村野 石原社長がこのお仕事と出会われたきっかけは何だったのでしょう?
石原 高校卒業前のことでしたが、スノーボードの販売では関西の横綱と誇るスポーツショップでアルバイトを始めたのです。以後、大学卒業までの4年間、こちらで販売業務に取り組みました。
村野 その後はどのように?
石原 大学卒業を控えても、私は自分が就きたい仕事を見出せませんでした。けれども、漠然と経営者になってみたいとは考えていたんです。そんな時にアルバイト先の社長さんから「メーカーとしてスノーボードの仕事に取り組んでみないか」とお誘いをいただきましてね。喜んでお引き受けし、スノーボード業界へ本格的に歩み出したのです。当初は他の会社の一事業部としてスタートし、2003年に「エムズフュージョン」として独立。念願の社長就任──とは言え、社員は私一人でしたが(笑)。
村野 では、お忙しかったことでしょう。

▲naturalスノーボードブーツ |
石原 ええ。企画もデザインも担当者は私。生産拠点である韓国や中国で打ち合わせをするのも私。商品が届けば検品するのも、その作業を終えて出荷するのも私──全く、目が回りそうでしたよ。幸い、スポーツをしていましたから体力には自信がありましたし、パソコンも使い慣れていましたから作業を効率よく進められました。それでなんとか大変な時期を乗り越えることができたんです。
村野 経営者としてもスタートを切られたわけですが、いかがでしたか?
石原 自分で勉強したり、周囲の方に教えてもらうなどして一歩ずつ歩んできました。また、アルバイト時代の販売店の経験が、市場の流れを読むのに役立ってくれましたね。ただ、海外生産ですから日本との感性の違いを埋めるのが大変で。例えば商品に傷があった場合、日本では出荷できないでしょう。しかし中国では「使えるから商品になる」と考えるのです。どちらが良い・悪いではなく日本の基準があることを理解してもらうよう努力しています。
村野 では最後に、今後のビジョンを。
石原 最近、商社としてゴルフ用品の取り扱いを始めました。ゴルフ用品市場はスノーボード用品の約6倍ほどの規模だと言われていますから、充分に期待できる業務種目として力を入れているんですよ。これをステップとしてさらに年商を伸ばしていきたいですね。将来的には、輸出入の売り買いどちらも手掛けられる総合商社に育てていくつもりです。 |