穂積 まずは社長の歩みを伺います。
原田 私は東京都出身で、釣りが好きだったおじの影響から、小さなころから魚釣りによく行っていました。しかし、成長するにつれて川が段々と汚れていっていることに気付いたのです。そこで、専門学校に進み、水質や水生生物の研究をしておられる先生の下で指導を受けることにしました。当時は先生に熱心に頼み込んで、通常の授業以外にも特別に教えてもらっていましたね。
穂積 では、お仕事の内容について簡単にご説明下さい。
原田 飛行場やゴルフ場、マンション・宅地建設など幅広い開発にあたって配慮すべき自然環境の状態を調査・解析することが主な仕事です。経済活動との兼ね合いの中で行政立ち会いの下調査を繰り返しながら、工事のレイアウトを変えてもらったり、植物を移植するといった結論を出していくのです。
穂積 工事が完了した後も影響を調べられるのですか?
原田 はい。追跡調査として3年程度から、長ければ10年以上かけて環境の変化を観察し続けます。そのデータに基づいて今後開発が及ぼす影響を予測し、次の調査に生かしていかなければなりませんから、大事な資料となるのです。
穂積 追跡調査中に問題が起こっていると分かった場合は、どうなるのでしょう。
原田 そのときは、事業主さんに責任を持って改善してくれるように要求します。細かな問題でも見逃すと環境に大きく影響することもありますから、必ず改善してもらえるように努めています。
穂積 このお仕事のやりがいとは?
原田 生物や植物を残すことができ、その上で開発が成功したときに喜びを感じます。良いバランスの仕事ができたと感じたときには心から満足できますね。個人的には、生物や植物を移動させた後にその種が途絶えることなく繁殖した姿を見ると「守ってあげられた」と感じ、何よりも嬉しくなります。
穂積 それでは最後に今後の展望を。
原田 環境アセスメントなどが日本で始まってまだ20年少々です。開発工事などに関する色々な予測や対策の結果を集積している段階ですから、自然環境を効率よく守れる技術や方法をより多く身につけていきたいですね。また最近は地図情報の仕事にも携わっていますので、今後はそちらの分野にもさらに力を入れていきたいと思います。
穂積 本日はありがとうございました。 |