板金を熟知した正確な加工で企業の生産能力向上に大きく貢献

株式会社 京伸

代表取締役 古川 治樹

【異業種ネット】月刊経営情報誌『現代画報』特別取材企画 掲載記事─略歴

【足跡】 学生時代に板金加工の魅力にひかれ、大学を中退して板金加工の仕事に携わるように。工場長を務めるなど、着実にノウハウを蓄積した後、2008年2月に独立し、『京伸』を立ち上げた。不断の努力であらゆる依頼に応え、順調に実績を伸ばしている。
精密板金加工を手掛ける『京伸』。2008年2月設立とまだ若い会社だが、同社の古川社長は板金加工の世界で14年のキャリアを持ち、金属の特性を熟知した職人だ。「やるからには徹底してやる」をモットーに、三次元CADを導入するなど専門性の高い加工にも対応。その確かな仕事ぶりは、日増しに注目度が高まっている。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『現代画報』特別取材企画 掲載記事─対談

村野 まずは社長の歩みからお伺いします。社長が板金加工の世界に入られたきっかけは?

古川 大学在学中に板金加工のアルバイトを始めたのがきっかけです。最初は春休み中だけのつもりだったのですが、板金加工の魅力にとりつかれてしまい、結局大学を中退してその会社で働くことになったんです。

村野 社長をそこまで駆り立てた板金加工の魅力についてお聞かせください。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『現代画報』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

古川 一枚の平面な金属板から、様々な部品が生まれることですね。その過程には、切断や曲げ、溶接などがあるのですが、金属の特性を熟知しておかなければ、それぞれの加工は正確に施せないのです。例えば、金属板を曲げると板の外側は伸びようとし、内側は縮もうとします。加工する際には、そうした伸縮性を計算しなければならないのです。知れば知るほど板金加工の奥深さにはまっていきました。また、勤務時代から試作品の加工を手掛けており、オーダーメイド──この世でたった一つしかないものを生み出していることも、やり甲斐につながりました。

村野 独立は最初から決めておられたのですか。

古川 技術が身につくにつれて、徐々に独立の意志が強くなりましたね。3年掛けて独立資金を貯め、独立したいと勤務先の社長に相談しました。板金加工業は設備投資にお金が掛かるため、金属加工業のなかでも独立しにくいと言われており、私も最初は強く反対されました。けれど、難しい分チャンスもあるはずだと、独立を決意したのです。やるからには徹底したいという思いがありましたから、設立の段階で、レーザー加工機や三次元CADも導入したんですよ。

村野 社長の強い意志が伝わってきます。実際に独立されていかがですか。

古川 2008年の2月に独立したばかりですので、まだ知名度も低く、これからという気持ちです。実績を築くために明け方近くまで仕事をすることがよくありますが、スタッフは音を上げず付いてきてくれています。私は独立する際に、「当社を単なる町工場で終わらせたくない。みんなの手で会社組織を築き、発展させたい」とスタッフに話しました。そうした思いをみんなも持っているからこそ、頑張ってくれているのだと思います。

村野 それだけ固い結束力があれば、会社が大きく発展することは間違いないでしょう。

古川 景気の悪い中でのスタートとなりましたが、あとは上がっていくだけなので、逆にそれをチャンスと捉えていきたい。今は歯を食いしばり、前進し続けていくのみですね。

村野 陰ながら応援しています。本日はありがとうございました。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『現代画報』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

対談を終えて
「社長は努力の人だと感じました。聞けば中学高校と柔道に取り組み、上達するために人並み以上の練習を重ねておられたとか。そうして鍛えた精神力が、会社の運営にも活かされているのでしょう」(村野 武範さん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『現代画報』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名 称
株式会社 京伸
住 所
大阪府門真市三ツ島638-16
代表者名
代表取締役 古川 治樹
電話番号
TEL 072-887-6588 FAX 072-887-6598
掲載誌
現代画報 2009年6月号
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