有限会社 マルマンサービス/一座建立
代表 竹内 達也/ゼネラルマネージャー 能美 兼二

◆代表 竹内 達也
学校卒業後、型枠職人として工務店で働いていたが、全く未経験の飲食業へ転身。竹馬の友でもある能美ゼネラルマネージャーと共に、「一座建立」を立ち上げ、こだわりの店づくりを進めている。

◆ゼネラルマネージャー 能美 兼二
生花などの流通業に携わっていたが、竹内代表に請われてビジネスパートナーとなった。スタッフ一人ひとりの得意分野や個性が活かせる職場づくりに力を注いでいる。

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店はみんなでつくりあげるもの
立ち上げて間もない店にスタッフとして、また経営者として愛情を注ぐと同時に、客の一人として客観的に見つめる視線が、心地よい雰囲気を生み出している。特定の立ち位置にとわれない姿勢は、新しい可能性を切り開く鍵となるだろう。「一座建立」の言葉に寄せる想いを胸に、代表は今日も店に立つ。

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原価0円のサービス─笑顔と真心、そしておもてなしの心をモットーとした店づくりを進める「一座建立」。平成18年6月のオープンながらも、地域のお客様を大切にする経営方針は、着実に実を結びつつある。


山下 早速ですが、お二人のご関係は?

竹内 同級生です。小学校時代から一緒につるんでいました(笑)。

山下 やはり代表が“言い出しっぺ”なのでしょうか(笑)?

能美 むしろ自然発生に近い気がしますね。「マルマンサービス」の新規事業として飲食業を立ち上げることになり、先に代表に声がかかり、私にも話が回ってきたと言う感じですね。

竹内 店を始めるにあたっても、どちらともなく、自分たちが行きたいと思えるような店をつくろうと意気投合したのですよ(笑)。

山下 代表は型枠職人、ゼネラルマネージャーは流通業界におられたそうですが、未経験の分野での再出発に、不安は?

竹内 好きだからこそ、ここまで来ることができたという感じですね。一般的に、利益を得られば成功、撤退せざるを得なくなれば失敗だと言われがちですが、長いスパンで見れば、全てを経験にして、次につなげていけばいいのではないかと思うのです。

山下 経験から学ぶことが大切だと。

竹内 極端な話、店を一軒つぶしたところで死ぬわけではない。そこで終わりにしなければいいと、私は思います。

山下 なるほど。お店づくりでは、どのような点に配慮されていますか。

能美 調理人やパート、アルバイトスタッフと、雇用形態に関係なく、一人ひとりの得意分野を活かせる何かを取り入れ、皆で店をつくりあげていくのだという意識を、常に持てるよう配慮しています。そんな私の気持ちは皆にも伝わっているようで、生き生きと働いてくれているように感じます。

竹内 また、原価0円のサービスを常に念頭に置いています。資金さえあればできることも少なくありませんが、自分たちにしかできないと自信を持てるよう店に愛情を持ち、お客様と人と人として、真心をもって向き合っていきたいと考えているのです。ただ美味しい料理をリーズナブルな価格で提供するのではなく、接客サービスやおもてなしの心を提供したい─そう思うのです。

山下 店名の「一座建立」も、お客様に対する姿勢を表しておられるのですか。

能美 出典は忘れましたが、千利休のものと思われる言葉で、お客様を迎える側の心がけを表しています。いろいろな条件を整えておかないと、お客様にはご満足頂けない、真心のもてなしが肝要だという意味かと。

竹内 実は、二人で同じ本を見ていたらしく、私もこの言葉が良いと、思っていたんです(笑)。

山下 お二人は、本当に息がぴったりのようですね。是非、代表のお人柄について、伺いたいのですが……。
能美 子どもの頃から型にはまらず、優しく、周囲に流されない人間でしたね。曲がったことが嫌いで、人に手を貸すことを厭わない、リーダー的存在でした。経営者としては、親心のようなものが強いように思います。実は私の子どもには障害があり、職に就くにも制約があります。ですから声をかけられた時も、本当に嬉しく思いましたし、一緒に働くようになってからは、スタッフに対しても親心で接しているのを感じます。

竹内 皆、私にとっては家族ですから。スタッフにもお客様にも、気持ちで接するのが大切だと思います。

山下 今後の展望を、お聞かせください。

竹内 地域を大切にした店づくりを行うと同時に、今後は飲食業だけにこだわるのではなく、興味があること、挑戦してみたいこと、スタッフの得意分野を活かせることなど、新しい挑戦をしていきたいですね。

能美 例えば、店の周囲の美化にも努めるなど、地元を大切にしていきたいと思います。

……人を大切にすることが真心の接客につながる……

竹内代表は経営者として、基本的な指針を打ち出し、理想の店を追求している。スタッフ一人ひとりの個性を活かす店づくりは、料理や接客においてだけでなく、例えば生花に詳しい能美ゼネラルマネージャーが店内のグリーンなどを全て管理しているように、多岐にわたっている。だからこそ、誰もがやり甲斐を見出し、生き生きと働けるのだろう。そしてその充実感が、お客様から愛される接客につながっているのだ。人の心が感じられるサービスの追求は、まず“人”を大切にするところから始まっている。

対談を終えて

「じっくりと、1年以上の準備期間を経てオープンにこぎ着けたそうですが、店舗には珍しく、上棟式にはもち投げをされるなど、早くから地域との交流を図られていたとか。また店舗周辺地域の美化にも力を注ぐなど、周囲にも配慮した経営方針が、繁盛店となられた要因だと言えそうです。今後益々のご活躍に、期待しています(山下規介氏・談)」


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