環境にも家計にもやさしい太陽光発電システムを沖縄の屋根に

株式会社 ユキシン

代表取締役 瑞慶覧 哲

【異業種ネット】月刊経営情報誌『報道ニッポン』特別取材企画 掲載記事─略歴

「会社の動力は、すなわち“人”──
自主性の尊重が成長へつながる」
太陽光発電システムを取り扱う『ユキシン』は、設立からわずか2年で10倍以上の規模へと急成長を遂げてきた。その要因を瑞慶覧社長は、「人」だと語る。「形式上では私が代表取締役ですが、当社は社員一人ひとりが代表者の意識を持って業務に臨んでくれています。それが最大の要因です」と断言。また、人材育成についても「“育てる”ではなく“育ってもらう”。私はただ彼らの成長をバックアップしているだけ」とのこと。個々の自主性を重んじる土壌が作られているから、その上で社員はのびのびと駆け回れるのだろう。どうやら、この人材操縦術こそが、同社の成長の鍵のようだ。
平成19年に設立された『ユキシン』は、太陽光発電システムの提案と販売、設置を手掛けている企業だ。創業当初はプレハブ事務所からのスタートだったが僅か2期目で売上3億5千万円以上を記録し、現在は20名以上の社員を抱えるほどに成長。その要因に迫るべく、村野武範氏が瑞慶覧社長にお話を伺った。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『報道ニッポン』特別取材企画 掲載記事─対談

営業畑一筋!
自身の足で掴んだ天職との出会い

村野 御社はこの不景気下でも急成長されていると伺いました。まずは現在のお仕事を始めるようになられた経緯からお聞かせ下さい。

瑞慶覧 私は社会に出たときからずっと営業畑を歩んできました。最初は教材の訪問販売業に就き、その後上京して通信関係から始まり営業職に10年間ほど携わっていたのです。そして父が営んでいた印刷会社を手伝おうと沖縄に戻ってきたものの、印刷業界は厳しい状況が続いていましたので新たなニーズを探るべく他業種に飛び込んだのですよ。そこで現在手掛けている、太陽光発電システムと出会ったのです。

村野 具体的にはどういった内容だったのでしょう。

瑞慶覧 前勤務先は、太陽光発電システムの設置用架台を作るメーカーでした。台風の多い沖縄の激しい風雨にも耐えうる特殊な鉄を用いて作り、なおかつ各メーカーさんからの品質チェックもクリアしなければなりませんので、そこで様々な知識を得ることができましたね。私は営業職でしたので、お客様と直接お話しさせて頂く中で「この分野は将来伸びていく」と確信したのです。

村野 それで独立を決意されたと。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『報道ニッポン』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

専務取締役 金 明淑

瑞慶覧 そうですね。それに現在専務を務めてくれている金との出会いも大きな後押しとなりました。彼女は私の同期で、同じ営業職に従事していたのです。私は東京で経験を積んできた自負もありましたので最初は負けるわけがないと思っていたのですが、実際に蓋を開けてみると最初は彼女の方が業績が上でね(笑)。韓国出身の女性で、しかも素晴らしいセンスと根性を持つ人なのです。それで互いに競い合ううちに自然と2人で会社を立ち上げようという流れになり、平成19年にこの『ユキシン』を設立しました。

村野 志が共鳴し合ったのでしょう。

沖縄の特性を活かして
各家庭にメリットを広げたい

村野 滑り出しはいかがでしたか。

瑞慶覧 資金も仕事の当てもないところからのスタートでしたから事務所もプレハブで、2人とも毎日営業活動に駆け回っていました。けれども実績がない会社ですから、簡単に契約もとれない。最初のころは本当に必死でしたね。

村野 営業先は個人宅が中心で?

