どんな依頼も断らず全力を以て完遂!熱き魂を持つ職人集団

宮城県知事 許可(般-21)第18595号

株式会社 山上塗装工業

代表取締役 山上 清

【異業種ネット】月刊経営情報誌『報道ニッポン』特別取材企画 掲載記事─略歴

「人一倍努力を重ねてきたことで
自信が持てるようになりました」
塗装職人となって約15年、その優れた技術力で高い評価を獲得している『山上塗装工業』の山上社長。今や地域の塗装業界で知らない者はいないほどの存在となっている社長だが、業界に入った当初は「お前には素質がない」と言われ続けていたという。しかし社長は挫けなかった。一心不乱に努力を重ねて腕を磨き、周囲の信頼を獲得。弱冠25歳という若さで独立を果たしてからも研鑽を怠らず、着実に成長を遂げてきた。「人一倍努力をしてきた自負はありますし、それが自信の裏付けにもなっています」と語る社長。弛まぬ努力を続け、さらなる高みを目指すその姿に、職人の誇りが垣間見えた。
【足跡】 宮城県石巻市出身。学業修了後は様々な職を経験し、19歳で塗装業界へ。現場での雑用からスタートし、地道な努力を重ねながら着実に成長を遂げる。そして25歳で独立。約10年にわたって個人事業主として活動した後、平成21年に法人化を果たした。
構造物の塗装業務を請け負っている『山上塗装工業』。「仕事を選ばず、どんな現場でも必ず成し遂げる」という山上社長の言葉通り、同社はこれまで一度も依頼を断らず、その全てに期待以上の成果で応えてきた。地元の建築業者からも篤い信頼が寄せられている同社を俳優の村野武範氏が訪問し、社長の職人魂に迫る!

【異業種ネット】月刊経営情報誌『報道ニッポン』特別取材企画 掲載記事─対談

村野 山上社長は、学生時代から塗装職人を志しておられたのですか。

山上 実はそうでもなかったんです。父が運送業を営んでいましたからトラックに憧れを持っていましたし、塗装職人になるとは夢にも思っていませんでした。

村野 では、どういったきっかけがあって塗装業界へ入られたのでしょう?

山上 学業修了後、見聞を広げるために様々な職を経験する中で「大公塗装工業」の社長と出会い、「塗装業界で働いてみないか」と誘われましてね。それがきっかけでこの世界に入りました。とは言え当初は雑用ばかりで、なかなか面白味を感じることはできませんでしたが。

村野 職人の修業は厳しいと聞きますし、色々な苦労もあったのでは?

山上 そうですね。特に私は、修業先の社長から「お前は素質がない」と言われ続けてきましたから(笑)。けれども、そんな社長の言葉が発憤材料となり、人一倍努力を重ねながら現場で腕を磨いていきました。すると自分のスキルもどんどん向上し、それに従って仕事も楽しくなるように。さらに、しばらくすると現場での人員配置などを任される機会も増え、そのころから塗装業界での独立を意識し始めるようになりました。独立と口では簡単に言っても本当にやっていけるかという不安や戸惑いもありましたが、やってみたい、自分がどこまでいけるか試したいという気持ちの方が強く、独立を決意。25歳のときに個人事業主としてスタートを切ったんです。

村野 お若くして独立されたのですね。独立後は順調に?

山上 いいえ。「依頼を戴ければ必ず結果を出せる」という自信はありましたが、当初は「若いからできないだろう」と判断されることが多く、思うように依頼を戴けませんでした。しかし、そこで腐ってしまっては元も子もありません。ですから、営業で方々を回っては「使って下さい」とお願いし、どんな仕事でも積極的に請けてきたんです。中には、高さ171mの鉄塔で塗装をするという仕事もありました。

村野 171mですか!? 私は高所恐怖症ですから、そんなに高いところでの作業などとてもできません!

