大規模修繕工事や新築工事など
様々な建築事業を積極的に展開し
あらゆる可能性を宿して発展を続ける
一級建築設計事務所
ケイ・イチゴ |
株式会社 K15建築設計事務所 |
「色々な仕事の種を蒔いてきました。これからはそれを花開かせていきます」
事業を展開していく上で、何か一つの分野に特化する。
それは同業他社との競合に勝ち残るために、有効な戦略だと言えよう。
しかし『K15建築設計事務所』の上村社長は、違う方針を描いている。
様々な分野に果敢に挑戦し、それを「種を蒔く」と表現した。
多くの分野に携われば、その分仕事は変化に富んで楽しく、そして何よりも、より多くの顧客に喜んでもらうことができる。
顧客に喜んでもらう──それはすなわち、蒔いた種を育てることだ。
種が芽吹き開花の時を迎えれば、新たな柱となり、更なる成長の礎となろう。
【足跡】 鹿児島県の屋久島出身。高校までを屋久島で過ごし、大学進学のために大阪に移住する。卒業後は大阪の建築事務所に就職し、転職を経て大規模修繕工事の仕事に出会う。その分野での実績を積み、独立して2012年に『K15建築設計事務所』を設立。これまでの経験と、荒川顧問の情報網を活かして、顧客に満足してもらえる仕事を追求している。
上村社長は長い修業時代を経て、2012年に独立して『K15建築設計事務所』を立ち上げた。大規模修繕工事コンサルタント事業という珍しい分野を特に得意としており、またそれ以外の依頼にも、広く柔軟に対応している。本日は女優の大西結花さんが同社を訪問し、常に進化を目指して邁進する社長にお話を伺った。
大西 早速ですが、『K15建築設計事務所』さんの事業内容からお聞かせ下さい。
上村 大規模修繕工事コンサルタント事業や、新築事業などを手掛けています。大規模修繕工事とは、施工から時間が経ち、老朽化・劣化が進んだ集合住宅において、塗装や防水などを行って様々な問題を解決し、資産価値を保持して長く居住できるようにする工事のことです。既存の建物が更に10数年間保つようにするためには、新たな塗装や防水を数回はしなければなりませんので、施工業者さんが手抜かりなくしっかりと施工をしてくれるように、監理することが私の仕事です。修繕のための塗装は、痛み具合を見定めて、劣化速度を緩めるために最適な素材を用いて行わなければなりませんから、新築の時よりも難しいですね。
大西 多様な知識が必要なのでしょうね。
上村 そうですね。ただ、そうして大規模修繕工事コンサルティングを手掛ける中で培った知識がありますから、現在新築を手掛ける際には、「この屋根は10年後に修繕が必要です」「こちらは20年保ちますが、コストがかかります」といった提案をさせていただいているんですよ。改修工事の知識を活かしたプラスアルファの提案ができるのは、大きな強みです。
大西 なるほど。建築の中でも少し特殊な分野だと思うのですが、独立して『K15建築設計事務所』さんを立ち上げた経緯をお聞かせ願えますか。
上村 私は屋久島の出身でして、建築士を目指して故郷を出て、大阪の大学に通ったんです。そして卒業後は大阪に残り、とある建築設計事務所に就職しました。私は、お客様と直接打ち合わせを行い、設計も施工もして、お引き渡しするまですべて自分で手掛けられるような、工程の最初から最後までかかわる仕事がしたかったんです。しかし、最初に勤めた事務所ではそれは難しく、その望みが叶う会社に転職しました。そうして経験を重ねる中で、大規模修繕工事コンサルティングの仕事と出会ったのです。私の師匠にあたる方が亡くなられて、その業務を引き継ぎました。しかしやがて、会社の方針と意見が食い違うようになり、それならば自分で会社を立ち上げようと考えて、2012年に独立して当社を設立したのです。
大西 独立して、如何でしたか。
