ビサイト株式会社
代表取締役 武藤 雅春

  

2004年5月に設立された『ビサイト』は、地域における潜在的IT事業を活性化させるため、同年8月に小学校高学年以上を対象としたパソコン教室を開校させた。同社の武藤社長は、パソコンを使ったシステム開発や運用管理に携わってきた長年の経験やスキルを生かし、躍進している。

岡本 まずは社長の歩みから。

武藤 出身は埼玉県鶴ヶ島市です。工業高校卒業後、ある会社の技術部でホームステレオやカーステレオのラジオ回路設計を数年間担当。別の会社に転職した後も同じ様な高周波関係の設計開発を行っていましたが、その設計手法としてコンピュータと係わり、コンピュータシステムの企画・設計と運用管理を手掛けるようになりました。55歳で早期退職し、2004年5月パソコン教室の運営を主業務とする『ビサイト』を設立した次第です。

岡本 なぜパソコン教室を作ろうと?

武藤 コンピュータシステムの開発は、問題が生じると夜を徹しての作業など仕事がハードで、体力が衰え始めた50代の私が新しく始めるには無理があったんです。そこで、これまで培ってきた自分の技術や知識を誰かに伝えられるような充実した仕事がないかと考えたところ、パソコン教室が浮上しました。どうせ始めるのなら社会的信用を得る形で運営したいという思いから、まず確認株式会社として『ビサイト』を設立した上で、今年8月にパソコン教室を開校しました。

岡本 教室の特徴をお聞かせ下さい。

武藤 募集している生徒は小学校高学年からで、充実した指導を受けて頂くため、1クラス最大5名という少人数制をとっています。教室とキャンパスの2つのエリアから成り立つパソコン道場では、個人のニーズに沿った科目・訓練・学習方法などを選択してもらった上で指導に当たっています。今はインストラクターが私1人なので、今後は、PC技術を取得した生徒たちにアルバイトとして来てもらいたいですね。とにもかくにも、開校したばかりなので、これからが勝負です。長年に渡り習得したコンピュータ技術や知識を生かし、生徒たち一人ひとりの潜在能力を引き出せるような指導ができるよう、尽力していきたいと思います。

岡本 会社としては、どのように展開していかれるつもりでしょう?

武藤 パソコン操作を教えるだけでなく、選び抜いたソフトやハードの販売にも尽力し、最終的にはシステム開発を請け負える会社にしたいですね。既に自社で使うプリペイド式のリライタブル会員カードの開発とセルフサービス型予約システムの開発を進めています。また、コピー、プリント、スキャニングの課金システムなども開発し、無駄や無理のない環境作りも手掛けたいです。現在、学校などでは、1枚のカードによる課金制やセルフ制が求められていて、システム開発としては狙いどころですね。

岡本 今までの経験を生かし、会社を守り立てていこうとされているのですね。

武藤 地域における潜在的IT需要を活性化させるよう、先進的な経営を手掛け、日本政府が推進するe-japan構想を実践できる企業へと成長を遂げたいです。

〜KEY WORDS〜

「パソコンの可能性は無限に広がっています。例えば、福祉や医療に関する情報入力や分析も可能だと思うので、当教室では資格取得にも重点を置き指導に当たりたいと思います。また、趣味の世界としてパソコンに親しんで頂けるよう、教室とキャンパスには様々な機械を設置し、ビデオ編集やデジカメプリントの有効活用、キーボードを使っての楽譜作成なども行っていきたいですね」

対談を終えて

「会社の今後のビジョンを的確に描いている武藤社長。エンジニアとしてのこれまでの経験やスキルを強みに、楽しんで経営に挑まれる姿は実にたくましい!次世代のIT業界を担うパソコン教室を目指して下さい(岡本富士太氏・談)」

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