共に成長できる空間づくりを!10年越しの店づくりに込めた経営者の人への愛情──

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株式会社 anea design

anea cafe

代表取締役 横町 健

【異業種ネット】月刊経営情報誌『国際ジャーナル』特別取材企画 掲載記事─略歴

【足跡】 飲食店でのアルバイト経験から接客の楽しさを知る。20歳で店長に抜擢され、売上・顧客管理を学び25歳の時に起業を決意。店舗デザインを勉強した後、経営コンサルティング会社に転職し店舗プロデュースの経験を積む。2008年11月「anea design」として独立。同年12月に「anea cafe」をオープンした。
意外なほど高い天井に、木をふんだんに使用した建物。落ち着いた店内には、凝ったデザインの様々な椅子が並ぶ。席で寛ぐ人々に混じって見えるのは、ペットの姿──。「anea design」が万全を期して送り出した「anea cafe」は、初店舗ながらそのセンスの良さで注目を集める。本日は、同社の社長、横町氏に話を伺った。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『国際ジャーナル』特別取材企画 掲載記事─対談

具志堅 とても落ち着くお店ですね。こちらはペットの同伴が可能なお店とのことで、この辺りでは珍しいスタイルかと思いますが。

横町 仰るとおり、この付近は犬を連れておられる方が多いのに、ペットを同伴できる店がありませんでした。ここは代々木公園から徒歩圏内で、愛犬を連れて散歩がてら寄ってくださるのに理想的な立地だと思い、この店をオープンしたのです。私自身も犬を飼っており、たまに連れてきますよ。

具志堅 愛犬の話で会話が弾みそうですね。社長はどういった経緯でこの店を?

横町 学生時代に居酒屋でアルバイトをしたのですが、もともと人が好きな性分ということもあり、接客するのが楽しくて。20歳の時に店長を任せていただき、売上や顧客管理、スタッフのマネージメントをこなすうちに、経営にも関心が出てきたのです。そうして、25歳の時に店を持とうと決意しました。

具志堅 若いのに大したものですね。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『国際ジャーナル』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

横町 ただ、店を持つ前に、もっと勉強しなければならないとも思ったのです。私が作る店は、お客様は当然として、スタッフにとっても居心地がいい場所でありたかったですから。そこで、まず働くスタッフの気持ちが分かるように、私自身も厨房で働くことから始めました。その次に、働きやすい店を作るためにデザインの学校へ通い、動線も含めた設計に関する知識を習得。最後に飲食店を得意とするコンサルタントに転職し、立地条件の見極めや人材育成の方法を勉強させていただいたんです。

具志堅 それは徹底していますね。その間、店を出そうという目標がぶれなかったのがすごいですよ。

横町 結局、店を持つまでに10年かかっていますからね(笑)。けれども、ある程度理想に近づいたかなとは思っています。店もですが、私の目標は、学校の部活動のような会社づくりなんです。私はあくまで体育館や校庭といった、スタッフが育ってくれる場所そのものでありたい。ですから、お店の実作業に関してはほとんどスタッフに任せて、私はあまり口を出さないようにしています。デザイン会社の社長としての仕事もあるので忙しいということもありますが(笑)。

具志堅 デザイン会社というのは?

横町 「anea cafe」をオープンしたノウハウを役立てようと、デザイン会社「anea design」を興したのです。飲食店の店舗デザインや設計・施工などを手掛けています。

具志堅 10年間、様々な経験を積んでいらっしゃる社長ですから、心強い味方となってくれるでしょうね!

横町 そこは請け合いますよ(笑)。実際に自分でも店を出していますから、どう利益をあげるか、具体的な採算性も含めて提案できますからね。かっこいいお店はお金をかければ誰でも作れますが、それが店づくりの目標ではないでしょう。店は誰のためにあるのか。お客様、スタッフ、そして経営者、その三者を視野に入れた提案をすることで、クライアントと明確な目的意識を共有し、前進することができると考えています。

具志堅 では最後に、今後の抱負を。

横町 今の私があるのは、周りの人に恵まれたからです。このお店、そしてデザイン会社を通して恩返しができればと思いますね。スタッフには成長できる場を、そしてお客様には居心地のいい空間を提供することで、満足していただきたいですし、このお店に来ていただくお客様が増えることで、地域の活性化に貢献できればなおいいですね。特に、スタッフにはどんどん経験を積んでもらい、自分と同じ仕事ができるようになってほしい。新しく店舗を出して、そちらを優秀な者に任せるということも考えています。

具志堅 夢が膨らみますね!

横町 店頭・ネットを通じ、家具やインテリア雑貨の販売にも力を入れる予定です。私もスタッフも、そして店も、常に成長し、前進し続けたいですね!

【異業種ネット】月刊経営情報誌『国際ジャーナル』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

「明確な“目的意識”を持つ、それが最重要」

横町社長はスタッフにいつも言う。重要なのは明確な“目的意識”を持って物事に取り組むことだと。例えば会議一つとっても、何のための会議なのか、その“目的”を常に意識することで、内容が変わってくる。それは、社長自身が誰よりもよく知っている。なぜなら、経営者になって大きなプレッシャーを背負っている今、はっきりした「目的」が見えていれば、そしてそのために行動できれば、重圧に押しつぶされることはないからだ。「何のためのメニュー変更なのか?」「何を目的とした改装工事なのか?」小さなことでも常に問いかけ続けること。それは、全員での目標の共有、ひいては達成感の共有にも繋がってくる。スタッフの成長を思えばこその社長の言葉だ。

【異業種ネット】月刊経営情報誌『国際ジャーナル』特別取材企画 掲載記事─取材記事写真

対談を終えて
「広い空間を感じ、ゆったりした気持ちになりました。『anea cafe』は夜中の2時まで営業されているそうですが、深夜でも犬と一緒に来られるお客様もいるそう。人と、そして動物を愛する横町社長の作ったお店、地元の人にも愛されていますね」(具志堅 用高さん・談)

【異業種ネット】月刊経営情報誌『国際ジャーナル』特別取材企画 掲載記事─会社概要

名 称
株式会社 anea design
代表者名
代表取締役 横町 健
電話番号
TEL 03-5304-5510 (OFFICE)
名 称
anea cafe
住 所
東京都渋谷区代々木4-10-4 レインボーパレス参宮橋1F
電話番号
TEL 03-5304-5580 (SHOP)
掲載誌
国際ジャーナル 2009年5月号
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