引き継いだ伝統と新たな発想で北海道の住宅の屋根を守る

金属屋根・壁・板金工事一式

有限会社 佐藤板金工業

代表取締役 佐藤 直人

【異業種ネット】月刊経営情報誌『報道ニッポン』特別取材企画 掲載記事─略歴

一般住宅の屋根葺き工事を行う『佐藤板金工業』は、60年以上の歴史を持つ老舗板金店。3代目として同社を経営する佐藤社長はさらなる業務の拡大を図りながら北国の冬を生き抜く強い屋根を手掛けている。新たな素材を採り入れるなど積極的に基盤づくりを進める社長に、竹原慎二氏がインタビューを行った。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『報道ニッポン』特別取材企画 掲載記事─対談

竹原 御社は長い歴史がおありだとか。社長は学業修了後すぐにこちらへ?

佐藤 いいえ。甘えをなくすため初めは他所で4年間修業をし、それから当社に入りました。修業時代も含めると24年間になります。当社の屋根葺き工事は私の祖父の代から受け継がれてきた家業で、60年以上続いているのですよ。

竹原 築かれてきた伝統と実績を確実に継承しておられるのですね。事業内容をお聞かせ下さい。

佐藤 札幌市内の一般住宅をメインに、屋根の施工を行っています。また、それに伴って外壁や内装及び水回りの工事、増改築なども承っていますね。祖父の時代は「柾」という木の皮を屋根に張っていたそうですが、父の代でそれが鉄板になり、北海道の厳しい冬に負けない強い住宅を長年守ってきました。現在は私が新たな素材を採り入れながら技術を引き継いでいます。

竹原 屋根というのは数年ごとに張り替えが必要なのでしょうか。

佐藤 私どもは基本的に施工後10年間の保証をしていますし、状態が良ければメンテナンスを行いながら25年ほど機能性を損なわずに保つことが可能です。また、工事完了後の検査とともにお客様から戴くご意見やご感想を基にアフターケアにも気を配っています。ですから長くお付き合いさせて頂くお客様も多く、一つひとつのお宅を大切に手掛けているのです。

竹原 現在特に力を入れていることは?

佐藤 今はどの業界も経営が厳しい時期ですので、少しでも良い方向に進もうと努力しています。例えば北海道はどうしても冬場に仕事が減りがちなため、事前に手配をしたり分野の異なるご依頼もお受けするなど工夫していますね。また昨年は屋根の材料を学ぼうと海外にも行きましたし、これまでお世話になっている方や新しいお客様に向けてより良い商品をご提案したいと考えています。

竹原 前向きに取り組んでおられるのですね。社員の方にはどういったことを徹底されているのでしょう。

佐藤 事故や怪我のないようにすることです。高所での作業になりますので、少しの油断もあってはなりません。屋根葺き工事はただ年数を重ねただけで上達するとは限らず、素質やセンスも問われる難しい仕事。けれどそれだけにお客様に満足して頂けたときは嬉しいですし、やりがいもあります。

竹原 社長がこのお仕事にかける思いが伝わってきますね。では最後に、今後の目標を伺います。

佐藤 3代にわたって構築されてきた基盤を維持しながらさらなる発展につなげたいですね。新しいことにも目を向け、信頼を深めることや技術力の向上につなげたいと思います。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『報道ニッポン』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真
対談を終えて
「常に様々な工夫を忘れない佐藤社長。会社の歴史を守ることはもちろん、広い視野を持つことが大切なのでしょうね」(竹原 慎二さん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『報道ニッポン』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名 称
有限会社 佐藤板金工業
住 所
北海道札幌市豊平区月寒東2条1丁目5-25
代表者名
代表取締役 佐藤 直人
掲載誌
報道ニッポン 2009年8月号
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