2019年02月19日更新
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(株)エム・アール・コーポレーション 対談取材記事

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環境事業とスポーツ事業の二本柱を打ち立て
見据えるのは企業としての社会貢献

株式会社 エム・アール・コーポレーション

代表取締役 小林 尚史
専務取締役 小林 匡史

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─略歴

「強い信念があれば道は拓ける── そのことを事業を通じて示したい」

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─人ページ写真

一つの疑問を、確たる信念へと変えた小林社長。日本は資源のほとんどを海外に依存しているにもかかわらず、産廃処理を海外工場で行っているため貴重な資源が放出されていることに懸念を抱き、会社を立ち上げた。

「日本は資源の少ない国。だからこそ、我が国から出た廃棄物は我が国で回収・再生し、資源を再利用する必要がある」と社長。しかし、手作業となる工程も多く、事業を始めるにあたっては人材の確保が障壁となる。

そこで社長が採り入れたのが高齢者・障害者の雇用。それは、現代社会が抱える社会的弱者の雇用不足の解消に一役買うこととなった。

事業を多角的に見据える力が、社会貢献の可能性を広げているのだ。


国内循環型社会の構築を目指して廃棄物の国内処理・再資源化に取り組むとともに、高齢者と障害者の雇用創出に力を注ぐ『エム・アール・コーポレーション』。2年前からは新たにスポーツ事業部も立ち上げ、二本柱で躍進する企業だ。本日は、ダンカン氏が同社を訪問。事業内容について詳しく伺った。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─対談

国内で出た廃棄物は国内で処理
それが貴重な資源を守る

ダンカン 早速ですが、小林社長が現在のお仕事に就かれた経緯から。

小林 当初は異業種に就くことを考えていたのですが、父が産業廃棄物関係の事業を手掛けており、そちらの仕事を手伝うことになったのです。それが、私が産廃事業に従事するようになったきっかけですね。『エム・アール・コーポレーション』は、私が2003年に父のもとから独立して設立した会社です。4年ほど前からは、弟が専務を務めてくれています。

ダンカン お父様の会社を引き継ぐのではなく、なぜ新たにご自分で会社を?

小林 父は産業廃棄物を人件費の安い中国に輸出し、現地で解体と分別、再資源化を行っていました。今でこそ人件費が安くて済む国へ拠点を移すことが当たり前になっていますが、当時はまだ珍しく、父はそのパイオニアだったと言えるでしょう。しかし、私は一つの問題に気づいたのです。

ダンカン 問題、とおっしゃいますと?

小林 ご存じの通り、日本は資源の90%を海外に依存している国です。ならば、貴重な資源は大切にしなければなりません。ところが、例えば、国内で発生した廃棄物を中国で処理することで、我々は貴重な資源を自ら中国へと放出しているんです。と言いますのも、産廃処理の過程で発生した金属資源は中国のメーカーに渡り、製品化に再利用されるんですね。それでは、いくら安い人件費で処理ができるとは言っても、ただでさえ少ない資源をみすみす他国に差し出しているようなもの。そうした状況に、私は国内で出た廃棄物は国内で処理し、貴重な資源を確保しなければならないという思いにかられました。元々自分で事業を手掛けてみたいという思いもありましたし、父の事業を切り替えるには色々と問題もありましたので、私はこうして新たに会社を立ち上げることにしたのです。

高齢者や障害者を採用し、
雇用問題解消の一役を担う

ダンカン なるほど。しかし、中国で行っていた作業を日本に移行すれば、どうしても人件費が高くなるのでは。

小林 ええ。そこが大きな課題でしたが、国内での作業は雇用を生み出します。今は、働く意欲はあるのに仕事に恵まれないという方の多い時代です。特に一度リタイアした高齢者や障害者に対する雇用の少なさが目立ちますよね。当社の事業を通してそうした方々の雇用を創出することで、社会にも微力ながら貢献できればと考えました。作業内容も、ドライバー1本あれば手作業で行えるものですので、心配ありません。

小林(匡) 現在、当社の工場で働いて下さっている方は10名ほどで、ほかに社会福祉法人など外部の団体にも業務を委託しています。しかし将来的には外部委託ではなく、1人でも多くの方を直接雇用し、当社工場で皆さん一緒に働いて頂ける体制を整えたいですね。

