具志堅 まずは所長が社会に出て、最初に就かれた職業からお聞かせ下さい。
細谷 父の会社で事務や経理の仕事を手伝っていました。
具志堅 そうすると、その関係で税理士を目指すようになられたのですか?
細谷 いいえ。高校時代の校長先生が「これからは女性も仕事を持つべきだ」という考えをもっていらして、公演で様々な方を招いていらっしゃったのです。私もそういった考えに刺激を受け、学業修了後も父の仕事を手伝いながら、勉強するようになりました。
具志堅 独立のきっかけといいますと?
細谷 主人の仕事の関係で税理士事務所勤めを辞めざるを得なかったのですが、子どももいましたので、税理士の資格を生かして、自ら始めることにしたのです。
具志堅 いざ独立されてみていかがでしたか?
細谷 大変でしたね。当時はパソコンを揃えるのでも数百万かかる時代でしたから、準備不足でお客様に不安を抱かせてしまったこともありました。
具志堅 では、どれくらいで軌道に乗ったと感じられたのでしょう。
細谷 地元の支部のお力を借りながら、3年ほどで軌道に乗りました。その3年間は苦労しましたね。今は税理士もホームページを開設することで、営業活動ができるようになりましたが、当時はそういったツールがありません。ですから、お客様を獲得するには口コミや紹介でお客様を開拓していくしか方法がないのです。どのような活動をしていくのか、試行錯誤の連続でしたね。しかしとにかくお客様との信頼関係を築くことが一番だと考え、1件1件の仕事に対して、誠心誠意取り組んできたのです。これまで積み重ねてきたことが、ここ数年でやっと実を結んだと実感できるようになりました。特定の分野に特化した事務所も多いのですが、私共の場合は特に限定していませんので、様々な業種の方が来られて、とても楽しいですね。
具志堅 なるほど。最近は若い起業家の方も増えているようですが、いかがですか?
細谷 そうですね。以前は私よりも年上のお客様が多かったのですが、最近は年下のお客様が増えてきましたね。しかし、若いといっても、1つの城を築いてこられたわけですから、ご自分の考えをきちんと持っていらっしゃいますし、そういう若い方々の考えやお話を伺うことが、私自身勉強になっているのです。そういうお客様とのふれあいの中で自分自身が成長できるという意味でも、皆様にはとても感謝しています。
具志堅 色々な業種に対応していらっしゃるとのことですが、他の事務所と差別化を図っている点はございますか?
細谷 お客様とどのように信頼関係を築いていくかを大切にしています。ですので、数字の面だけで判断するのではなく、普段から考え方や生活スタイルなどお客様の状況を幅広く把握し、いつでもサポートできる体制を整えています。
具志堅 会社経営者のパートナーとも言えるお仕事ですからね。
細谷 以前はあと10年ほどしたら引退しようかとも考えていたのですが、お客様の中には、若い経営者の方もいらっしゃいます。そういった方々の将来を踏まえて、私が引退した後もサポートし続けられる良きパートナーを育成していきたいですね。
具志堅 それでは最後に、今後の目標をお伺いします。
細谷 基本的には今のスタンスを守りながら、特定の分野にも精通していきたいと考えています。またファイナンシャルプランナーの資格も取得していますので、経営者の方をトータルにサポートしていけるように体制を整えていきたいです。まだまだ未知の分野もありますし、新しいことについてもどこまでやれるか、常に挑戦する気持ちを持ち続けながら仕事に取り組んでいきたいと思います。
具志堅 本日はありがとうございました。
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