2017年06月29日更新
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(株)山口工業 対談取材記事

名刺
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技術向上と人材育成を基軸に
成長し続ける企業でありたい

株式会社 山口工業

代表取締役社長 山口 順久

【異業種ネット】月刊経営情報誌『センチュリー』特別取材企画 掲載記事─略歴

「皆が全力で取り組めば、出来ないことなどないはずです」

【異業種ネット】月刊経営情報誌『センチュリー』特別取材企画 掲載記事─人ページ写真

「手を抜いたり、手加減ができない。常に100%でなければ嫌なんです」。
山口社長は自身の性格についてそう話した。
素人同然で家業に入り、現場で社員らと共に工具を片手に額に汗して働き、修業した。妥協なき姿勢は、約3年前に社長の椅子に座ることになって以降も揺るぎない。
一度でも、「出来ません」と言って断ってしまえば、もう次はないと、無理難題だと思える仕事でも断らず、社に持ち帰って皆で完遂する方法を考える。
皆で知恵を絞り、技術を持ち寄り、技術を新たに習得してでも依頼に向き合う。
「出来ないことなどないはずですから」──“常、全力”が社長のスタンスだ。


【足跡】 三重県伊勢市出身。大学卒業までを地元で過ごした。父親が愛知県と福井県敦賀市にて会社を経営。兄が敦賀の会社、自身が愛知の会社を継ぐ将来を見据えて、家業に入った。従業員らと共に現場作業に従事する中で経験を積む。約3年前に父親が急逝し、二代目・代表取締役社長に就任。33歳の若き経営者だ。


機械整備・管工事修理を専門とする『山口工業』。自家用発電設備、蒸気ボイラー点検整備などを手掛ける動力部門、ポンプ・ファン点検整備や機械設備メンテナンスを手掛ける整備部門、ライン物流・生産ライン請負業務を手掛ける製造部門の3本柱を据え、設備診断技術及び整備技術の向上に努めることで顧客のニーズに応えてきた。そんな同社を支える20~30代の若き専門家たちを牽引するのは、二代目・山口順久社長。本日は、渡嘉敷勝男氏が社長にお話を伺った。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『センチュリー』特別取材企画 掲載記事─対談

渡嘉敷 山口社長は『山口工業』さんの二代目でいらっしゃると伺っています。

山口 ええ、当社は私の父が創業した会社でして、私は幼少期より後継者として育てられました。学生時代には絵に自信があったので絵描きになる夢を抱き、絵を勉強したいと父に言ったところ、「駄目だ」と(笑)。父の鶴の一声には逆らえませんでしたね。

渡嘉敷 お父様は絶対だったわけだ。それで、学業修了後はお父様のもとで勉強を?

【異業種ネット】月刊経営情報誌『センチュリー』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

山口 父はここ愛知県と福井県敦賀市で会社を経営しており、福井県の会社にいることが多かったんですね。私は次男で、兄が福井の会社を、私はこちら愛知の会社を継ぐ将来を見据えて入りましたので、私が父の顔を見るのは月に一度ほどでした。私は文系だったのに対して、当社の仕事は機械整備などを手掛ける技術系。素人だったもので、当初は戸惑いましたね。ですが、“社長の息子”として周囲から見られますから、他の社員と共に現場に入って工具の使い方から覚えるなど、必死でしたよ。手を抜くことが嫌いな性分でして、常に全力。手加減することができず、常に100%の力で働いてきました。

渡嘉敷 そうして社長の子息が現場に出て全力で働く姿は、周囲の見る目を変えたと思いますよ。

山口 どうでしょう(笑)。そればかりは分かりませんが、とにかく私自身は死に物狂いでした。そうしてがむしゃらに働くことに、楽しみを見出していましたね。

渡嘉敷 全身全霊を傾けることで分かる楽しさがありますよね。二代目に就任されたのは、いつのことですか。

山口 父が約3年前に急逝したのに伴い、跡を継ぎました。それまで私は現場しか知りませんでしたので、急に社長の椅子に座ることになり、不安を抱いたものです。最初の1年は父の残した会社を守らねばと必死で、時間の経つのがすごく早かったように思います。大変なこともありましたが、やり甲斐は充分。会社経営の面白さを感じています。

渡嘉敷 “常に全力”な社長ですが、経営方針においてもやはり“全力”であることを大切にしてこられたのでしょうか。

山口 私は特別に、方針というものを設定していないんです。ただし、一度引き受けた仕事は何としてでも納める。難易度が高く、自分たちには無理難題だと思える仕事でも断らない。これは大切にしていますね。一度でも、「出来ません」と言って断ってしまえば、もう次はないと思っているんです。皆で知恵を絞り、技術を持ち寄り、または技術を新たに習得すれば出来ないことはないはずです。引き受けてから、いかにして完遂するかを皆で考えますね。

渡嘉敷 やはり“全力”だ。そうして個々のレベルアップを図れば、会社の成長につながりますよね。きっと社長のそのスタンスが、御社を発展させてきたのでしょう。

山口 皆にはオールマイティーな人材であってほしいですね。もちろん、社員だけでは無理なケースもあるでしょう。そうした時にはその分野に長けた企業さんのお力を借りて良いんです。周囲との関係を大切にする中で他力を利用しながら、共に取り組むことも大切ですから。