山上 私も高いところは苦手ですし、恐怖心ももちろんありました。しかし、そこで尻込みしているようでは次の仕事につながりませんから、意を決して依頼を請け、何とかやり遂げました。そうして他の業者さんが敬遠するような危険な現場や採算の見込めない規模の小さな仕事も決して断らず、全力を尽くして現場を全うしてきたのです。そういった姿勢で仕事に取り組んでいるものですから当初はなかなか利益が得られず、赤字が続きましたが、そこで挫けることなく何とか事業を継続してきた結果、徐々に条件の良いお仕事が戴けるようになり、数年前からようやく安定するように。平成21年には建設業の県知事許可を取得し、組織の法人化も果たすことができました。

村野 苦しい時期を乗り越え、今日の『山上塗装工業』さんを築いてこられたのですね。社長ご自身は今も現場に出られているのですか。

山上 もちろんです。経営者として机に向かわねばならないことも多いですが、一番好きなのはやはり現場。現場で身体を動かしていると時間も忘れて作業に没頭してしまいますし、楽しくて仕方がないんですよ。そして現場仕事を終えた後にスタッフ全員で一台の車輌に乗り込み、皆で現場の話をしながら帰ってくる時間も楽しみの一つです。

村野 では、職人として現場で特に大切にされていることは何でしょう?

山上 一切妥協せず常に全力を尽くすことはもちろん、誠意を持って現場に臨むことです。職人として腕を磨くことも確かに大切ですが、それだけでは大成しません。現場での気配りやコミュニケーション能力、立ち居振る舞いなどあらゆる面で周囲から認められて、初めて一流の職人と言えるのです。ですから、現場では常に「見られている」という意識を持ち、礼儀礼節やマナーなどには特に気を配るようにしていますね。そして技術力、現場に対する真摯な姿勢、礼儀礼節、さらに現場でのトラブルにも臨機応変に対応できる柔軟性を高いレベルで兼ね備えていることが、当社の一番の強みだと考えています。

村野 それでは最後に、今後に向けての展望についてお聞かせ下さい。

山上 現在は仙台市での仕事が中心ですが、今後は地元・石巻市での仕事も増やし、公共工事も手掛けていければと考えています。そのためには施工管理許可が必要ですから、スタッフに施工管理技士などの資格取得を奨励するとともに、私自身も入札に関するノウハウなどを勉強しているところなんですよ。そして公共工事を受注し、将来的には建設現場で看板に社名を表示することが最大の目標。その実現に向けて、全員一丸となってさらなる研鑽に励む所存です。

村野 陰ながらではありますが、私も応援させて頂きます! 本日はお忙しいところ、誠にありがとうございました。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『報道ニッポン』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真
どんな依頼も断らない──それが職人・山上流
【異業種ネット】月刊経営情報誌『報道ニッポン』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

▼山上社長の流儀──それは、どんな依頼も絶対に断らないことだ。「今まで依頼を断ったことは一度もありません」という言葉通り、社長は赤字になると分かっている現場でも快く依頼を請け、期待以上の成果をあげて顧客の要望に応えてきた。そうして目先の利益にとらわれず、常に顧客本位の姿勢を貫いてきたことが評判となり、「『山上塗装工業』に頼めば間違いない」という評価を獲得する要因となっているのだろう。「仕事を選ばず、依頼されればどんなものでも全力で成し遂げる。それが私の信念です」と語る社長は、これからも初志を貫き、全身全霊を傾けて現場に挑み続ける──。

対談を終えて
「山上社長は、今日までを振り返り「周囲の皆様に恵まれたお陰で今がある」とおっしゃっていました。どれだけ素晴らしい成果をあげようとも決して驕らず、周囲への感謝の気持ちを忘れない社長だからこそ、周りにも自然と良い人が集まってくるのでしょう。私自身、社長とお話をさせて頂いて、知らず知らずのうちにその実直なお人柄に惹きつけられていましたよ。」(村野 武範さん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『報道ニッポン』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名 称
株式会社 山上塗装工業
住 所
宮城県石巻市蛇田字中埣57-1
代表者名
代表取締役 山上 清
掲載誌
報道ニッポン 2010年3月号
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