あいはら まず、天草社長の歩みから。
天草 大学卒業後、いくつかの会社を経て補聴器の会社に入りました。そちらには3年ほど勤め、様々な技術を習得したのですが、2000人近い顧客を抱える会社であったため、どうしても一人ひとりと接する時間が短くて。そのことを残念に感じていた私は「もっとお客様とじっくり接して、その方に合ったフィッティングをし、最適な聞こえをご提供したい」との思いから独立を決意。5年前に『ラビット補聴器』を立ち上げた次第です。
あいはら では、御社は補聴器の販売をされているのですか。
天草 ええ。ただし、補聴器というのは既製品をただ耳に入れれば良いというものではありません。歯と同じように型を取り、ピッタリ合うよう調整していかなければならないんですよ。それに型を取る際には耳の穴に直接シリコンゴムを入れるので危険が伴います。ですから私も、型を作る際にはモニターで耳の穴を映して慎重に行っていますね。
あいはら 相当の技術力と経験が必要となりそうですね。
天草 ええ。また、一口に補聴器と言っても様々な種類があり、高額になると無線を使って細かな音調整などを行えるものもあります。反面、最近では安価な市販のものも多く出ていますが、自分の耳にフィットするものでないとハウリングを起こし不快感があるんですよ。
あいはら 聞こえやすくなるはずなのにノイズが出ては意味がないですものね。
天草 ですので当社では、製品がお客様の耳にピッタリと合うまで、細心の注意を払って微調整を繰り返します。世界に一つだけの補聴器で、聞こえる喜びを存分に感じてほしいですからね。私自身、完成した補聴器をつけたお客様の喜んでいらっしゃる姿を見るのが何よりのやり甲斐です。それに、今までよりも聞こえるようになると少しでもお話ししたくなるもの。ですから、そういったお客様と会話する時間を大切にしていますよ。
あいはら 社長を頼りにされている方も多いでしょうね。
天草 私も年齢を重ねているので、高齢者の方から「若い人より、歳が近くて安心できる」と言って頂けたりするんです。その言葉を聞くと嬉しくなりますね。
あいはら では最後に今後の展望を。
天草 一人ひとりのお客様にもっとゆっくり寛いでもらえる空間にしたいと考えています。高齢化に伴って補聴器の需要も益々増えていくでしょうし、これからもより多くの人に聞こえる喜びを提供していきたいですね。
▲同社で扱う最新耳穴式小型補聴器 | ▲左写真の補聴器装着時 |