健康機器の普及を通して誰もが健やかに過ごせる社会を…

ヤマトヒューマン 株式会社

代表取締役 鳴瀧 雅之

【異業種ネット】月刊経営情報誌『報道ニッポン』特別取材企画 掲載記事─略歴

「皆様のお役に立ち、元気になって頂くこと。
それが私にとって一番の喜びなんです」
起業する人は誰しも、会社を立ち上げる際に大きな志を胸に抱いていることだろう。平成20年に介護用品・健康機器を扱う『ヤマトヒューマン』を設立した鳴瀧社長も、その心の中には熱い思いを秘めていた。それは「とにかく人の役に立ちたい」ということだ。利益を度外視して良い製品を低価格で提供しているのも、全てはその思いが根底にあるから。そして、そんな社長が扱う製品だからこそ利用者からも喜びの声が多数寄せられているのだろう。仕事で大切なのは利益をあげることではない、どれだけ人に喜ばれるかである──揺るぎない信念を胸に、社長は今日も歩み続ける。
【足跡】 学生時代から音楽活動に熱中し、学業修了後はジーンズショップに勤めながら音楽活動を続ける。その後、幾つかの仕事を経て貿易会社に就職し、健康機器の輸入・販売を担当。その経験を買われて移った福岡の会社では役員を務め、平成20年に独立を果たした。
介護用品及び健康機器の輸入・販売を主体に手掛ける『ヤマトヒューマン』。同社が扱う製品はどれも低価格かつ高性能なこともあり、利用者からは喜びの声が多数寄せられている。本日は俳優の佐藤蛾次郎氏が同社を訪れ、情熱を胸に事業に取り組む鳴瀧社長にインタビューを行った。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『報道ニッポン』特別取材企画 掲載記事─対談

佐藤 まずは社長の歩みから伺います。今も手元にギターがありますが、幼いころから音楽がお好きだったのですか。

鳴瀧 ええ。学生時代は勉強よりもバンド活動に没頭していましたし、学校卒業後もしばらくはジーンズショップで働きながら音楽を続けていました。けれども、いつまでもそんな生活をしているわけにはいきませんよね。そこで音楽活動に一旦区切りを付け、幾つかの職を経験した後、元々興味のあった貿易関係の会社で働き始めたのです。

佐藤 当時は主にどのような商材を扱っておられたのですか。

鳴瀧 中国から輸入した健康器具がメインでしたね。そんなあるとき、たまたま営業で訪れたあるお店で、介護ベッドの営業に来ていた福岡の会社の社長と出会いまして。当時、介護ベッドは大手1社の独占状態だったのですが、そこに竹槍で挑む社長に魅力を感じ、「中国に詳しいなら介護ベッドを作ってくれないか」との要請を快諾。介護ベッドのOEM供給を行うようになり、その中で「役員として来てほしい」という話になったことから、福岡に移って11年間電動ベッドの開発責任者を務めたのですよ。そして平成20年、地元である奈良に戻り、『ヤマトヒューマン』を立ち上げました。

佐藤 では、現在の主な業務内容を。

鳴瀧 介護ベッドや車いすといった介護用品及び健康機器の輸入販売、そして趣味と実益を兼ねた楽器の輸入販売という3つの事業を手掛けております。それぞれ「ヤマトヘルスケア」「ヤマトスポーツ」「ヤマトギターワークショップ」の名前で展開しており、インターネット販売のほか通信販売も行っているんですよ。