上村 建築事務所と一口に言っても色々あって、構造計算を得意とするところや、インテリアや給排水を得意とするところなど様々ですが、その中で修繕工事を得意にしている事務所は、それまでになかったんですよ。この分野は、自分に合っていると思いますね。とはいえ、最初から順風満帆というわけにはいきませんでしたから、修繕工事に加えて、新築も手掛けようと考えたんです。さらに、収益物件─つまり賃貸物件の売買や仲介に関するコンサルタントとしてかかわっています。この仕事ができるのは、当社の顧問である荒川顧問のお陰なんですよ。顧問は建築業界の人ではないのですが、不動産の仕事にかかわっていて、また多くのブレーンがいるんです。そんな顧問の協力があるからこそ、不動産コンサルティングの仕事ができるんですよ。
大西 お二人は、とても良いパートナーだとお見受けしました。お仕事に取り組む上で、何か心がけていることはありますか。
上村 お客様の要望に、「できない」とは決して言わないことです。現状は無理でも、できないならばできる人を探せばいいだけのこと。ですから、あまり利益が得られないとしても、何とかその道のプロフェッショナルを探して成し遂げなければなりません。お客様に満足していただくためには様々な引き出しが必要になりますが、顧問は色々な情報を持っていますので、それをフルに活用して事業を進めていますね。
大西 広く要望に応えてくれるのであれば、お客様も頼り甲斐があるでしょう。
上村 事業の分野を畑にたとえますと、様々な畑がいくつもあるんです。ここ1年は、色々な畑に種を蒔いた1年だったように思いますね。
大西 その種が芽吹くのが楽しみですね。社長としては、どんな花を咲かせたいとお考えですか。
上村 建築事務所として、一つのことだけに特化するのではなく、様々なことを手掛けていきたいと思っています。当社はマンションの修繕工事を何よりも得意としていますが、改修が必要なのはマンションだけではありません。当社はあらゆる建築物に対応できるノウハウを持っていますから、そういった修繕工事を、一つ目の柱に据えます。第二の柱は、新築工事。こちらは先にお話ししたように、修繕工事のノウハウを活かした提案をプラスして進めていきます。そして第三の柱は、不動産コンサルティングの仕事です。上手く建築の仕事に結びつけていきたいですね。この三つの柱を確立させるつもりです。
大西 強固な体制の確立を目指しておられるのですね。
上村 そして、実はコンクリートの中の鉄筋の深さや間隔を計測したりする「非破壊検査」を行えますので、さらにそちらも柱となるようにしたいと考えています。九州に協力会社がありますので、そちらと力を合わせて推進していきますよ。今後も精力的に事業を展開していく所存です。
▲顧問の荒川氏と、社長のご息女を交えて記念撮影
ベストパートナー
▼上村社長は建築の仕事のほかに、荒川顧問の協力を得て不動産の売買や仲介に関するコンサルティングを手掛けている。しかし実は、その仕事は建築の仕事にも大いに関係しているのだ。不動産を売買する時に、その取引にかかわり、つながりを残すことで、物件をリノベーションしたり建て替えたりする場合に、自分の事務所に依頼をもらえることがあるという。そのように、つながりを最大限に活用しながら、社長は会社を発展させてきた。
▼喫茶店で偶然知り合った縁から共に仕事をするようになったという、社長と顧問。今ではベストパートナーとして、お客様に喜んでもらうべく事業を展開している。今後も協力し合いながら、さらに会社を成長させていくことだろう。
「『K15建築設計事務所』という社名は、上村社長のご子息が、サッカーの全国大会の大阪予選で活躍された際の背番号が“15”番だったことに由来しているそうです。そこに“一期一会”の意味を込めて、『いちご』という読みにしたのだとか。きっと、とても思い入れのある社名なのでしょうね」(大西 結花さん・談)
名 称 |
株式会社 K15建築設計事務所 |
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住 所 |
大阪府大阪市中央区大手通2-3-9 |
代表者名 |
代表取締役 上村 允郎 |
U R L |
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掲載誌 |
センチュリー 2014年3月号 |
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