株式会社 TIA建築研究所
代表取締役 鈴木 辰彦

住宅や店舗、工場などの様々な建築物を企画から設計、監理まで手掛けている『TIA建築研究所』。お客様のニーズを大切にしながらも独自性溢れた仕事ぶりが高い評価を受けている注目の企業だ。本日はそんな同社を小倉一郎氏が訪問し、鈴木社長にインタビューを行った。

小倉 まずは社長の歩みから。

鈴木 私は愛知県出身で、高校生のころに建築業界に憧れるようになりました。大学でも建築を専攻し、卒業後もそのまま名古屋の設計事務所に就職。25年ほどそちらで経験を積んで、50歳を機に独立し、当社を立ち上げた次第です。

小倉 いざ独立されていかがですか?

鈴木 会社の看板がいかに大切かを感じました。前勤務先は多いときには100人を超える従業員を抱えるような歴史ある企業で、地域からの信頼は抜群でしたが、そこから飛び出した私には何の信用もありませんでしたからね。ただ私は以前から人間関係を大切にしていたため、周囲とのお付き合いからお仕事を戴けることもありました。だからこそ当社は順調に歩んでくることが出来たのです。周囲で支えて下さった方々には本当に感謝しています。

小倉 現在のお仕事内容を伺います。

鈴木 建築企画から設計、監理までをトータルに手掛けています。建築物も住宅、事務所、店舗、工場など幅広くお仕事をさせて頂いていますよ。

小倉 お仕事上で大切にしておられることと言いますと?

鈴木 個性を採り入れることですね。まずお客様から様々なご要望を伺って、それを具体的な形にしていくわけですが、ニーズをそのまま形にするのではなく、当社なりの個性を盛り込んでいきたいと考えております。とは言え、お客様のニーズを形にするというのが基本になりますから、個性を出す部分とのバランスが非常に重要になってきますね。

小倉 ただ言われたとおりに造るのでは意味がないということですね。

鈴木 ええ。まだ小さな会社ですから他社さんと同じことをしていても意味がありませんし、高い評価を戴けないと思います。そこで当社なりのカラーを出すことで私どもの存在価値を見出していければと思っているのです。当社にしかできないことは必ずあるはずですからね。

小倉 最近は耐震強度偽装問題など業界を揺るがす事件もありましたし、周囲の目も厳しいでしょう。

鈴木 確かに耐震工法について気にされるお客様は増えましたね。しかし私どもは誠心誠意設計を行ってきましたから、あの時期でも変わらず依頼を戴けていました。それにそのお仕事も口コミから戴けることが多かったんです。私どもを信頼して頂けているのだと感じましたし、ありがたかったですね。

小倉 今後の展望をお願いします。

鈴木 一つのものにこだわることなく、守備範囲を広げていきたいと思います。そうして、どんなご依頼にも即座に対応できるようになりたいと考えているのです。しかし、会社としてもまだまだこれからですから、しっかりとした基盤を築くためにも一つひとつの仕事を丁寧に手掛けていきたいですね。

小倉 本日はありがとうございました。

対談を終えて

「個性を出した建築を追求しておられる鈴木社長。社長にしか出来ない建物が増えていくのが楽しみです。頑張って下さい(小倉一郎さん・談)」


本記事の内容は、月刊経営情報誌『報道ニッポン』の取材に基づいています。
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