います。一方、最高齢は74歳。どんなに高齢の方でも、元気でやる気があり、正直な人柄であればオッケーなんです。

渡嘉敷 しかし警備業といいますと、屋外でのお仕事でしょう。体力的に厳しいところはありませんか。

岩下 そうなんですよ。昨年の夏は特に暑かったでしょう。ですから戻ってくるまで、健康状態が心配で心配で。ですから今後は施設警備も手掛けていきたいと考えているんです。

渡嘉敷 施設警備、と言いますのは?

岩下 市役所や病院などの施設を対象とした警備で、当社が手掛けている交通誘導警備──建設現場での警備とは違う免許が必要です。今後は施設警備の資格を追加して、事業を広げていきたいと考えています。施設なら室内ですから、猛暑でも極寒でも安心して仕事をしてもらえるでしょう。

渡嘉敷 従業員の方を大事にしていらっしゃるのですね。

岩下 従業員は皆、私の子どもです。74歳でもね(笑)。会社は従業員がいてこそです。そして会社が続いていくには、人と人とのお付き合いが何より大切。お歳暮やお中元を送る時は、自分で持っていってちゃんと顔を合わせてご挨拶をさせていただくんですよ。体調を崩して出向けない時は、手書きの手紙を添えます。

渡嘉敷 それは実に義理堅い。今後はこの警備業一本でいかれるのですか。

岩下 それが、飲食の方でも夢がありまして。福岡のB級グルメのお店を、東京に出店したいと考えているんです。それが今一番の夢。警備業にも力を入れ、事業の拡大を目指しながら、長年携わってきた飲食業でももう一花咲かせられたら嬉しいですね。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

恩義を忘れず、信用に応える

かねてからの夢を叶え、2年ほど前に『ブロック警備』を立ち上げた岩下社長。もっとも社長自身に警備業の経験はないため、現場は警備業界出身の従業員たちに任せ、営業に駆け回った。建設会社に勤めているおじの伝手や、これまでに培ってきた人脈などを頼ったが、どの会社にも今まで仕事を任せてきた警備会社との関係がある。立ち上げたばかりの会社に仕事を任せてくれるところはなかなかなく、設立当初は苦労を重ねた。

そんな中で仕事を寄せてくれるようになったのは、高速道路の建設や土木工事を手掛けている建設会社4社。「私たちを信用して、仕事を任せて下さった恩はとても大きい。ですから、その信用を裏切らないようにきちんとした仕事をしないといけません」と、社長は言う。現在では警備業界の人手不足が問題となり、他の建設会社からも仕事の依頼が寄せられるようになったが、その4社の仕事が最優先なのだという。他所からの仕事は、人手に余裕がある時にしか受けないと決めているそうだ。仕事が増えれば会社が潤うはずだが、自社の利益よりも取引先との縁の方が大事。社長の義理堅い性格、そして仕事に懸ける誠実さが窺える経営方針である。

対談を終えて

「取引先への義理堅さ、未経験の業界ながら会社を引っ張っていく力強さ、従業員へ向ける愛情……経営者としてのたくましさもあり、母親のような優しさもあり。岩下社長のお人柄はとても魅力的で、従業員の方に慕われるのも納得です。お話しぶりも快活で、楽しい対談でしたよ。」(渡嘉敷 勝男さん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名  称

株式会社 ブロック警備

住  所

【本社】

福岡県福岡市博多区麦野6丁目23-11

【甘木営業所】

福岡県朝倉市屋永1760番地1

代表者名

代表取締役社長 岩下 弘美

掲載誌

リーダーズ・アイ  2014年4月号

本記事の内容は、月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ』の取材に基づいています。本記事及び掲載企業に関する紹介記事の著作権は国際通信社グループに帰属し、記事、画像等の無断転載を固くお断りします。