具志堅 まずはこれまでの歩みから。
古澤 約6年前に独立しました。それまでに10年間の勤務経験があったとはいえ、まだ二十代と若く、しかも結婚して近々子どもが生まれるという時期だったこともあり、周囲からは反対の声も上がりました。けれど、若いからこそ失敗してもやり直すことだってできると考え、思い切って独立に踏み切ったのです。
具志堅 独立されていかがでしたか。
古澤 最初こそ仕事量は少なかったですが、多くの方から依頼を請けるようになり、これまで大きな不振に陥ることなく順調に事業を進めることができています。3年前には法人化を果たすこともでき、今振り返ってみても、あの時独立してよかったと思っています。
具志堅 経営者としてのプレッシャーもあると思いますが、社長の前向きな姿勢は、とても頼もしいですね。
古澤 ここまで来られたのもスタッフのおかげです。当社には5名のスタッフがおり、みな二十代と若いんです。やる気も十分で、和気あいあいとした雰囲気も当社のセールスポイントですね。特に最初のスタッフとなってくれた人物は、技術も優れており、安心して現場を任せられます。私一人の力では限界がありますから、優れたスタッフに恵まれたことに本当に感謝しているんです。
具志堅 建築業界はスタッフの入れ替わりが激しいと言われているなか、理想的な職場環境を確立されているのですね。
古澤 建築業界における人材育成は、技術の伝承が大きなポイントになりますが、言葉で伝えられるものではなく、そこが難しいですね。技術を吸収するスピードは人それぞれですし、まずはしっかり挨拶するなど、人間性を高めることを重視しているんです。人間性が備わっていれば、自然と技術も習得できるものですから。
具志堅 では、今後の展望について。
古澤 塗料の種類は多種多様で、かつ新製品が次々と生み出されています。お客様に常に最高の技術を提供するためにも、それらの勉強を続けていく構えです。そして、私たちが得るべきものは常に現場にある。だからこそ、現場へと足を運び、他の業者の方との情報交換を積極的に行っています。そこから次の仕事に結びつくこともありますし、何より私は現場が好きなんですよ(笑)。経営者として、具体的な将来の展望を描かねばならないのでしょうが、今はまず、スタッフと共に目の前の仕事に懸命に取り組んでいくのみです!