ダンカン 皆さんの働きぶりはいかがですか。

小林 挨拶、そしてお客様のところから廃棄物を回収してくる際にはねじ1つも残してこないようにと掃除を徹底しており、皆さん丁寧に作業して下っています。それが信頼を生み、お客様の幅が広がっているという嬉しい状況ですね。技術面においては、最初のころは、例えばガスメーター1台の解体に何時間もかかっていた方も、慣れてきてスピードが上がり、それがやり甲斐に繋がっているようです。そんな姿を見ると、この事業を立ち上げて良かったと思いますね。

新たにスポーツ事業に着手
画期的な商品の社会浸透を目指す

ダンカン 貴重な資源を確保しながら、雇用も創出する素晴らしい事業だと思います。今後はどのような展開を?

小林 設立当初から手掛けてきた環境事業部のほかに、2年前にはスポーツ事業部も立ち上げました。私がスポーツ事業部、専務が環境事業部を担当し、現在は二本柱で事業を展開しています。

ダンカン スポーツ事業部、ですか。

小林 青少年の育成とスポーツの発展を目指して立ち上げた事業で、その第一弾としてバッティング技術向上のための機器を明治大学と協同で開発しました。これは、「ジェットヒッター」という機器で、硬球を宙に浮かせて、その球を打つという全く新しいバッティングマシンなんです。宙に浮いたボールを打つことで集中力を養うことができるほか、実践に近い練習が1人でできるというメリットがあり、既に大学の野球部やプロ野球チームへの納入実績があるんですよ。1号機、2号機と改良を重ねて、今月ようやく3号機の発売が決まりました。

ダンカン それは、おめでとうございます! これからが楽しみな商品ですね。

小林(匡) はい。今は当たり前に使われているピッチングマシンと同じように、いずれこのマシンも野球の練習に欠かせないものとして浸透すれば嬉しいですね。

ダンカン お話も尽きませんが、最後にこれからの抱負をお聞かせ下さい。

小林(匡) 今後も限りある資源を大切にし、持続可能な国内循環型社会の構築を目指して環境事業に力を注ぎます。それには人材の力が必要です。さらなる雇用創出にも努め、皆さんとともに事業を発展させていきたいですね。

小林 スポーツ事業部においては、「ジェットヒッター」の改良を重ねるとともに、新たな製品の開発にも着手し、野球界のさらなる発展に貢献していきたいと思います。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

見出した雇用創出の可能性── 社会問題に一石を投じる

▼『エム・アール・コーポレーション』では、廃棄物の回収作業に始まり、手作業で分別や解体を行った後の圧縮までを手掛ける。その後、同社で処理された資源は国内メーカーに納められ、製品製造に生かされるのだ。分別や解体作業は機械で行うことができず、手作業。そこに、小林社長は雇用創出の可能性を見出し、高齢者や障害者を採用したのだ。定年退職後も働きたいという人や、また身体的に障害があっても働く意欲のある人は多いが、雇用が追いついていないのが我が国の現状。そうした現状に一石を投じ、高齢者や障害者が切磋琢磨しながらやり甲斐を持って働ける場を提供した。「できる仕事や作業スピードなど個人差はあるものの、皆、生き生きと働いてくれている」と社長が話せば、「将来的には、さらに雇用を増やせる体制を整えたい」と専務も話す。働く意欲に溢れる人々に、やり甲斐──いや、生き甲斐を与えられる場を今後も増やしていく。

対談を終えて

「全ての作業を国内で行うことで資源循環率を上げると同時に、雇用を創出するという事業は我が国にとって非常に有益なものでしょう。個人的に野球が大好きなので、「ジェットヒッター」についてのお話にも興味を引かれましたね。全く違う二つの事業ですが、ともに社会貢献度は高いと思います。」(ダンカンさん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ(LEADER’S EYE)』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名  称

株式会社 エム・アール・コーポレーション

住  所

神奈川県横浜市港北区新羽町4591-1

代表者名

代表取締役 小林 尚史

U R L

http://www.mrc-sr.co.jp/

掲載誌

リーダーズ・アイ  2012年2月号

本記事の内容は、月刊経営情報誌『リーダーズ・アイ』の取材に基づいています。本記事及び掲載企業に関する紹介記事の著作権は国際通信社グループに帰属し、記事、画像等の無断転載を固くお断りします。