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異業種ネット - e-gyousyu.net -   SPECIAL INTERVIEW(スペシャルインタビュー) − 地域に生きる −
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  代表取締役 二宮 將行「皆様のお陰で当社は成り立っています。ご恩をお返しするためにも、今以上に質の高い仕事を行っていきます」 local community & human company
顧客の要望には迅速に対応 工場完成を機に更なる成長を目指す

有限会社 ニノテック
代表取締役 二宮 將行

− 略歴 −

■ナンバーワンを目指し、業務に邁進

最近では「ナンバーワン」より「オンリーワン」であることをよしとする風潮が社会にはあるが、そのような中、二宮社長はあえて「一番」であることにこだわる。「どのようなことでもいい。これだけは人に負けない、というものを作りたい」と社長。自身が携わる業界は非常に競合が激しいが、少なくとも対応の迅速さ・顧客満足度においては「一番」でありたいと考えている。「ナンバーワン」であることがすなわち「オンリーワン」の証なのだ。

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【足跡】 地元出身。学校卒業当時交際していた麻里江夫人の父親に、今の仕事を紹介される。最初はアルバイト程度に考えていたが、次第に仕事を面白いと感じるようになり、この業界での独立を志す。2004年に「ニノテック」を興した。

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自動制御機器の設計・施工、各種製缶工事を手掛ける「ニノテック」。同社の二宮社長は高い技術力を持った職人であり、仕事に関しては一切の妥協を許さない。また、顧客の要望には迅速に対応することを心掛けており、大手企業はじめ取引先からの信頼も厚い。

− 対談 −

具志堅 現在の仕事に就かれたきっかけを教えて下さい。

二宮 学校を卒業して営業職に就いたのですが、肌に合わず、すぐに退職しました。そして次の仕事を探している時に、妻の父親から今の仕事を紹介されたのです。最初はアルバイト程度に考えていたのですが、携わってみると意外に面白いことに気づき、やがて没頭するようになりました。

具志堅 具体的にはどういったところに魅力を感じられたのでしょう。

二宮 私は当時も今も無類の車好きなのですが、この仕事で用いる技術や道具は、車の改造に活かせるんですよ。それで気に入ったのです。趣味と実益を兼ねているとでも申しましょうか(笑)。

具志堅 なるほど。独立されたのはいつ頃ですか。

二宮 この会社を立ち上げたのは2004年ですが、それより前、以前勤めていた会社の上司と、一度事業を興したんです。結果的に、その方とは仕事に対する考え方が異なり、別々の道を歩むようになりましたが、経営の基礎を学ぶことができましたので、貴重な期間でした。

具志堅 独立されることに奥様は反対なさらなかったのでしょうか。

【国際ジャーナル】取材記事写真
▲奥様の麻里江さんを交えての記念撮影

二宮(麻) いえ、私は大賛成でした。むしろ、勤務時代から独立をけしかけていたくらいで(笑)。

二宮 妻の父親は事業家ですから、商売のリスクなどはよく分かっているのでしょう。かえって私のほうが不安でしたよ(笑)。

具志堅 経営のほうは順調ですか。

二宮 ええ。大手自動車メーカーさんからもお仕事をいただけていますし、人づてで色々と仕事を紹介してもらっていますので、比較的安定しています。「お陰様で」の言葉通り、たくさんの方々のお陰で当社は成り立っています。感謝の念は尽きませんね。

具志堅 良い顧客に恵まれているようですね。

二宮 ただ、競争相手の多い業界ですから、油断することはできません。お客様にとっては、必ずしも当社に発注する必要はないのですから、取引がなくなることのないよう、当社ならではのセールスポイントをアピールしていく必要があります。

具志堅 そのセールスポイントというのを教えていただけますか。

二宮 小回りのよさ、フットワークの軽さですね。お客様がお困りであれば、たとえ夜中でも駆けつけます。自動車メーカーは24時間稼動ですので、依頼にすぐ対応することが大事なのです。

二宮(麻) 帰宅はたいてい夜中。遅い時には朝方帰ってくることもあります。疲れ果てて、車の中や工場で寝ていることもあるので、身体が心配です。

二宮 でも、それを辛いとは思いませんよ。仕事を終えた時の達成感、それは何物にも代えられません。物づくりの醍醐味を味わえる仕事です。

具志堅 とても難しいお仕事なんでしょう? 私は機械オンチなもので見当もつきませんが(笑)。

二宮 私たちがあれこれと作業することの多い「制御盤」は、機器やら電線やらが至るところに張り巡らされていますので、一般の方が見れば、間違いなくあとずさりされるでしょうね。ですが、様々な決まり事の集合体に過ぎず、我々の仕事は、一口に言えば「電線をつなぐ」だけなんですよ。現在、新しいスタッフを求めて求人広告を出しているのですが、やはり難しい仕事と思われてしまうのか、なかなか人が集まりません。

具志堅 最近の若い人は、技術職を敬遠する傾向がありますからね。ところで、お仕事の上で特に気を付けておられることは何ですか。

二宮 時間の許す限り、お客様の話を伺うということですね。私は雑用でも電話等ですませてしまうのではなく、お客様のもとへ伺ってコーヒーをご馳走になるようにしているんですよ(笑)。「打ち合わせ」というとお互いに構えてしまいますが、コーヒーを飲みながらの話は、ざっくばらんにうち解けられるもの。そうした「茶飲み話」の中にお客様のご要望が隠されていることがよくありますから。

具志堅 お話も尽きませんが、最後に今後の展望をお聞かせ下さい。

二宮 念願の工場が完成し、自社で工作機械を作ることができるようになりました。自分たちで作った機械を納品し、自分たちでメンテナンスしていく。これでメーカーとしての体制が確立しました。これを機に、さらなる成長を目指したいですね。そのためにも、スタッフの確保・育成は急務です。ぜひ、ガッツ溢れる人に入ってもらいたいですね!

具志堅 益々のご活躍を!

【国際ジャーナル】取材記事写真
▲完成したばかりの工場。これを機に、「ニノテック」は更なる成長を目指す。
対談を終えて
「『車いじりに役立つから、この仕事を選んだ』とおっしゃった二宮社長。変わった動機ではありますが、『好きこそ物の上手なれ』とはよく言ったもので、その動機が社長のバイタリティーの源になっているようです。だからこそ毎晩夜中まで作業を続けても、高いモチベーションを維持していけるのでしょう。ただ、お身体はひとつですからぜひ健康に留意され、時には身体を休めていただきたいと思います。そうそう、奥様が、ゆっくりと夫婦水入らずで海外旅行にでも行きたいとおっしゃっていましたよ。お得意様へのサービスも大事ですが、時には家族サービスもしてあげて下さい」(具志堅 用高さん・談)
− 会社概要 −
名 称 有限会社 ニノテック
住 所 愛知県豊田市司町3-43-1
代表者名 代表取締役 二宮 將行
電話番号 TEL 0565-37-3166
掲載誌 国際ジャーナル 2007年12月号

本記事の内容は、月刊経営情報誌『国際ジャーナル』の取材に基づいています。本記事及び掲載企業に関する紹介記事の著作権は国際通信社グループに帰属し、記事、画像等の無断転載を固くお断りします。

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