三原 まずは『宮崎商会』さんの沿革からお聞かせください。
宮崎 牛の人工授精の仕事を手掛けていた祖父が、精肉の販売を決意したのが当社の始まり。そして私の父と共に、1967年10月に『宮崎商会』を設立したそうです。現在、OEM製造事業として取引先の独自ブランドの食肉加工食品を製造し、業務用卸販売事業ではラーメン店などを運営されている方向けにチャーシュー、メンマなどの商品を販売しています。
三原 『宮崎商会』さんに入社されるまでの宮崎社長の歩みを。
宮崎 小学校のころから家業を手伝っていました。ただ、中学・高校時代はバンド活動に熱中していましたね(笑)。学業修了後、食品関係の会社に勤務。そして今から約20年前に、当社に入社したんです。
三原 いざ入社されていかがでしたか。
宮崎 入社する以前は「工場の中での細かい作業は自分には向いていないだろう」と思っていたのです。ところが実際に仕事を行ってみると、工場での仕事に面白みを感じるようになりました。そして私は当社の事業の幅を広げるべきだと考えるようになり、食肉製品の製造に力を入れることに。もっとも、いきなり自社ブランドの商品を出しても誰も見向きもしてくれませんので、食品メーカーなどのOEMを引き受けることにしたのです。
三原 なるほど。こちらの代表取締役に就任されたのはいつですか。
宮崎 6年程前です。先代社長である、今は亡き父が病気になったことから、当社を後継することになりました。社長になるということは、「自分の考えによって会社の方向性が決まる」ということ。プレッシャーは大きかったですが、責任を持って当社を牽引しております。
三原 経営者として、宮崎社長がお父様から受け継いでおられることは?
宮崎 お客様を大切にすることです。「お客様は神様」と父はよく言っていました。時にお客様は難しい注文をされることがありますが、その期待に応えられるよう最大限努力することが大事だと教えられました。そうすれば事業の幅も広がりますからね。また、新商品をつくる際には、メーカーさんと入念に打ち合わせを重ね、工夫を凝らしてつくり上げていきます。完成したものを試食してもらい、「おいしい」と言っていただけた時は本当にうれしいですね。また、「お客様」というのはメーカーさんのことだけではないのですよ。実際に商品を手にとってくださる消費者のことを考えておかなければなりません。
三原 大切にされていることは?
宮崎 「安全」であることを第一に考えています。衛生面には細心の注意を払い、消費者の皆さんに安心しておいしく食べていただけるよう努めています。スタッフへも、「お客様を裏切らない商品をつくろう」と言っているのですよ。安全面でも味の面でも、当社はお客様の満足を追求しています。
三原 誇りを持ってお仕事に励んでいらっしゃるのが伝わります。社長は今も現場の作業を行っておられるのですか。
宮崎 ええ。私は現場が好きなんです。現場での作業のほか、営業や財務など何でもやっています。この先も現場に出ていきたいと思っています。
三原 最後に、社長の目標を。
宮崎 自社ブランドの商品をつくりたいですね。そうすることでスタッフの働く意欲がより高まると思うんですよ。「スタッフがやる気を持てる職場」、そして「スタッフが一つになれる職場」をつくることは経営者としての私の役目。今後も社員一丸となって邁進して参ります。
三原 本日はありがとうございました。 |