渡嘉敷 共存共栄の精神ですね。社員の方は何名いらっしゃるのですか。

山口 31名おります。そのうちの15名がまだ20代~30代前半と、若いんですよ。

渡嘉敷 それは驚きました。御社のような技術系の企業は、ベテランが多くて平均年齢が高いイメージを持っていました。

山口 確かに、製造業界は今、若手がなかなか定着せず高齢化が進んでいますから、当社は異質かもしれません。今は若手を育てる余裕のない企業が多いですが、当社はリーマンショックなどによる不景気で若い世代が就職難に苦しむ時期にも、人材を雇い入れたいとの考えで採用してきました。当社はここ5~6年、求人活動を行い、毎年、採用しています。そうして人を雇い入れることが経営者である私の役目だと思っているんです。高卒者をメインに入れており、若い者が入ってくると社内に新しい風が吹くようで雰囲気が変わるのが、好きですね。

渡嘉敷 雇用創出は国が抱える大きな課題ですから、若手の採用は社会貢献です。皆さん、正社員なのですか。

山口 はい。父の時代と人数は変わりありませんが、当時は半数が派遣社員でした。しかし私は、派遣という形態があまり好きではなく、全員を正社員へと切り替えたんです。

渡嘉敷 この不景気下、いかにして人件費を削減しようかと考える企業が多いですよね。そんな中、負担も大きいはずなのに、敢えて──。

山口 ええ。やはり、当社で働く以上は、正社員として当社の看板、そして仕事への責任を共に背負ってもらいたいとの気持ちがあるんです。派遣社員や契約社員として働いていらっしゃる方を否定しているのではなく、これはあくまでも一経営者である私の意見ですが、やはり正社員となると責任感も違うと思うんですよ。それに雇用条件が揃っている方が、社内の団結力も強くなります。

渡嘉敷 若者の育成に頭を悩ます経営者の方も多いようですが、社長は上手く対応されていそうですね。

山口 いえいえ、やはり難しいですよ(笑)。道具の使い方や技術は指導すれば習得してくれます。難しいのは、人としての在り方で、たとえば礼儀礼節がきちんと出来るかなど、人間性に関わる部分。そうした面にまで目を行き届かせて、「当社へ入って良かった」「自分にとってプラスになった」と思ってもらえるような育成をしていきたい。そのために大切に指導に当たると共に、やり甲斐を持って楽しく、そして長く働いてもらえるような環境をつくるのも私の役目ですね。分からないまま働いていても楽しくありませんから、仕事を楽しいと感じるには知識を深め、自信を持つことが大事でしょう。根気よく勉強と経験を積んでもらいたいですね。社員のモチベーションを保つ方法は様々ですが、私は日ごろから社員としっかりコミュニケーションを取っています。私自身33歳と若く、現職についてまだ3年と、社員とは年齢が近い。ついこの間まで、現場で一緒に汗を流していた仲間であり、家族も同然です。私の運転で夏は海に、冬はスノーボードにと社員を連れて遊びに行くこともあるんですよ。一生懸命に働き、一生懸命に遊び、色んな経験を通して一緒に成長していきたいんです。ただ、馴れ合いの関係から良い仕事や良い社風は生まれませんから、現場に一歩入ればしっかり働く。切り替えが大切ですね。

渡嘉敷 今後についてはどのように?

山口 会社の規模拡大、社員たちの成長と、達成したい目標や夢が、私にはあります。それらに向かって突き進むのみですね。社長職についてまだ3年──これからが私にとって勝負だと思っています。

卓越した技術で顧客のニーズに応える技術者集団

 

【異業種ネット】月刊経営情報誌『センチュリー』特別取材企画 掲載記事─集合写真

 

 

【異業種ネット】月刊経営情報誌『センチュリー』特別取材企画 掲載記事─「技術」

 

 

【異業種ネット】月刊経営情報誌『センチュリー』特別取材企画 掲載記事─「信頼」─信頼に足る技術力を示す資格例 ボイラー整備士、機械保全技能士、消防設備士、危険物取扱者、管工事施工管理者、高圧ガス製造保安責任者、自主保全士、玉掛け作業主任者、足場組立等作業主任者、酸素欠乏、硫化水素危険作業主任者、有機溶剤作業主任者、ガス溶接、フォークリフト運転、ボイラー技士etc 「団結力」

対談を終えて

「先代にあたるお父様は二社を経営されていたため、山口社長がお父様と一緒に働くことはあまりなかったそうです。ただ、『父が周りの皆さんを大切にしていたこと、それはしっかり感じていました』と社長。社員の方々のお話になると相好を崩され、社長が皆さんを大切に思っておられることが伝わってきました。人を大切にする方針は、しっかりと受け継がれているようですね」(渡嘉敷 勝男さん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『センチュリー』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名  称

株式会社 山口工業

住  所

【本  社】

愛知県犬山市松本町4丁目70番地

【事務所】

愛知県犬山市大字木津字前畑344番地

代表者名

代表取締役社長 山口 順久

U R L

http://www.yamaguchikougyou.com

業務内容

‹動力部門›
自家用発電設備点検整備
蒸気ボイラー点検整備
消防火設備点検整備
空調設備点検整備
各種配管工事

 

‹整備部門›
ポンプ、ファン点検整備
機械設備メンテナンス
圧力容器点検整備
清掃業務

 

‹製造部門›
ライン物流業務
生産ライン請負業務

掲載誌

センチュリー  2013年9月号

本記事の内容は、月刊経営情報誌『センチュリー』の取材に基づいています。本記事及び掲載企業に関する紹介記事の著作権は国際通信社グループに帰属し、記事、画像等の無断転載を固くお断りします。