布川 まずは、学習塾を開校されるまでの谷代表の歩みを。
谷 大学院生時代に高校で非常勤講師をしていたこともあり、卒業後は学校や大手予備校・大検予備校などで子ども達に勉強を教えていました。
布川 学校の教師と塾の講師……同じ勉強を教えるお仕事ですが、後者を選ばれた理由は何ですか。
谷 私の子ども時代は、塾通いをする子どもが増えてきた時期。私も塾に通っていたのですが、あのころは小規模な学習塾が多かった。小さな教室で、講師は学校の先生と同じように熱心に勉強を教えてくれたものです。その思い出が強く残っており、そんな塾を一つでも増やしたいと思って塾講師の道を選びました。
布川 実際に塾をスタートされて、いかがですか。
谷 近年では、様々な事情で不登校となった子ども達が大勢います。何らかの理由で高校退学を決心する子どもも少なくない。けれど、学校はそのような生徒に対してフォローをする時間がないのです。また、学校に通っていても、心に様々な問題を抱えて悩んでいる子ども達もいます。本人もご家族も、この先どうなるのかと不安を感じている……。当塾では、誰もが安心して勉強できる場所を提供するべく、努力を重ねているのです。
布川 子ども達の“心”と向き合うのは大変なことだと思いますが、やり甲斐も大きいでしょうね。
谷 摂食障害で自力で歩くのもやっとだった当塾の生徒が、専門学校に進学し、「先生に出会えてよかった」とメールをくれた時は本当にうれしかったですね。様々な事情を抱えながらも目標に向かって頑張る姿から、私も様々なことを学びます。
布川 お仕事で難しく感じるのはどんな点ですか。
谷 テストの点数や成績など、子ども達は家族からのプレッシャーを常に抱えています。それを乗り越えるためには、少々厳しく言わなければいけないことも……。教育は、甘やかすだけではいけませんからね。厳しさと優しさの兼ね合いが難しいと感じています。
布川 先生と生徒というよりも、人と人との関わりの部分がとても大切なのでしょうね。現在、多くの学習塾がありますが、こちらの特長は?
谷 大手進学塾では出来ない細やかなフォローですね。生徒や保護者の方に見学してもらい、「自分に合った塾か」をきちんと判断していただきます。無論、生徒側の要望に出来る限り応える努力も欠かしません。
布川 それでは、今後の展望を。
谷 学校と塾、家庭の連携を取り、生徒達の成長を見守っていくことが、私の使命だと考えています。今後も一人ひとりの個性や目標に合わせ、皆が笑顔で新たな一歩を踏み出せるサポートをすべく、業務に取り組んでいく所存です。
布川 私も応援しています。 |