羽田 はじめに『有藤商店』さんの沿革からお聞かせください。
有藤 1983年に父が中古トラック販売を行うため、当社を立ち上げたのがはじまりです。以来、ニーズに最適な商品を全国のお客様へ提供し続けています。
羽田 有藤社長は、ずっとこの業界で活躍していらっしゃるのですか。
有藤 ええ。学業修了後は大手トラックディーラーに勤め、その後当社へ入社したのです。それから3年ほど経ったころ、突然父に代表取締役を任されましてね。まだまだ未熟な私が社長などとはおこがましいですが、従業員たちの支えもあり、今日まで続けることができています。
羽田 では、社長が特に力を入れておられることをお聞かせください。
有藤 他社との差別化に注力しています。中古トラックを仕入れて販売するだけでは、他社と競合していくことができません。ですから、修理工場を設けて、仕入れたトラックに板金や修理等を施しています。ワンランク上の商品に仕上げたのちに販売することで、顧客満足度の上昇を図っているのですよ。
羽田 そのような取り組みを続けていれば、いずれ『有藤商店』さんのファンも増えることでしょうね。
有藤 さらに、ホームページに在庫状況を掲載することで、全国どこからでもご希望のトラックを探していただけるようになりました。
羽田 時流に沿った展開を行っていらっしゃるのですね。では、経営を行っていく上で、注意なさっている点は何ですか。
有藤 周囲の動向に、絶えず目を向けることです。相場のチェックはもちろんのこと、同業者や運送会社の動向を把握しておかねば、今後の展開が後手に回ってしまいますからね。近年の原油価格の騰落や金融危機により、日本経済そのものが不安定となっています。中古車相場の変動も常より変化が大きく、読み違えないように日々勉強を重ねているのですよ。
羽田 経営者としての実力が問われているのですね。
有藤 しかし、私のような若輩者が失敗しないわけもありません。小さな失敗を繰り返し、そこから多くを学んで、大きな失敗を回避したいと考えています。
羽田 今後はどのような活動を行っていかれるのでしょう?
有藤 厳しい状況の中で勝ち残っていくには、従業員たちの協力が不可欠です。皆で力を合わせながら前進していけば、必ず活路が開けると信じています。
また、昨今は排気ガス規制などもあり、トラック販売のみでは厳しい状況に陥ると考えていましてね。チャンスをつかみ、別の商材を扱っていけるようになりたい。今後、『有藤商店』をさらに飛躍させるべく、従業員一同頑張って参ります!
羽田 私も応援しています。