株式会社 コミュニティテレビ こもろ
代表取締役社長 伊藤 光春

小売業に従事したのち、青年会議所の活動に参加する。その後有志の出資をもとに『コミュニティテレビ こもろ』を創設。現在では、ケーブルテレビ事業のほかインターネット事業も展開して情報を発信中だ。小諸商工会議所副会頭も務める。

「事業の最終目標は
地域を元気にすること!」

■地域と住民と、共に成長したいから──

「住民が、自分のまちについて興味をもつこと。そして、それぞれが“まちを元気に”という想いをもたねば、まちづくりは成功しない」──。
長野県小諸市に本拠地を構える『コミュニティテレビ こもろ』の伊藤社長は、地域の活性化には住民自らが動く“土壌”をつくることが不可欠だと語る。
“土壌”を育む、細かな地域情報を提供し続けている同社──。
住民の積極性を引き出す、その活動から目が離せない。

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創設以来17年にわたり、長野県小諸市の情報発信基地として活躍している『コミュニティテレビ こもろ』。地域の「生」の情報を発信する報道番組や広報番組などが好評だ。ケーブルテレビの回線網を利用したインターネット事業もスタートした同社を、タレントの中島史恵さんが訪れ、インタビューを行った。

中島 『コミュニティテレビ こもろ』さんは、ケーブルテレビ局として地域密着の活動をされていると伺いました。まずは、伊藤社長のこれまでの歩みからお聞かせください。

伊藤 学業修了後は小売業に就きました。 勤務のかたわら、小諸青年会議所の活動に参加するようになり、その中でケーブルテレビの存在を知ったのです。興味を覚えた私は、青年会議所の仲間や有志からの出資を得て、『コミュニティテレビ こもろ』を創設。以来17年にわたり、地域の情報発信基地としての業務を手掛けています。

中島 どのような位置づけでスタートされたのですか。

伊藤 1985年ごろから、地域の特色を見い出す“まちづくり”に注目が集まるようになりました。そこで「コミュニティテレビを小諸のまちづくりツールにしよう」という戦略を立てたのです。当社では、現在に至るまで連日放送しているニュースのほか、幼稚園から高校までの各種行事やイベントなど、小諸の情報すべてを網羅しています。「地域の情報を、リアルタイムで皆さんにお届けしたい」──その一心で歩んでいます。

中島 どのような番組を?

伊藤 地域情報満載の「ふれ愛チャンネル23」は、市民の皆さんが主役の番組。毎日のニュース番組と報道特集などを組んで地元の関心事をとり入れた番組製作を行っています。旬の情報を、よりわかりやすくお伝えするため、遠方まで取材に出ることもしばしばなんですよ。当社規模で、ここまで力を入れているところはあまりないと思います。『コミュニティテレビ こもろ』では、この地域チャンネルを含め、アナログ43チャンネル、地上デジタル6チャンネルの計49チャンネルをご視聴いただけるんです。

中島 映画やスポーツ、音楽など、様々なジャンルの番組が楽しめるのがいいですね。何より、地域の情報番組が目を引きます。

伊藤 自主放送が地域のコミュニケーションに役立つのは、人口5万人ぐらいが限度。小諸は人口4万5,000人ぐらいと、皆が「身近なニュース」と捉えられる大きさのまちなのです。

中島 なるほど。情報が「活きる」まち、というわけですね。地域のコミュニティ構築に寄与する活動を続けておられますが、近年では新たに通信事業もスタートされたとか。

伊藤 ええ。「CATVインターネット」という、ケーブルテレビの回線網を利用した通信事業を2001年よりスタートしました。 固定料金制で、電話料金は一切かからないのが特徴のインターネットサービスで、24時間・365日、時間を気にせず利用することが可能なんですよ。テレビ業界もデジタル化などの影響で、日々変化を続けています。変化に対応するため、新たな柱を打ち立てているところなのです。

中島 なるほど。時代に合わせた対応が大切なのですね。

伊藤 ええ。また、インターネットに関しては回線網だけでなく、パソコンショップを出店しています。かつて小諸には、インターネット関係の周辺機器を扱う店舗が一軒もなかったんですよ。そこで昨年、市のメイン通りに店舗を構えました。ハードの設置から修理に至るまで、ネットワーク構築に関する業務を一貫して請け負える体制を整えています。すべてはユーザーさんの利便性を図るため──。「お客様の立場に立った仕事をする」というのが当社の基本スタンスなんです。

中島 その基本姿勢が事業を拡大させているのでしょう。今後についてはどのようにお考えですか。

伊藤 細かな情報を発信し、サービスを徹底させていきたいです。それにより、小諸のまちをもっともっと元気にしていきたい。小諸にはまちづくりのNPO法人がたくさんありますが、地元の方に積極的に参加していただけるよう、今後は住民それぞれのまちづくりに対する意識を高めていかねばなりません。

中島 具体的にはどのようなまちづくりを?

伊藤 ここ小諸は、東京まで車で約1時間半と都心通勤圏内にある。「住宅都市」として活かすのもまちづくりの一つの道だと思います。土地の有効利用により人口を増やし、まちの活性化を図る……現在は市の方との話し合いを進めているところ。地元の方と協力し、PR番組を製作していこうと考えています。

まちづくりの立役者に

▼地上波テレビ放送の電波が届きにくい地域で、テレビの視聴を可能にする目的で開発されたケーブルテレビ。近年では電話サービスや高速インターネット接続サービスなどを武器に、地方のほか、都市部でも加入者を増やしている。その特徴は、地域密着型のきめ細かな“情報”にある。

▼長野県小諸市に拠点を構えるケーブルテレビ局『コミュニティテレビ こもろ』でも、地域密着の情報を提供する。毎日のニュース番組のほか、地域の幼稚園から各学校の入学・卒業式、音楽祭などの行事や地域のイベントの様子を放送。また、報道特集も組み、地元に影響の大きな事柄については県外での取材も精力的に行っている。

▼「まちの活性化が最終的な目標です」と語る同社の伊藤社長。生の地域情報を配信することにより地域の人同士の情報共有を可能にし、新たなまちおこしのアイデアを生む。地域のニーズをさぐり、まちおこしの素材を収集する……。まちのアンテナとしての使命が、ケーブルテレビ事業にはあるのかもしれない。

対談を終えて

「地域のニーズにしっかりと目を向けておられる『コミュニティテレビ こもろ』の伊藤社長。地域のニーズを会社の事業とマッチングさせ、便利で快適な生活をサポートしておられます。その一環として、パソコンショップの運営をスタート。パソコン販売から修理、メンテナンスまで一手に引き受けて、地域の皆さんの安心を追求されているとか。これからも、地元・小諸に密着した事業展開で、まちづくりを牽引していってください。私も応援しています(中島 史恵さん・談)」


本記事の内容は、月刊経営情報誌『現代画報』の取材に基づいています。
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