おおくま産婦人科
医師 大隈 良譲

足跡:大学で医療を学んだ後、久留米大学の医局に入局。6年間経験を重ね、オーストラリアで不妊治療の研究に携わった。

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「生命が生まれる、その瞬間を自分の手でサポートする」──産婦人科医が果たす役割に他のどの分野よりも感銘を受け、産婦人科に進んだという大隈医師。医師の減少という課題を見つめ、解決の方法を模索しながらも、常に医師の原点に立ち返って業務に邁進する大隈医師に、お話を伺った。

渡辺 まずはこれまでの先生の歩みを。

大隈 高校卒業後、医師を志して名古屋の大学に進学しました。学業修了後は久留米大学の医局に入局。そして6年目にオーストラリアに赴いて不妊治療の分野において勉強を重ね、平成17年に地元、佐賀に帰ってきたのです。

渡辺 どうして医師を目指そうと?

大隈 父の影響が大きいですね。父はこの地で30年以上産婦人科を開業しており、私も幼少の頃から医療を身近に感じて育ったのですよ。父と同じ産婦人科医を選んだのは、命が生まれる瞬間に手を貸すことができるという仕事に、大きな感銘を覚えたから。医師というのは、ゼロから何かを作り出すのではなく、病気になった身体を治すことが仕事です。でも、産婦人科医は何かを生み出すことができる──それが、産婦人科医を志す大きな動機になりました。

渡辺 院づくりにおいて大切になさっていることは?

大隈 女性のデリケートな部分を扱うところですから、プライベートを保つ空間作りに注力しています。また、コミュニケーションをしっかり取って、信頼関係を築くことも大切。産婦人科に入りにくいと感じている方は、決して少なくありません。そういった方が当院を訪れた時、「ここに来てよかった」と心地よく感じていただける病院でありたいですね。

渡辺 なるほど。現在は、産婦人科医が日本全国で減少しており、特に地方では深刻な問題になっていますよね。それだけ、医師にかかる負担の大きな分野だと思うのですが…。

大隈 確かに子どもは24時間いつ生まれるのか分からず、常に携帯電話は手放せません。当院の場合は院長がおりますし、妻も医師で3人で回していますからそれほどの負担はありませんが、そうでないところは難しいでしょうね。また出産のケースによっては訴訟問題になることも多く、それも産婦人科医を選ぶ人が減少している要因になっています。さらに不妊治療や子宮にまつわる病気の治療、そしてお産と、非常に幅広い分野をカバーしなければならないことも、負担の大きな要因。これからは、産婦人科の中で、分業体制が敷かれるようになっていくでしょうね。病院によって特化する分野が分かれてくると同時に、不測の事態に備えて同意書を作成するなど、医師側が防護策をとっていく必要もあるでしょう。課題を1つずつ解決して、産婦人科医減少に歯止めをかける必要があると感じています。

渡辺 では最後に、今後の抱負を。

大隈 私は現在、オーストラリアの大学と提携して、不妊症の研究を続けています。日本の産婦人科をリードする研究に、今後も邁進していきたいですね。



対談を終えて

「産婦人科医の減少は、今、日本全国で非常に深刻な問題になっています。より多くの方が安心してお産ができるよう、産婦人科のあるべき姿を考えていらっしゃる大隈先生。そのご意見には、考えさせられることがたくさんありました」(渡辺めぐみさん・談)


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