渡辺 『藤沢精工』さんは、中澤社長のお父様が創業されたとか。まずは歩みを。
中澤 1985年に父が立ち上げた当社に、コンピューター関連企業での勤務を経て入社しました。後継者として修業を積み、代替わりを果たした次第です。
渡辺 現在はどのような事業を?
中澤 「ワイヤーカット放電加工」という金属加工を手掛けています。これは、通電するほとんどすべての金属の切断を実現する加工で、単品・小ロットから量産品まで様々なニーズへの対応が可能。現在は車両関係の特殊加工が多いですが、過去には金属製ライターの切断依頼もありましたね。通電さえすればその形状を崩すことなく切断できるため、あらゆる製品で重宝されています。NC加工による高い精度もその特徴ですね。
渡辺 どのような姿勢をもって、幅広い加工を実現しているのですか。
中澤 お客様の要望に応えることですね。依頼に応えるのは当然ですが、私はその中で「ありがとう」と感謝していただける仕事を目指しています。中小企業ゆえの単価面の厳しさもありますが、「短納期・低コスト」の、お客様に喜んでもらえる仕事を実現しなければ、他社との差別化を図ることはもちろん、信頼をいただくことはできません。お陰様で当社には、「どこも引き受けてくれなかったけど……」と、困り果てて依頼にこられる方も多いですね。
渡辺 頼りにされているのですね。それでは、社長が大切にされていることは何でしょう?
中澤 「義理人情」や人との付き合いを大切に考えています。特に我々中小企業の経営においては、お客様に従業員……「人」が要になる。お陰様で今は少数精鋭で、若い従業員も頑張ってくれています。大手での勤務を経験した者も、やり甲斐を大きく業務に励んでくれており、非常にパワーがありますね! これからも「人」を育て、企業の発展につなげたいと考えています。
渡辺 今後については?
中澤 お世話になっているお客様を大切にしながら、ホームページなどを利用して『藤沢精工』の名を広めていきたいと思っています。規模拡大にこだわるのではなく、お客様に従業員……「人」に喜んでもらえる仕事、頼りにされる会社にしていくのが目標。必要なのは、コツコツ地道な努力です!
渡辺 頑張ってください。 |