加納 日高社長が社会に出て最初に就かれた仕事は何でしたか?
日高 鹿児島にあるホテルに就職し、レストランで接客を任せていただいていました。お客様と触れ合いながら働ける環境は私の性分にとても合っていましたね。しかし、サービス業であるために休日が不定期で家族と過ごす時間が作りにくいのがネックになるように。そうして考えた末に転職した先が食肉卸会社だったんです。そちらでは営業の仕事を16年間経験し、2003年に「フレッシュミート日高」を設立。念願叶って独立を果たしました。
加納 現在はどのような業務を?
日高 前職の経験を活かして各種食肉やハム・ソーセージなど業務用総合食品の販売を手掛けており、商品の主な卸し先はホテルやレストラン、ゴルフ場などです。独立当初から、前職でお世話になった方々に懇意にしていただき、今日まで順調に業績を伸ばしていくことができました。
加納 現在、従業員の方は何名いらっしゃるのですか?
日高 12名です。私は人材にとても恵まれており、仕事の能力だけでなく、人間的にも気持ちのいい者ばかり。私は彼らによく「商品を売るのではなく、“自分”を売りなさい」と話しています。お客様と揺るぎない信頼関係を築くには、一人ひとりが誠意を持って対応することが大切。そんな私の思いは皆に充分伝わっていると思っています。
加納 長く営業経験を積まれた社長だから、“自分”を売る大切さを実感されているのでしょう。社長にとって従業員の方々は、周囲に誇れる財産なのですね。
日高 ええ、私が経営者として従業員にできることは、彼らが毎日気持ちよく働けるよう職場環境を整えること。そのために毎朝6時半に出社して、掃除・書類の整理・各パソコンの立ち上げ作業をして回ります。そうしておけば、始業時間と共に皆が滞りなく業務に入れるでしょう。それをずっと続けているんですよ。
加納 毎日とは、感服いたしました。
日高 妥協せずに継続することは大事ですからね。当社は従業員同士のチームワークが良いのも特長で、数名いる配送担当者がお互いをフォローし合ってくれています。「自分の仕事が終わったらそれでいい」のではなく、全体の中で自分がどんな役割を果たせるかを常に考えるんです。そうすれば自然と社内に良い雰囲気が生まれ、良い仕事ができる。今の流れを活かし、近い将来、事務所を移転して更なる向上を目指したいですね。 |