羽田 「間瀬茂税理士事務所」は、2009年9月に開業されたばかりだそうですね。間瀬先生は、それ以前から税務に携わっていらっしゃったのですか。
間瀬 はい。42年間に亘って、税務署で働いておりました。学生時代、得意分野を一つ見つけて徹底的に勉強し、トップになろうと決めましてね。その当時に興味を持っていたのが簿記で、独学で知識を深めたのです。進路を定める時期になり、私は大手食品メーカーの入社試験に合格したのですが、公務員試験に合格しまして。大阪国税局に採用され、税務大学校で税務や法律・経済などの勉強を積みました。一年間の研修を経て管内税務署に配属され、42年──長きに亘って勤め上げました。その間に立命館大学の経営学部でも学びましたし、独学で税理士試験の勉強も進め、税理士試験に合格したのは1983年。その頃より、税理士資格を活かして独立したいとの思いがありましたが、守るべき家族への責任感から踏みとどまっていたんです。そして2009年に定年退職となったのを機に、42年間に培ったノウハウを皆さまに還元したくて、当事務所を開業致しました。
羽田 税務に関してはベテランでいらっしゃる先生ですから、大いに貢献していかれるでしょう。税務署時代はどういった業務を?
間瀬 私は主に税務調査に携わり、企業の帳簿をチェックして、ミスを指摘するのが仕事でした。残念ながらきちんと税金を納めていない企業もありましたが、そこは使命感を持って指摘していましたね。世間からは恐れられる仕事かもしれません(笑)。しかし、税務調査と聞くだけで不安に駆られる方が多いようですが、正しい知識をもって対応すれば、決して心配するものではありません。納税者の皆さまの正しい申告と納税を手助けするのが我々の仕事ですから、気軽に頼っていただきたいです。
羽田 現在、こちらの事務所ではどういった業務をされているのでしょう。
間瀬 クライアント企業の業種に応じた経営相談や記帳指導、そして経営状態を分析した上での経営の改善・効率化、節税・税務調査対策のための具体的指導、黒字倒産しないための資金繰り指導などを行っています。
羽田 企業の内情、全てを包み隠さずに見せていただかなければ的確な指導はできませんから、クライアント企業との信頼関係が大切になりますね。
間瀬 おっしゃる通りです。そこで私は毎月、クライアント企業を訪問し、クライアントと密にコミュニケーションを図るよう心がけています。私の目が行き届く範囲で業務を行い、クライアント一人ひとりを大切にしたいと考えているんです。
羽田 先生が定期的に顔を見せて下さるとクライアントの方も安心でしょう。税務に対して難しいイメージを持つ方は多いと思いますから。
間瀬 そうだと思います。当事務所では「間瀬茂税理士事務所ニュース」を発行・配布しておりまして。これは税務に対する抵抗感を少しでも取り除ければと発行している冊子で、例えば2010年1月号では減価償却しない資産や所得控除などを取り上げ、分かりやすい言葉でかみ砕いて説明しています。確定申告がスタートする頃には、確定申告無料相談会を開催しました。複雑でよく分からないけれど、誰に聞いたらよいか分からない──そうして疑問を抱えたままで正しい納税はできません。地域の方々にとって税務がもっと身近なものになるよう、そして気軽に事務所に足を運んでいただけるよう活動しております。
羽田 先生のお陰で税務を身近に感じることができるようになった方は、きっと多いと思いますよ。最後になりますが、今後についてはいかがでしょう。
間瀬 私にとって、税理士事務所を開業することは夢でした。家族の応援もあって、実現することができたのです。そして、今はまた一つ、新たな夢ができました。それは、クライアントの夢を税務のエキスパートとして応援し、一緒に実現すること。クライアントの方々にも夢がきっとあるはずですから。
「間瀬茂税理士事務所」では、税務を通じてクライアント企業の経営業務をサポートしている。業種に応じた経営相談では経営状態を分析した上で的確なアドバイスを提供し、健全経営を応援。日々の記帳業務から決算まで、同事務所にアウトソーシングすることも可能だ。社内で会計ソフトによる記帳を希望するクライアントには、ソフトの使い方から指導するなど、実に良心的なサービスが光る。簿記研修を開いてクライアント企業の社員をサポートするなどし、税務に強い人材の育成にも寄与。密なコミュニケーションが引き寄せるクライアント企業との厚き信頼関係のもと、同事務所は財務分析を行い、共に経営戦略を練る──。クライアント企業の健全経営と発展を願う同事務所は、“クライアントと共に”のスタンスを貫く、信頼されるパートナーだ。