具志堅 まず社長の歩みからお聞かせ下さい。
小林 中学生のころから設計の仕事に携わりたいとの思いを持っていましたが、学業修了後は設計事務所をはじめ、とにかく色んな会社で20年間経験を積みました。この仕事は、何と言っても自分の設計したものが形になり地図に残るところが魅力。しかし勤めていた会社が不景気の煽りを受けて、私が所属していた設計部署の大幅な縮小が決まったのです。私はそのことを独立する良いチャンスだと考え、同僚とともに『オフィス・K』を立ち上げたのです。
具志堅 独立されてからこれまで、経営は順調に来られましたか。
小林 いえ。当初の苦労は想像以上でしたね。自らの貯金を崩して資金繰りをし、ここで潰すわけにはいかないという意地だけで乗り越えてきました。妻もそんな私をよく支えてくれたと思います。
具志堅 現在のお仕事も土木設計になるのでしょうか。
小林 ええ。公共事業である土木設計をメインに、最近では建築や設備、機械の図面も手掛けています。前職で培った人脈から仕事を戴くことが多く、少しずつですが依頼は増えてきています。
具志堅 公共事業も少ない時代だと思いますが、御社の経営は上向きのようですね。何か秘訣があるのですか。
小林 ただ元請け会社さんとのつながりを大事にしながら、利幅の少ない仕事でも数多く手掛けることで徐々に利益を上げてきました。現在当社には2名の従業員がいまして、さらに忙しいときには手伝ってくれる仲間がいますので、協力しながら仕事を進めています。
具志堅 強固な後ろ盾があることが成長の最たる要因のようですね。それも社長のお人柄のなせる業でしょう。
小林 他社と差別化を図るためには、仲間同士の連携による作業が欠かせないのですよ。景気がどうあれ、変わらず大切にしなければいけないのは人とのつながりだと思っています。それはプライベートでも同じ。私は色んな人と出会うことが何よりも大好きですし、趣味で知り合った友人も皆、大切な人ばかりです。だからどのようなつながりにおいても私は絶対に人を裏切らないことを信条としています。
具志堅 そういった姿勢が、お仕事の上でも活かされているのですね。今後の展望をお聞かせ下さい。
小林 考えたことはすぐ行動に移し前進していきたいですね。現在は自社のサイト上でも全国から依頼を請けていますので、これからの広がりに期待したいと考えています。様々な設計に携わらせて頂けて忙しさはピークですが、日々勉強だとの思いで精進していくのみです。
具志堅 ありがとうございました。
▲技術部長の合田辰美氏を交え、ゲストインタビュアーの具志堅用高氏とともに記念撮影