(有)ポリーテック 対談取材記事

熟練の技術を備えたスタッフたちと
心を一つに確かな仕事を完遂する

有限会社 ポリーテック

代表取締役 浅野 努

【異業種ネット】月刊経営情報誌『トップフォーラム(Top Forum)』特別取材企画 掲載記事─略歴

【足跡】 愛知県刈谷市出身。建築職人として歩み始め、その後、現場管理の経験を経て、およそ20年前に独立を果たす。現在も一職人として現場の最前線に立ち、スタッフのよき手本として確かな仕事に徹している。


大手電機メーカーの認定取付設置店として、システムキッチンやシステムバスをはじめとした、様々な住設機器販売施工を担う『ポリーテック』。キッチンとバスの施工だけで年間1200もの現場を手がけているということからも、その技術力に絶大なる信頼が寄せられていることが窺える。本日はそんな同社を女優の大沢逸美さんが訪れ、浅野社長にお話を伺った。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『トップフォーラム(Top Forum)』特別取材企画 掲載記事─対談

大沢 浅野社長が社会に出て、初めて就かれたお仕事は何だったのですか。

浅野 社会人の第一歩は、建築業の職人として歩み始めました。その後、勤務先の社長から「現場管理の仕事を覚えてこい」と言われたことから、現在の仕事の基本となる、マンションなどの内装工事を手がける会社に預けられたのです。そちらでは、図面の引き方から現場の打ち合わせ、職人や材料の手配に至るまで、実に様々な経験を積ませていただくことができ、非常に実り多い期間を過ごせました。ところが、次第に経営状況が厳しくなり始めましてね。今さら別の会社に移るよりは、と独立を決意したんです。それが今から20年ほど前のことですね。

大沢 では、満を持しての独立、というわけではなかったと。滑り出しはいかがでしたか。

浅野 幸い、私はとても人に恵まれており、独立の準備段階から、節目節目で色々な方に助けていただくことができました。仕事に関しては、当時、『松下電工』さんの事業に携わっている責任者の方と偶然出会い、お声をかけていただきまして。そちらの仕事を請け負うようになったことから、少しずつ大きな仕事を任せてもらえるようになり、それに伴い人員も増えていきました。

大沢 現在はどのようなお仕事を主体とされているのですか。

浅野 『パナソニック』の認定取付設置店として、大手ハウスメーカーの標準採用になっている家具や建具、システムキッチンやシステムバス、洗面化粧台などの販売施工を手がけています。ちなみに、当社にはシステムキッチンのチームが3組、システムバスのチームが4組あり、合計11名体制で工事を担っています。ありがたいことに、当社のスタッフは皆腕のいいベテランばかりで、以前各々が所属していた会社でトップクラスだった人たちが集まってくれているのですよ。そうした人材の充実もプラスに作用し、お陰様で工事の依頼は絶えない状態です。

大沢 年間でどれくらいの現場をこなされているのでしょう。

浅野 キッチンとバスだけでも1200件ほどでしょうか。ですから朝から晩まで工事詰めという日も少なくありません。

大沢 もの凄い数ですね! 御社に寄せられる信頼がいかに大きいかが分かります。社長は今も現場に出られて?

浅野 ええ。実は経営に関しては妻に任せ切りでして、今も一職人として現場に立ち続けています。その分、スタッフの気持ちがよく分かるので、彼らが働きやすい環境整備に努めると共に、職人としてよき手本となるよう、常にプレッシャーを感じながらも(笑)、日々努力を重ねています。

大沢 では、現場で特に心がけておられることは何ですか。

浅野 システムキッチンやシステムバス、システム家具の設置というと、経験のある人なら誰でもできると思われがちなのですが、実際にはそう簡単ではなく、とても奥が深い仕事なのです。特にリフォームの場合ですと、現場は10年、20年経った建物であることが多く、その場合、天井や壁にも間違いなく歪みが生じています。そうした経年劣化を考慮せずに設置してしまうと、隙間ができるなどの不都合が生じますので、一件一件の現場の状況を細かく見極めながら、手間暇をかけて工事に当たる必要があるのです。中でもキッチンに関しては、様々な要望をお持ちの奥様以上に、細かい部分にまで目を向けなければなりません。また、何か提案させていただく際は、『パナソニック』の一員として恥ずかしくないように、我を出さないように心がけています。利益だけを追求してしまうと到底できませんね。

大沢 なるほど。では、施主様とのコミュニケーションも重要ですね。

浅野 おっしゃる通りです。リフォームの現場では施主様が生活されていますので、工事の内容ばかりに気を遣うのではなく、コミュニケーションもしっかりと取って、信頼関係を築くことが肝要だと心得ています。

大沢 スタッフの皆様がそうした心がけを守っておられるからこそ、御社には絶大なる信頼が寄せられているのですね。

浅野 ありがとうございます。手前味噌ですが、当社のスタッフは全員どこに出しても恥ずかしくない自慢の逸材ばかり。さらに、30代後半から40代後半の働き盛りが揃っていますので、今後の仕事ぶりが益々楽しみでもありますね。現在、消費税増税前の駆け込み需要が増加していることもあって、スケジュールをこなすのが精一杯という状況ではありますが、皆で一丸となって丁寧確実な仕事に徹し、一層の信頼を獲得して参ります。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『トップフォーラム(Top Forum)』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

Column

これまで、人生の節目節目で人に助けられてきた、という浅野社長。そうした経験を通して、人とのつながりがいかに大切かを知った社長は今、「自分にかかわった人たちは皆、自分の味方にしていきたい」と語る。

たとえば、施工現場には自社だけでなく、他社のスタッフもかかわる。だからこそ、「自分たちの仕事が上手く仕上がればそれでよし」という発想ではなく、「次に現場に入る人たちがいかに気持ちよく仕事ができるか」という発想を持って仕事をすることで、信頼という絆で結ばれた“味方”を増やしていこうとしているのだ。

どれだけ腕のいい職人であっても、人間なら失敗はある。しかし、万が一ミスをおかしても、そうして普段から信頼関係を築いていれば、いざという時に助けてもらえる。駆け出しのころから人との出会いに恵まれ、「人は一人では生きていけない」、と痛感してきた社長ならではの信条と言えるだろう。これからも社長は、周囲と支え合える関係── “味方”同士になることで、確かな仕事を実現していく構えだ。

 

対談を終えて

「浅野社長は、これまでに東海地区の業者会の会長を務めておられたこともあるそうです。たくさんの職人さんが集まる場で、優れた職人の意見に耳を傾けてきたからこそ、本当に満足をもたらす仕事が何たるかを知ることができているのでしょうね。また、仕事の質を無闇に突き詰めるのではなく、スタッフの方々の働きやすさも考慮し、時には相談にも乗るという親分気質が、一人ひとりの意欲を向上させているのでしょう。『ポリーテック』さんが、常にいい仕事に徹することができるのも納得です」(大沢 逸美さん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『トップフォーラム(Top Forum)』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名  称

有限会社 ポリーテック

住  所

愛知県豊田市堤本町甫路下2番地 オニックスビル1F

代表者名

代表取締役 浅野 努

U R L

http://polytec-living.com

掲載誌

トップフォーラム  2013年12月号

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