「新しい技術やスタッフの声を取り入れ
質の高い仕事を提供しています」
■楽しみながら仕事に励める環境を!
「仕事がなにより楽しいですね」と語る藤田社長は、新しい工法や技術の導入に積極的で、スタッフの声にもしっかりと耳を傾けるようにしている。その意欲的かつ柔軟な姿勢で、常にベストな仕事を提供しているという。そして社長が入る現場は緊張感がありながらも、明るい雰囲気が漂っている。理想的な経営者である社長のもとには「共に働きたい」というスタッフが集まり、そうした素晴らしい環境だからこそ、スタッフの夢と意欲を育むことができるのだ。
【代表取締役 藤田 貴史氏の足跡】
学業修了後、杭打工事を手掛ける企業に就職する。6年ほど経験を積んだ後、『テクニカル九州』として独立を果たした。“明るく楽しく”をモットーに、仕事に取り組んでいる。
大西 はじめに『テクニカル九州』さんを立ち上げられるまでの歩みから。
藤田 学業修了後、すぐに杭打工事を手掛ける会社に就職しました。そちらで6年ほど技術を習得し、独立を果たしたのです。3名でスタートし、今では多くの仲間が加わってくれているのですよ。
大西 具体的な事業内容をお聞かせいただけますか。
藤田 小口径鋼管杭施工や地盤調査、表層地盤改良施工などを手掛けています。当社では、国土交通大臣認定の「ウルトラパイル工法」を採用し、確実な工事を実現しているんです。
大西 どのような工法なのでしょう?
藤田 今までにない新しい工法でしてね。鋼管の先端部分に六角形の鉛直掘削刃を取り付けた回転貫入鋼管杭で、幅広いニーズに対応できるんです。従来の打ち止め管理では確認が難しい場合も、スライドウェイトの計測器付のモンケンを使用することにより、支持力の増加と支持地盤の確認が行えます。地盤改良材など産業廃棄物を一切使用せず、ほとんど残土が発生しないので、環境にも優しい。さらに低コスト省スペースを実現するなどメリットの高い工法なのですよ。先日、福岡市の玄界島での仕事で採用しました。これから実績を重ねて、多くの人々にこの工法を広めていきたいですね。
大西 環境にも優しいなんて、すばらしいですね。活動エリアは?
藤田 九州全域を対象に活動しています。主に大手ハウスメーカーからお仕事をいただいています。
大西 お仕事において大切にされていることは何ですか。
藤田 私どもが手掛けているのは、「建物の基礎」という建物の重要な部分を預かる仕事です。皆様が安心して暮らせるかは、私たちの腕にかかっていますから、信用のおける──強固な仕上がりとなるように注力しています。当然ながら正確性が求められますが、実際に当社が仕事ができるのは、スケジュール上1〜2日しかありません。いかに短時間で確実な仕事ができるかが重要なのですよ。時間が短縮できれば、自然と数もこなしていけますしね。
大西 効率よく仕事をするためには、現場でのスタッフの配置なども難しいでしょう?
藤田 そうですね。人をまとめるのは大変ですが、スタッフ一人ひとりが責任を持って仕事に取り組んでくれているので助かっています。当社では班を組んで仕事を行っており、経験を積んだ責任者クラスのスタッフが各班をまとめてくれているんです。また人材育成も重要となりますが、その際にもそれぞれの班で協力して初心者を一人前に育てています。
大西 現場の仕事はもちろん、後進の育成にも注力されているのですね。高い意識を持って仕事をされているのが伝わってきます。心掛けておられることは?
藤田 私自身も現場へ行くことが多く、全てのスタッフと顔を合わせる機会が少ないので、積極的に意見交換をするように心掛けています。できるだけスタッフの意見を取り入れられる経営がしたいと考えており、勉強会への参加計画や会社の目標はスタッフ全員で決めています。悩みがあれば相談に乗って、アドバイスをすることもありますね。今後は月に1回はミーティングを行えればと考えているところ。スタッフの声を聞いて、働きやすい職場づくりに努めています。
大西 皆さんにとって、居心地のいい職場なのでしょうね。
熊丸 社長は仕事場で的確な指示を出してくれるので、仕事がはかどります。そうした社長の仕事ぶりから、他のスタッフが学ぶことは多い。それに当社は現場での雰囲気もいいんです。社長がそうした明るい空間を作り出してくれており、本当にすごいと思います。もちろん、集中する時には集中する──その切り替えを見習っていきたいですね。
藤田 私は現場の仕事が楽しいんですよ。仕事が趣味みたいなものですね。
大西 それでは最後に、今後の展望をお願いします。
藤田 杭打に関して、当社は業界で一番になることですね。それにこの業界は技術の移り変わりが早く、様々な工法が次々と出てきます。そこで杭打会社としての引き出しを増やしていくために、名古屋や大阪で開かれる勉強会に積極的に参加しているんですよ。これからも最適な工法を皆様に提供できるよう、多種多様な仕事に対応できるよう常に新しい技術を導入していくつもりです。
大西 陰ながらではありますが、私も応援しています。本日はありがとうございました。
▼従来の杭打の工法では、一旦先端地盤を乱してしまうと杭の初期沈下が避けられず、地盤によって回転トルクおよび回転当たり貫入量などによる管理が困難な場合もあった。新工法はそうした問題点を解決してくれるという。
▼新工法──「ウルトラパイル工法」は、従来工法にはない打ち止め管理方式である。杭を回転貫入した後、杭先端部をスライドウェイト計測器のモンケンで打撃することにより、支持力の増加と支持地盤の確認をすることができる。地盤確認の確実性にも優れており、精度の高い杭施工が可能。独自の打ち止め管理方式により施工機械や施工者によるばらつきがない。常に質の高い仕事を実現できるのだ。さらに低騒音・低振動のため、都市部や住宅密集地での杭施工に最適である。そして産業廃棄物を一切使用しないことから環境保全にも貢献できるという。『テクニカル九州』では、このウルトラパイル工法をより多くの人々に広めるべく邁進していく構えだ。
■国土交通大臣認定鋼管杭(ウルトラパイル)
■地盤調査
■小口径鋼管杭施工(無振動回転圧入工法)
■表層地盤改良施工
■柱状改良施工