瑞慶覧 ええ。一軒一軒お宅を回って、太陽光発電システムのメリットをご説明し、そのご家庭に合ったプランを提案していくのです。このスタイルは今も変わりません。東京などでは、訪問販売は門前払いされることも多いでしょうが、沖縄は逆で、皆さん話は聞いて下さるのですよ。ただ、関係のない話に逸れてしまうことが多くてなかなか本題に入れないんです(笑)。

村野 それは大変ですね(笑)。

瑞慶覧 けれどじっくりとご説明をさせて頂くと、ご興味を持たれる方は多いですね。もちろん私どもはやみくもにお宅を訪問しているわけではありません。日当たりの悪い立地ですと太陽光発電システムはお勧めできませんし、現状どれぐらいの光熱費を払っていらっしゃるかを伺いながらメリットがある場合のみご提案させて頂いています。

村野 家族構成や住まいの大きさではなく、光熱費の額を基準に考えていくのですか。

瑞慶覧 はい。太陽光発電システムは電力を生み出すものですから、どれぐらい使用するかをベースに試算していきます。余った分は電力会社に売ることができるので、その差が大きくなればなるほどランニングコストが小さく収まるのですよ。沖縄は日差しが強い分メリットが大きいので、是非とも普及させていきたいと思っています。

村野 環境に貢献できると言っても、やはり家計に負担がかからないことが一番の動機になるのでしょうね。

瑞慶覧 実際に導入されたお客様からは光熱費が思っていた以上に安くなったという声を多数戴いていますので、私どもも自信を持ってお勧めしております。

村野 現在社員の方は何名ほどで?

瑞慶覧 20名以上になります。私一人ではここまで成し得ませんでしたし、皆が頑張ってくれたお陰だと実感しています。当社の社員は、一人ひとりが代表者の気持ちで取り組んでくれているのですよ。その自主性を尊重し、私は後から彼らをバックアップしていければと思っています。

村野 急成長の最中にある御社ですから、今後が益々楽しみです。

瑞慶覧 私は現状で満足はしていませんから、今後もさらに上を目指していくつもりです。そして当社に関わる全ての人が潤い、幸せになれるような会社を作っていきたいですね。太陽光発電システムは世界でも普及が広まっていますから、まだまだ成長が見込める市場。その気運を味方につけて、大きく飛躍したいと思います。

村野 陰ながら応援しています。

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スタンダード化が進む太陽光発電システム

▼「よくソーラー温水器と間違われるのですが、太陽光発電は自家発電システム。つまり自宅で電気を作って、必要な電力を賄うためのものです。余った分は電力会社が買い取ってくれるので、とても効率的なのですよ」と瑞慶覧社長は説明してくれた。確かに初期投資はかかるが、後々のランニングコストを考えれば充分にメリットが見込めるケースが多いという。実際に『ユキシン』には、設置したお客様から「光熱費が安くなった」「家計にもやさしく、環境にもやさしいので嬉しい」という喜びの声が多数寄せられているのだとか。こうしたユーザーの声が、商品の満足度の高さ、そして同社のサポートの充実ぶりを物語っている。

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▼日本でも徐々に導入が進められている太陽光発電システムだが、海外では既にシェアが広がっているのをご存じだろうか。環境先進国のドイツなどでは、この太陽光発電システムを中心にバブルが起きているほどだ。温暖化対策を急ぐ日本でも、近い将来、各家庭に太陽光発電システムが設置されるのは想像に難くない。興味のある方は、是非一度ご自宅の光熱費をもとに試算してみてはいかがだろう。

対談を終えて
「『ユキシン』さんでは、まず個々のお宅の状況を見てから提案を始めるのだそうです。商品の良さをアピールするだけではなく、一歩踏み込んだ提案をしてくれるからお客様も熱心に耳を傾けられるのでしょうね。それに何より、瑞慶覧社長の熱意が社員の方々にも伝播し、お客様にも伝わっているのだと思います。太陽光発電システムは世界的なスタンダードとなりつつあり、家計にも環境にもやさしいと言いますから、今後に期待大です!」(村野 武範さん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『報道ニッポン』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名 称
株式会社 ユキシン
住 所
沖縄県浦添市西原6丁目1番1号
代表者名
代表取締役 瑞慶覧 哲
掲載誌
報道ニッポン 2009年8月号
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