イグサの特性を活かし、魅力的な商品を提供する
吉沢 『村上産業』さんの創業はいつなのでしょうか。
村上 1910年の創業で、100年以上、畳表卸問屋としてイグサに関わって参りました。4、5年ほど前から息子たちも家業に入りまして、私もそのころから本格的にこちらの仕事を始めたのです。
吉沢 こちらではどのような事業をされているのですか。
村上 以前は、八代の特産品である畳表を卸販売いたしておりました。しかし、時代の変化と共に住宅様式も変わり、畳そのものの需要が少なくなってしまいました。そこで時代のニーズに合った、現代生活に調和する新製品を生み出していかなければならないと考えました。私たちが提案するのは、デザイン性と機能性を併せ持つ製品の開発です。最初に提案したのが「光畳」です。
吉沢 畳が光るのですか?
村上 はい。好評で商業施設などで利用していただいています。その後も一般畳の最大で16倍ものやわらかさを有する、新・感・覚TATAMI 「MO・LUMES」や、これまで不可能とされてきたPM2・5を高吸着する製品の開発にも成功しました。製品をつくる場合には、空気中の有害物質を吸着するというイグサの優れた特性を、最大限に活かすようにこだわっています。
吉沢 最後に、今後の展望をお聞かせ下さい。
村上 これからも八代産イグサを多角的に見ることで新たな可能性を追求し、減少しつつある八代産イグサの需要拡大・用途拡大に努めながら、イグサという素晴らしい素材を未来に継承していきたいです。
吉沢 ありがとうございました。
名 称 |
村上産業 株式会社 |
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住 所 |
熊本県八代市千丁町吉王丸1599-1 |
対談者名 |
専務取締役 村上 勝代 |
U R L |
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掲載誌 |
センチュリー 2014年1月号 |
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