佐藤 これまでの経験を活かして事業を手掛けておられるわけですね。

鳴瀧 ええ。そして、中でも当社が力を入れていきたいと考えているのが健康機器です。と言うのも、私は前職で介護ベッド事業に携わる中で介護をする人・される人の双方から様々な悩みや苦労を聞き、特に寝たきりのケースなどは、ご本人はもちろんご家族にも精神的に大きな負担がかかっていることを知りました。それならば“寝たきりにならない・させない”製品を手掛ける方が良いと考え、高齢者施設でも使用できるようなトレーニングマシンなどを扱うようになったんです。しかしそういった製品は高額なこともあって、大規模な施設でなければなかなか導入しづらい。また、たとえ施設でトレーニングができたとしても、毎日通うのは難しいですし、ご家庭に戻って何もしないようでは意味がありません。つまり、健康を維持するためには近隣にある小さな施設やご自宅でも気軽にトレーニングができる環境を整えなければならないんです。だからこそ私が安くてより良い健康機器を提供することで、介護現場での健康維持やリハビリに役立てて頂ければと考えたんですよ。

佐藤 健康機器を扱う裏には、そのような熱い思いがあったのですね。具体的にはどのような健康機器を?

鳴瀧 エアロバイクやイリプティカルバイク、ステッパー、ローイングマシンなど多様な健康機器を取り扱っています。当社では貿易会社などを介さず、現地の工場から直接輸入していますので、低価格で高性能な機器を提供することができるんですよ。また直接取引のメリットを最大限に活かし、お客様から寄せられた意見を的確に伝えるとともに、工場側からのアイデアも積極的に採り入れながら、より良い機器を提供できるように努めています。その他にも、海外のメーカーと共同で製品を開発したり、海外にも製品を販売したりと、様々な試みを行っているんですよ。

佐藤 このお仕事に懸ける社長の情熱が伝わってきます。やり甲斐も大きいのではありませんか。

鳴瀧 もちろんです。私は、とにかく人の役に立ちたいという思いを胸に当社を立ち上げましたし、実際にお客様から「身体の調子が良くなった」といった声を聞いたりしたときには心の底から嬉しくなります。私にとって、お客様の笑顔が何よりの喜びですから「こういう製品を作ってほしい」というご要望があれば何でも言って頂きたいですね。海外の工場と連携しながらお客様の期待に応える製品を作り上げていくことも、大きなやり甲斐の一つですから。

佐藤 最後に、将来の展望を。

鳴瀧 設立から1年半、確かな手応えを感じていますが、まだまだ介護現場に健康機器は浸透しきっていません。ですから、まずは当社の製品を介護現場に広げていけるように一層力を注いでいく所存です。そしてこれからも低価格で高性能な機器を扱い、皆様が健康で豊かな暮らしを送れるように精一杯サポートしていければと思います。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『報道ニッポン』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真
趣味が高じて始めたワークショップ
【異業種ネット】月刊経営情報誌『報道ニッポン』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

▼介護用品・健康機器とともに、『ヤマトヒューマン』の大きな柱となっている楽器の輸入・販売。同社が扱っているのはベトナムのワークショップにてクラフトマンが一本一本丁寧に作り上げた手作りの楽器ばかり。前職時代、ベトナムを訪れた際にたまたま出会った現地のギター工場に発注したオーダーメイドのギターの出来映えに惚れ込み、以来、何十本ものギターを発注しているという社長の言葉からも、品質の高さが窺えるだろう。そんな同社ではアコースティックギターやエレキギターといった定番はもちろん、12弦ギターや6弦ベース、ダブルネックなど、特殊な製品も網羅。社長自身「お気に召す一本がきっと見つかるはずです」と語る。気になる人は、是非同社のサイトを見て頂きたい。

対談を終えて
「介護ベッドを取り扱う中で健康の重要性を実感したという鳴瀧社長。対談からは「皆様に健康になってほしい」「人の役に立ちたい」という切なる願いが伝わってきました。今はまだ介護業界に健康機器が浸透しきれていないそうですが、社長の思いはきっと伝わるはず。陰ながらではありますが私も応援していますので、是非頑張って下さい!」(佐藤 蛾次郎さん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『報道ニッポン』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名 称
ヤマトヒューマン 株式会社
住 所
奈良県奈良市都祁吐山町2668-1
代表者名
代表取締役 鳴瀧 雅之
掲載誌
報道ニッポン 2010年4月号
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