藤森 こちらは、2008年9月に全面改装されたお店だそうですね。
谷山 ええ。当店はもともとランチ主体のレストランとして、20年以上にわたって営業していました。しかし、時代の流れと言いますか、1990年代に入ったころからターミナル全体のお客様が減りまして。さらに不況の煽りでサラリーマンの客足も遠のき、一時は私一人で厨房に立ち、お店を営業していたんですよ。
藤森 これだけ広いお店を一人で切り盛りするのはとても大変だったのでは?
谷山 そうですね。当時は本当に息つく暇もなく、とにかく必死でした。ただ幸いなことに、その後は徐々に客足が戻って、2年ほど前からは売上も上がるように。そのころから、いずれは夜も営業できる居酒屋を経営したいと考えるようになり、約2年にわたる準備期間を経て当店を立ち上げました。
藤森 オープンにあたってはどのようなコンセプトを掲げられたのでしょう?
谷山 最近では料理やお酒の価格帯が上がり、一回飲みに行けば4〜5千円かかるのが当たり前になっていますよね。けれど、私自身もそうなのですが、お小遣い制のサラリーマンにとって一回にそれだけのお金がかかれば、気軽に飲みに行けなくなってしまうんです。だからこそ、「サラリーマンが3人で来ても1万円かからない」というコンセプトを掲げ、料理・お酒共に出来る限り価格を下げたんですよ。さらに、居酒屋に行けば必ず出される“お通し”も、当店ではあえて無くしました。いくら良い物を出しても、お客様には好き嫌いがありますし、それならば、自由に一品選んでいただいた方がお客様にも喜んでいただけるでしょうから。
藤森 それは良心的でありがたいですね。お料理はどのようなものが?
谷山 “鮮・串・辛”をテーマに、毎日築地から届く新鮮な魚の刺身や串揚げ・焼鳥、さらにチゲをはじめとした韓国料理などをご用意しています。私自身、お酒が大好きで、「自分が飲みに行った時に何があればうれしいか」を念頭に置いてメニューを考案しました。当店ではカウンター席やテーブル席だけでなく小上りのお座敷も設けていますので、小さなお子様連れのお客様にもぜひ足を運んでいただき、当店自慢のお酒とお料理を楽しんでもらいたいですね。
藤森 随所に社長の思いが込められているのですね。最後に、将来の展望を。
谷山 リニューアルオープンからまだ間もないので、まずはお店を軌道に乗せることが第一です。そして、2年後にはもう1店舗オープンさせ、将来的には大企業にも負けないぐらいの店舗数を展開できればと思います。
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東京シティエアターミナル2F