|
山下 まずは社長の歩みからお聞かせください。
吉本 もともとは材木会社の事務や紡績会社でのデザイン業務など、今とは全く違う仕事に携わっていたのですが、兄に誘われたのをきっかけに精密機械加工業に携わるように。会社を営む兄に協力するかたちで勤務し、15〜6年で約40人の従業員を抱えるまでに成長させることができました。その後、兄のもとから独立し、『ミット精工』を設立したのです。
山下 独立されて、滑り出しは順調だったのですか。
吉本 たった一人でのスタートで、資金的な準備もほとんどありませんでした。ですから最初は小さな安い機械を購入して始めました。来た仕事は何でも受けることが目標でしたね。その後お客様のニーズに応えていくうちに、徐々に現在のような設備を持つに至ったんです。
山下 先程拝見しましたが大きな機械が並んでいてすごい設備ですね。こちらではどのような事業を手掛けておられるのですか。
吉本 あらゆる機械部品の加工や精密機械の組立などです。現在は液晶画面を作るための部品や、携帯電話の部品である水晶発信子、また半導体の製造に関することなどを主に手掛けています。
山下 時代の最先端をリードするお仕事ですし、非常に高度で専門的な技術が必要なのでしょうね。
吉本 そうですね。幸い当社には優秀な従業員が揃っているので心強いです。皆やり甲斐を持って仕事にあたってくれています。全くの未経験で入ってきても、独立できる程の技術を持つまでに成長してくれる従業員も多いんですよ。
山下 それはやはり、会社に人を成長させる力があるということでしょうね。その力はどんな所からきているとお考えですか。
吉本 常に会社に動きがあるのが良いのだと思います。新しいお客様との関係が始まったり、最新の機械が導入されるなどの動きが多くあることで、会社と共に前進しているという手応えがあるのでしょうね。それが技術の向上につながっていると思います。
山下 なるほど。会社の好調ぶりが窺えますね。従業員の方に特に言っておられることはありますか。
吉本 「自分の給料は自分で決めろ」とは常に言っています。実際、最終的に給料を決めるのは会社ですが、その人間の技術力や可能性など認めるものがあれば、会社は報酬というかたちで、正当に評価するという意味です。
山下 なるほど。そんな社長の姿勢も従業員のレベルアップにつながっているのでしょうね。ではご自身が、お仕事の上で心掛けておられることはありますか。
吉本 常に「挑戦」する姿勢を持ち続けることです。一日一日、お客様のニーズに応えるべく挑戦を続けてきた積み重ねで今日があるのです。お客様の満足のために、これからもその姿勢を貫いていきたいですね。
山下 お一人でのスタートからここまで成長されるまで、ご苦労もあったと思います。お取引先はどのように開拓されたのですか。
吉本 実はうちは、営業活動はあまりしていません。口コミから自然に仕事の依頼が入ることがほとんどなんです。現在そのようにして広がったお客様が北海道から九州まで、日本全国におられます。品質がお客様との信頼関係を生んでいるということです。ですから現場で一生懸命頑張ることが、私たちの営業活動だと思っているんですよ。
山下 それでは最後に、今後の展望をお聞かせください。
吉本 毎年、年間の売り上げや設備拡大の規模を設定し、目標に挑戦しているんです。高い目標を立てることによって、本来以上の力が発揮でき、良い結果にも結び付くと思います。これからも、その目標を一つひとつ達成しながら、より高い理想に向けて会社を育てていきたいと思います。
山下 ぜひ頑張ってください。

|